著者:清水健一郎
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リッツ・カールトンにとって、社員とその家族は最も大切な財産である。——

これは、リッツ・カールトン二代目社長のサイモン・クーパー氏の言葉です。

リッツで働いていたため、この言葉は実感として、経験として、私の中に残っています。
リッツには本当に大切にしてもらいましたし、私の家族まで、パーティに招待したり、気にかけてくれていました。

「社員とその家族を大切にする」というのは、口で言うのはたやすいのですが、実際に本当の意味で実践ができているかというと、自信をもってYES!と言えるでしょうか?

何より、社員とそのご家族がどう思うか。どう感じるか。
そういったところをフォローしきれているか、というと、まだまだこの考え方や仕組みは浸透していない気がしています。

スタッフの後ろの家族にも想いを寄せる

私も、リッツでの経験から、自身の経営する店では、従業員・アルバイトを雇用する際、彼ら彼女らの家族の事を考えます。

「こんな職場で働いているんだったら安心だ。」
「アルバイトを始めて息子が変わった。大人になった。」

などと思っていただけるような店であり、オーナーになるように努力してきました。

例えば、学生のアルバイトを雇用する際、約束させる事は、「留年しない。」です。

もし、雇っている学生アルバイトが留年したら、身近にいる大人として、雇用しているオーナーとしてご両親に申し訳ないと考えているからです。

また、従業員やアルバイトさん達には、家族や恋人を必ず連れてきてもらいます。

その時、ご家族や恋人さんたちに、オーナーとして感謝の気持ちを伝え、従業員、アルバイトさん達がバスティアンで働く事に、誇りと喜びを持ってもらえるように努力しています。

このような考えに至ったのは、ひとえにリッツの経験のおかげだと思います。

クレドが導く「従業員の幸せ」

この仕組みも、当然ながらクレドに繋がっています。

クレドは、ステークホルダー=利害関係者すべての幸せを前提にしています。

では、従業員の幸せとは何でしょうか?

もちろん、一人ひとり違うわけですが、共通するのは、

・家族に胸を張れる仕事や職場で働いていること
・家族を安心させることができ、家族から感謝もされること

など、家族を含んだ部分と言うのは外せません。

親御さんからすると、自分の子供が頑張っていることを教えられて嬉しいでしょう。
逆に子供側からしても、改めて親に感謝するきっかけにもなります。
そうすることで親子関係がより良くなれば、それは最高ですね。
ご家庭で主婦や子育て中の奥さんのことを考えるなら、旦那さんがこれだけ頑張ってくれてるよ、ありがとう、と言われれば、一緒に頑張ろう!となるかもしれません。

家族の関係が良くなれば、さらに仕事にも身が入る。
「情けは人のためならず」ではないですが、結局、会社にとっても多大なメリットがあるわけです。

リッツ・カールトンにとって、社員とその家族は最も大切な財産である。

この言葉、リッツ以外でも聞いたことがあるような言葉ですが、果たしてその中のどれぐらいの組織が実際に社員とその家族を「大切な財産」として扱っているのかはわかりません。

願わくば、すべての会社がそうであってほしいと思います。

これからそんな会社を目指される方は、ぜひ、クレドの正しい導入法をご検討くださいね!

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