著者:友松はじめ
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今回は『リッツ・カールトンで学んだ超一流のおもてなし』をご紹介します。
著者は、前ザ・リッツ・カールトンホテル日本支社長、高野登さんです。

クレドを導入してみたいと思っていても、クレドがどうやら良さそうだとわかっても実際どんな効果があるのかイメージしづらい場合もあります。
この本はリッツ・カールトンやクレド関連のビジネス書では珍しい、マンガと文章のハイブリッド本です。

どんなタイミングで、実際にクレドが必要になってくるのか、実際どんなふうにクレドは浸透していくのか、マンガなのでイメージしやすいです。
マンガの後、高野さんの解説が入りますから、より深くクレドのことが理解できるはずです。

 

目次
第1章 私が、店長ですか?!
第2章 挨拶で最高の自分を表現する
第3章 想像を超えるサービスは先読み力から生まれる
第4章 リッツ・カールトンに「クレーマー」という言葉はありません
エピローグ 私たちのクレドカード
あとがき

 

リッツ・カールトンやクレドの話は出てきますが、閉鎖が決まっているレストランが舞台です。
主人公は店長経験のない女性です。
グループの中で一番売り上げが低いレストランを店長を経験のない女性に任せることによって閉鎖の理由を作りたいというのが経営陣の方針でした。

そのことを知らない店長はお店を良くするために奮闘します。
しかし前任者の店長が能力が高く全ての指示を細かくスタッフ達に指示していたため、店長が変わっても、些細なことまでいちいち店長に指示を仰ぐという状態でした。
スタッフが育っていなかったということですね。

そんな時幼馴染に再開します。
幼馴染はアメリカのリッツ・カールトンで仕事をし帰国後コンサルタントになった人でした。
主人公はこの幼なじみのアドバイスを聞きながらリッツ・カールトンのクレドを参考にレストランの改革を進めていきます。

クレドの出会いから 、リッツ・カールトンのクレドを参考にして改革を進めていく主人公の姿は、私たちクレドの導入を考えている読者にとって、イメージしやすい内容になっています。

 

サービスとホスピタリティの違い

サービスとホスピタリティは違うと高野さんは言います。
サービスとホスピタリティの意味が違うなんて、改めて考えたりしないのではないでしょうか?

サービスとは言われたことを言われただけやることがサービス。
そしてホスピタリティは相手が言葉にしないニーズに気が付いてそれをしてあげる。
それがホスピタリティ。
この違いを分かっていないと超一流のおもてなしはできません。

100人のお客様がいたら、100通りのサービスをしなければいけないわけで、言われたことをしっかりやれることも、もちろん素晴らしいことですが、100人のお客様に全て同じサービスをしていてはお客様との絆を作ることはできません。

だからこそ、ホスピタリティ力を発揮して、お客様が言葉にしないニーズに気づいて心のこもったサービスを行わなければならないんですね。

言葉にしなニーズに気づくためには『先読みの力』が必要だそうです。
『先読みの力』がつけば、『想像を超えるサービス』ができるようになります。

『想像を超えるサービス』とは、そこまでやってくれるのか! と思ってもらえるようなサービスのこと。

お客様もそこまでやってくれるサービスは、記憶に深く残ります。

 

まとめ

クレドを導入することの効果の一つは自主性のあるスタッフが育つということ。
リッツ・カールトンやクレドのワードが何度も物語に出てきます。出てきますが、それがなくてもサービスとホスピタリティも理解できます。

そして誰も教えてくれないような挨拶の深い意味もこの本で知ることができるため、次の日からの自分の挨拶の質を変えることもできます。

ホスピタリティ力は、お客様の言葉にしないニーズに気づく力です。
お客さまが言葉にしない、言われたこと以上のことができるようになるためのヒントも入っています。

仕事で凹まない自分を作りクレームもプラスに考えられるようになる、そんな日々の仕事が変わる、仕事で悩んだ時に特に役立ちそうな本でした。

リッツ・カールトンで学んだ マンガでわかる一流のおもてなし/高野登(著)

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