著者:友松はじめ
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社内で新しいことを嫌がられずにスタートできる昔のマンガみたいな方法

社内で新しいことを嫌がられずにスタートできる昔のマンガみたいな方法

友松:いろいろな事情があって、本格的にクレド導入をスタートできないため、クレド6ステップ導入マニュアルにも入っている、読書会形式の社内勉強会とクレドマニュアルのステップ1とステップ2をゆるやかに導入していきたいと考えています。そこで清水先生から実際のアドバイスをいただければと考えています。

 

ひとまず、新しいことを受け入れることができる土台作り、つまりステップ1の内容を進めていきたいと思っているのですが……

 

清水:なるほど。分かりました。私の経験から言うと、部長は張りきらない方がいいと思います。友松さんもその会社に入って導入サポートをするんですよね?

友松さんは外部の人、ステップ1の導入は今までに無い新しいことになるので、不自然さがあると……、つまり部長が力を入れています! という意気込みが伝わってくるとスタッフさんから拒絶反応が起こると思います。

 

友松:う~ん。でも、清水先生は以前、トップが宣言してスタートすればって……、そうか、関係がある程度できてないと難しいんだった。

 

清水:いやいや、友松さん! 会社のトップは部長じゃなくて、部長のお父さんですよね?

 

友松:……あっ! そうか、そうでした。(汗)

 

清水:うん。会社のトップじゃないからそこが問題で、この場合は友松さんが動くことがポイントになってくると思います。

 

友松:私ですか?それは願ったり叶ったりですが、私が率先して動いてもいいんでしょうか?

 

清水:はい。友松さんはこの会社にどういう入り方をしようと考えているのですか? 読書会形式の社内勉強会のファシリテーターですか?

 

友松:そうです。クレドマニュアルに入っている『読書会形式の社内勉強会』のマニュアルにそって勉強会を開催しようと考えています。『読書会形式の社内勉強会』にもステップ1の軸になっている、アイスブレイクのグ○○を実施しますので、そこから土台を作ろうと考えていました。

 

すでに、部長の部下の方(仮称:店長)とも話をしていて、この方とは仲良くさせていただいていて、いっしょに飲みにも行く方で、読書会形式の社内勉強会もやりましょうという話にはなっているんです。

 

ただ、店長と私が気になっているのがスタッフさんの意識の低さなんです。

 

清水:私も今、そう思いました。

読書会形式の社内勉強会は、30分で本が1冊読めるようになるプログラムじゃないですか。

それがいけないように思います。

 

友松:拒絶反応をおこす???

 

清水:拒絶反応をおこす! それだったら、あらためて30分間の勉強会ということで読書法を教えて、本を読んで読んだ内容をみんなで参加者とシェアして、1冊本がよめたね! とほめてあげるような楽しい勉強会にするといいかと。

 

友松:う~ん……

30分間だけの勉強会として気軽さを演出して、

 

「おぉ! 1冊読めたじゃん! すごいじゃん!」

と盛り上げてあげて……

 

清水:それももちろん大事。さらに『参加したらもらえるいいこと』を用意することです。

 

友松:参加したら、朝食代とか夕食代とか、ワンコインがもらえるとかでしょ?

 

清水:それはそうなんですけど、勉強会に参加した人にはこういう特典がありますよ。

例えば、勉強会に参加している時間も時給が付きますよ。とか、おそらくそういった特典をつけないことには、スタッフさんは参加しないでしょう。

 

友松:腑に落ちました。そうですね、特典は必要ですね。

 

清水:そうです。そうです。

 

《つづく》

 

【編集後記】

クレドを研究している友松です。

本日のコラムはいかがでしたか?

 

今回から導入に向けて具体的な問題が出てきました。

勉強する場所と方法を設置して、社内で低予算でできる社内勉強会。

お付き合いのある経営コンサルタントの先生がおっしゃっていたのが、

 

「私のクライアントで社内で勉強する仕組みを取り入れて実践している会社が生き残っているよ。」

です。

 

社外に社員を研修に出すのも費用がかかりますし、スタッフ全員を受けさせるわけにもいかない。

かといって社内に講師を招くのも一時的なもののように思える。

 

本当はリッツ・カールトンのように社内に学べる場があると、費用もかからずスタッフたちでできるので、費用もかからず、スタッフも育つので一石二鳥なのです。

 

それを実現するのが、読書会形式の社内勉強会なんです。

ただ、やはり、そんんあ勉強会も新しい得体のしれないものとしてスタッフには映ることでしょう。だからこそ、清水先生が言った、参加するともらえる特典を用意する必要があります。

 

どうしても人間は、自分にメリットがないと動かないですからね。

これは、広告制作の現場でもよく言われることです。

 

昔、馬を早く走らせるために人参をぶら下げるシーンがマンガでもよく目にしましたが、決してマイナスなことではなく、参加することでもらえる特典も回を重ねて勉強会の効果を実感できるようになれば、参加特典ではなく参加して勉強するほうが楽しくメリットを感じてくれるようになります。

そうなる仕組みも読書会形式の社内勉強会にはプログラムされています。

 

次号につづく

 

 

出演/清水健一郎

清水健一郎 ザ・リッツ・カールトン日本進出第一号ホテル、
ザ・リッツ・カールトン大阪のオープニングスタッフとして入社。身をもってクレドを実践する。

リッツ卒業後、数社のホテル、小規模飲食店をクレドによって立て直し、クレドがリッツ以外で経営に役立つことを証明する。
その後、オーナーサービスマンとして飲食店を開業。自ら経営者となる。

2013年に、これまでの経験を活かし出版した書籍が、ビジネス書では異例の2万5千部の販売を記録するヒットに。
失敗しない、小予算でできるクレド導入法を開発し、クレド導入を考える経営者や管理職の方へ無料レポートやクレド導入マニュアルを提供している。

 

インタビュアー/友松はじめ

クレド勉強会 友松はじめ

勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。
本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる

現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中

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