著者:友松はじめ
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今回ご紹介する本は『品格を磨く』です。
著者は、前ザ・リッツ・カールトンホテル日本支社長の高野登さんです。

この本は、題名通り『品格』がテーマです。
品格と言っても、私たちがなんとなく考える『繊細な』、『上品な』、『高貴な』などなど、そんなものではありません。

高野さんが35年間のホテルマン人生と、ホテルマン人生にピリオドを打った後の7年間。
高野さんが主催する『寺子屋百年塾』で、経営者を中心に全国で講演を行ってきた中、高野さんが考える品格をまとめた本になります。

この本も高野さんの本らしく、一つのテーマに対して読者は、本を読みながら高野さんと一緒に考えていく構成になっています。一緒に考える形式なので、読みやすさはありますが、いい意味で読み終わった後はとても疲れます。

目次
はじめに
第一章 品格とは何か?
第二章 組織の品格
第三章 リーダーの品格
第四章 社会の品格
おわりに

 

品格とは?

この本で高野さんは、品格は決して美しいものでも、かっこいいものでもない。
品格は不格好なものだと言ってます。

私は読んでいて、まずそこに興味が向きました。
目次からもわかるように、まず品格について再定義します。自分が持っている品格のイメージを一旦脇に置いて高野さんが考える品格は何かを学びます。

その後会社組織、リーダー、社会にも品格があるそしてそれぞれにどういう品格なのかどんな品格をつけなければならないのかということを読みながら学びます。

一体感が生み出すものが品格で、それは組織でも社会でも一体感があるところには品格があるそうです。そして優れた哲学を持っている人優れた企業哲学を持っている会社には品格があるそうです。

この事を聞いて身近なところで思い出すのは、例えばガラの悪い地域とよく言いますが、なぜかよく事件が起こる場所というのは、理由はわかりませんが足を踏み入れた瞬間空気が変わります。また人の出入りが激しいブラック企業では、社員も会社も暗く重い雰囲気だったりします。
そこに品格があるかと言われれば…

 

クレドと哲学

リッツ・カールトンのクレドが例として挙げられていました。

クレドはリッツ・カールトンの哲学です。
リッツ・カールトンの経営者は、そこで働く人々に『三つの約束』を宣言してそれを守っています。

そして働くスタッフ達は、その会社の姿勢を見て安心し、その安心が土台になってリッツ・カールトンの哲学であるクレドに共鳴して、クレドを自分たちの哲学として仕事をしています。

優れた哲学がある人も、会社も、品格があると高野さんは言っていました。

それで考えると、リッツ・カールトンに品格を感じ、そこで働く人たちにも品格を感じるのは、 クレドが哲学として会社にも人にも浸透して一体感が出ているからなのだと分かりました。

リーダーが約束を守ること。
そこには強い思いが生まれて、それが哲学になって、リーダーについていく人たちも安心感を感じて、そして一体感が生まれるということでしょうか?

ジョンソン・エンド・ジョンソンのクレドを取材した『大切なことはすべてクレド―が教えてくれた/片山修(監修)』の中でも、企業哲学がすごく強く意識されていたことを思い出します。

企業の哲学としてクレドが浸透していたからこそ、ジョンソン・エンド・ジョンソンは、2度のタイレノール事件と言う大きな事件を乗り越えることができました。
クレドがもしなかったら、今ジョンソン・エンド・ジョンソンはなかったかもしれません。

 

まとめ

この本を読んで思いましたが、クレドで企業哲学の意味もありますね。
企業哲学があってそれを経営者がしっかりと守って、守っている経営者の姿勢を従業員が見て、安心して、その会社で働いていける。

それを外から私たちが見た時に、この会社には品格があると感じることができるのでしょう。

『頂点のサービスへようこそ/桐山秀樹(著)』という本を読みました。
リッツ・カールトンvsペニンシュラがテーマだったのですが、リッツ・カールトンもですが、ペニンシュラには企業哲学があって、その企業哲学が中心になって一流のサービスが生まれていることが書かれていました。

品格のある人や企業には、必ずその背景に哲学があるということが、この本を読んでわかりました。そしてその哲学は、クレドとほぼ一緒だということも今回知ることができました。

そこで思ったことがあります。
企業哲学を作るとなるとルールが無い分、考えたり作ったりするのは、雲をつかむような作業になる気がします。
ですから、やはりクレドを作った方が、そしてクレドを企業哲学として考えた方が、わかりやすいし、短期間でいろいろな効果が出てくるじゃないかなと感じました。

品格、哲学、クレドを学ぶ良い本です。

品格を磨く/高野登(著)

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