著者:清水健一郎
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あなたは本当にリーダーなのか?
どんなリーダーがもとめられているか。
あなたは本当にリーダーなのか?

今回もシュルツ氏の「リーダー論」、今回、特に凄いです。本当に凄いです。
「自分がリーダーとして自信がない。」「真のリーダーになりたい。」「自分がどれほどのリーダーなのか?知りたい。」と、思った事のある管理職の方々は少なくないのではないでしょうか?

では、どうやってリーダーとしての自信をつけるのか?
真のリーダーになるために、日々の業務の中、抑えておかなければならない事とは?
今の自分がどれほどのリーダーなのか知るために必要な事とは?
今回、読み進めていくシュルツ氏のリーダー論は、これらの要望を満たしてくれる内容となっています。

ある一つの条件を満たしていれば、誰でもリーダーシップを発揮する事ができます。
では、シュルツ氏のリーダー論、読み解いていきましょう。
まずシュルツ氏は、リーダーとマネジャーの違いから説明されています

リーダーとは、ゴールから目を離さず、全員をそこに導く人のことだ。マネジャーはそういうことはしない。マネジャーの役目はプロセスを管理し、作業を部下に割り振って、仕事を終わらせることだ。(224ページより引用)

今までなんどか、私なりの「リーダーとマネジャーの違い」をコラムに書かせて頂いています。
ご興味のある方は
▼リーダーとマネージャーの違いって?

https://business-study.com/difference-manager-reader/

をご覧ください。

つまり、リーダーとマネジャーは、別ものです。
私の先輩の多くがマネジャーだった事を思い出します。

皆さん、凄く仕事ができて、効率よく仕事を終わらせ、後輩や自身も休憩、休日をとれるように取り計らう職場の重要な人財、時に職場の中心人物として活躍されていた事もあります。

下積み時代、実は私はこのような方々に、あまり好かる事がありませんでした。
要領が悪く、失敗ばかりで人よりも時間をかけて、仕事をこなさなければならなかったからです。

「清水と一緒に仕事に入ると仕事が終わらない。」
「仕事が遅いからイライラする。」

と、面と向かって言われたのは、1度や2度ではありませんでした。

そんな時、私を救ってくださったのが、リーダー的存在の先輩、上司の方々でした。
時間はかかるけど真面目にやり通す。
出来ないのであれば定時関係なく、できるまで帰ろうとしない。
時には、休日に職場に現れて、仕事を覚えようとする私を大変可愛がってくださいました。

そんな方々の言動の端々には、「お前が頑張るのなら、オレは決してお前(清水)を見捨てる事はしない。」と、いう思いが力強く私の心に響いていたことを思いだします。
そのおかげで私は、スロースターターでしたが、どんどん仕事を覚えていき、頼りにしていただける存在になっていきました。
多くのリーダーに囲まれていたおかげですが、もちろん会社や職場を支えているのはマネジャーにほかなりません。

では、リーダーとは? です。
今回、シュルツ氏はリーダーとマネジャーの区別の方法を著書の中で図を用いて説明されています。
是非、「自分がリーダーとして自信がない。」
「真のリーダーになりたい。」
「自分がどれほどのリーダーなのか?知りたい。」

と、思った事のある管理職の方々は、著書をご購入され自身を当てはめてチェックしてみてください。

次のページ(p227)の図と合わせて理解に役立てていただきたい。(図に関しては、この著書をご購読ください。)
・リーダーシップはビジョンを理解することから始まる。この組織のビジョンは何か。ビジョンを実現するために、私は何を期待されているのか。
・ビジョンを実現すると決意する。その決意を自分の中だけに溜めるのではなく、チームの全員に明確に伝える。
・具体的な計画を立てて実行する。ビジョンに見合った実行可能なステップを見極め、脇道に逸れることなく実行する。
・常にビジョンに焦点をあわせる。言い訳や合理化をしない。
・最後に社員を元気づけ、あなたと共にベストを目指し続けるように促す。(226ページより引用)

これら5つをこなさなければリーダーになれない。
と、よくわかります。
なぜなら、私を育ててくださったリッツのリーダー達は、当たり前のように、この5つを行っていたからです。
その中でも特に強いリーダーシップを発揮されていたのは、リッツ・カールトン大阪の初代総支配人ジョン・ロルフス氏でした。
私は今回、シュルツが挙げておられるこの5つを、イメージするのはとても簡単でした。

実際、著書の中でシュルツ氏もやる事が多いと言っています。

やることが多すぎる?たしかに多い。(中略)最後までやり抜けば、間違いなく成功することができる。そのとき、自然にリーダーシップを発揮できている自分に気がつくことができる。そのとき、自然にリーダーシップを発揮できている自分に気づくことだろう。
(227ページより引用)

しかし、今、私が当時を思い起こし、なぜ、彼らリッツ・カールトン大阪のリーダー達は、なんなく、この5つをこなしていたのか?
私なりの一つの結論があります。

それは、クレドです。
クレドがリーダーを育て、リーダーシップを生み出していたに他ならないのです。
つまり、冒頭で私が言った、ある条件とはクレドを使ったクレド経営の事なのです。
一見すれば、やる事の多い、しかも大変な事をリッツ・カールトンでは、クレドを使う事で、ほぼ自動的に行っているのです。

ビジョンが実現したときに、それまでの努力は報われる。その道のりの中であなたはリーダーになり、さらなる高みを目指す備えができていることだろう。(228ページより引用)

クレドがあれば、さらなる高みを目指すことができます。

 

【編集後記】

クレドを研究している友松です。
本日の清水先生のコラムはいかがでしたか?

会議の進行役として注目されているファシリテーター。
そのファシリテーションの基本のひとつに『相手を信じること』というのがあります。
今回、清水先生のコラムを読んで、それを思い出しました。

私は週に3回、ビジネス読書会をオンラインで主催しています。
この読書会は本を速く効率よく読むことを目的としていて、参加のルールはまだ読んだことの無い本を持ってくることとしています。

そのため、普通の読書会と比べると体育会系のノリになってます。
私は体育会系ではないのですが。(汗)

そういうルールのため参加者の方の能力の差も最初は有るわけです。
でもそういうことは構わずに読書会のファシリテーションをやっています。
理由は唯一つ、参加者さんが出来ると信じているからです。

やっぱり、そういう気持ちというのは伝わるもので、参加者さんはみんな速く効率よく本が読めるようになって、書評ブログを始める人も出てきています。

これは言葉に出さない、NLPでいうところの非言語コミュニケーションです。
言葉にしなくても伝わります。
私たちも心を正して人と接していかないといけませんね。
信じることから始めることは大事なことです。

 

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この記事を書いた人

著者/清水健一郎

清水健一郎 ザ・リッツ・カールトン日本進出第一号ホテル、
ザ・リッツ・カールトン大阪のオープニングスタッフとして入社。身をもってクレドを実践する。
リッツ卒業後、数社のホテル、小規模飲食店をクレドによって立て直し、クレドがリッツ以外で経営に役立つことを証明する。
その後、オーナーサービスマンとして飲食店を開業。自ら経営者となる。

2013年に、これまでの経験を活かし出版した書籍が、ビジネス書では異例の2万5千部の販売を記録するヒットに。
失敗しない、小予算でできるクレド導入法を開発し、クレド導入を考える経営者や管理職の方へ無料レポートやクレド導入マニュアルを提供している。職場の信頼関係はクレドで作られる

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