著者:清水健一郎
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ゴールド・スタンダード/ジョゼフ・ミケーリ(著)

ゴールドスタンダード
ザ・リッツ・カールトン・ホテル・カンパニー
世界最高のお客様経験を作り出す5つのリーダーシップ法
ジョゼフ・ミケーリ

今回からの著書
「ゴールドスタンダード/ザ・リッツ・カールトン・ホテル・カンパニー/世界最高のお客様経験を作り出す5つのリーダーシップ法」を読みながらクレドについてお伝えしていきたいと思います。

この本、ゴールド・スタンダードの著者は、アメリカでは有名なコンサルタントで本書以外に「スターバックス5つの成功法則」と「グリーンエプロンブック」などがあり、巧みなインタビューを得て、このゴールド・スタンダードも出版されている印象を受けました。

そして、本書を読み進めていくと、リッツの現場で活躍するスタッフとコミュニケーションをとり、見事なインタビューで、一歩二歩と踏み込んだコメントをとることができていると働いていた私には感じる事ができます。

例えば、「カルト対カルチャー」のところでは、リッツ・カールトンのマーケティング部門バイス・プレジデントのジュリア・ガジャック氏は、

「以前、競争先のホテルで働いていたとき、リッツ・カールトンはカルトみたいだ、とよく冗談でいっていました。ゴールドスタンダードを書いたクレドと呼ばれるカードを持ち歩いたり、毎日の朝礼があったり」

と言うことが書かれています。
実際、私がリッツ・カールトン在籍中、他のホテルからリッツに就職された先輩、上司方も、全く同じ事を言っていました。

「クレド教」と。

そんなカルト的な違和感をリッツ・カールトンのマーケティング部門バイス・プレジデントのジュリア・ガジャック氏は、リッツ入社時に面接官を務めた人事部のバイス・プレジデントのスー・スティーブンソンに質問しました。

スー・スティーブンソン氏の返事はとても丁寧でした。

「実はわたしもそう感じていました。わざわざ紙に書いて、毎日の朝礼で思い出す必要があるのだろうかと。でも、会社が何を大切にしているかを文章にして伝えることは、この会社のリーダーにとってとても大切なことなんです」

スー・スティーブンソン氏の親切丁寧な回答によってジュリアは違和感がなくなり、リッツ・カールトンの文化を受け入れる事ができたそうです。
スー・スティーブンソン氏の回答の様に、先ず自身の主張よりも相手への同調がジュリアの心を開かせるキッカケを作ったのではないでしょうか?

まさに
「We are Ladies and Gentlmen Serving Ladies and Gentlmen」

私はと言うと、真っ白な新卒入社だったので、リッツの考え方、カルチャー、システムなどなど、私にとってリッツ・カールトンが全てで、リッツ・カールトンがスタンダードでした。

リッツ大阪開業の際、そんな真っ白でリッツ・カールトンがスタンダードなスタッフは、私をふくめ全体の半分以上だったのです。

その結果は…
皆さん、ご存じの通りです。

【編集後記】

クレドを研究している友松です。
本日の清水先生のコラムはいかがでしたか?

私も清水先生と同じ本(ゴールド・スタンダード)を読んでいますが、実際にリッツ・カールトンで働いていた清水先生のコラムは著書以上に興味深いですね。
だって、実際に働いていたのですから。

今回先生のコラムを読んでいて、クレドが機能している職場には文化があることが分かります。そして文化は、機能するほどに『カルト』と揶揄されてしまうこともある。

カルトがどんなものなのかは書籍や映画等でしか知りませんが、信じるパワーが普通とはちがうレベルなのだろうと私は思うので、クレドも信じて実行するレベルが普通レベルを超えているということなのかもしれません。

清水先生は新卒でリッツ・カールトンに入社をしているため、先生の著書のタイトルにもなっていますが、社会人として大切なことはすべてリッツ・カールトンで学んでいるですね。

中途採用でリッツ・カールトンに入社して、辞めていった人もいると言いますから、リッツ・カールトンの文化に合わない人は去っていき、清水先生のように合う人は残り、クレド経営を身につけていく。

これって、クレドが機能していたら、面接で企業文化に合う人、合わない人を選別することができます。これは企業にも採用される側にとっても幸福なことだと思います。
そして、実際に働いてみて、去っていく人と残る人がやっぱりでてくる。

そうすることで、クレドを導入している企業の文化に合う人で会社が運用されていくことになります。

だから、リッツ・カールトン大阪がオープンして、短い期間で日本の一流ホテルのなかま入りをはたせた。それは、企業文化に合う人たちでリッツ・カールトンが運営されていたからと思うのです。

クレドを導入して、リッツ・カールトンのような成功は無いにしても、地域や業界からは注目されるような存在には、なれるんじゃないでしょうか?
私はそう思います!

 

 

著者/清水健一郎

清水健一郎 ザ・リッツ・カールトン日本進出第一号ホテル、
ザ・リッツ・カールトン大阪のオープニングスタッフとして入社。身をもってクレドを実践する。
リッツ卒業後、数社のホテル、小規模飲食店をクレドによって立て直し、クレドがリッツ以外で経営に役立つことを証明する。
その後、オーナーサービスマンとして飲食店を開業。自ら経営者となる。

2013年に、これまでの経験を活かし出版した書籍が、ビジネス書では異例の2万5千部の販売を記録するヒットに。
失敗しない、小予算でできるクレド導入法を開発し、クレド導入を考える経営者や管理職の方へ無料レポートやクレド導入マニュアルを提供している。

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