著者:清水健一郎
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はじめに
今回からクレド6ステップ導入マニュアルのステップ3のインタビューです。
ステップ3を導入することで、どんなメリットがあるのか。
そのあたりのことについて開発者の清水先生にインタビューしていきます。
クレド6ステップ導入マニュアルを購入後のクレド導入特に、組織の意識改革の参考にしてみてください。

 

【友松】:考えるクセをつける機会があるって普通は無いんじゃないでしょうか。
クレドをつくる前の段階で、従業員たちに考えるクセを育てておくということなんですね。

 

【清水】:そうすると、ステップ4に入ってクレドを作るときには、すでにクレドを考えるということができるようになっているということですね。
そして、ラインナップがどれだけの効果をだしているかなんですが、ちょうどまとめていたんです。

薩摩藩の教育システムのお話を少ししたいと思います。
歴史学者・磯田道史先生のコラムが参考資料なのですが…

薩摩には、郷中教育という教育方法がありました。
ごじゅうきょういくと読みます。

幕末から日露戦争にかけて、時代を切り開いた有能な人材の多くが薩摩藩出身だったことはご存知だと思います。

  • 西郷隆盛
  • 大久保利通
  • 小松帯刀
  • 東郷平八郎
  • 大山 巌

名前をあげだしたらキリがないですね。
ちょうど大河ドラマが西郷隆盛だったときに、私の息子が幕末・明治維新の歴史番組を観ていたので私も一緒に観ていたとき、リッツの教育システムと同じだ! と声をあげて食い入るように観てしまいました。

薩摩では地域ごとに6歳~15歳までの少年が集まり、その子達に15歳以上の先輩がついて勉強をみてあげるという自習のシステムがありました。
子どもたちは、早朝にひとりで先生の家に行き、儒学や書道などの教えを受けます。その後、子どもたちで集まって、今日はなにを勉強したかそれぞれが口頭で発表していきます。

これを郷中教育といいます。
郷中教育は、話す子どもは自分の復習になり、聞く子どもたちは知識の共有が効率よくできます。
ちゃんと理解しているかどうかは、親よりも厳しく仲間同士でチェックします。
とくに先輩は怖かったようですよ。

この郷中教育の内容は、私の著書にも書かせてもらったリッツ式の教育方法とほぼ同じです。
薩摩もリッツ・カールトンもコミュニケーションを大切にした教育方法でした。
時代を越える教育方法は原理原則に基づくものが多いなあと思ったものです。

 

【友松】:先生、薩摩の教育方法がもうひとつありましたよね?

 

【清水】:それは、詮議(せんぎ)ですね。
この詮議も郷中教育のひとつなんですが、とても重視されていました。
どんな教育方法かというと、今でいう「ケーススタディ」だと思っていただけるといいと思います。

起こるかもしれないけれど、そう簡単には起こらないだろう。という状況をいろいろと想像してその解決策をみんなで出し合っていくという不測の事態が起こったときに速やかに解決できるようにするための訓練でした。

例えば「殿様の用事で急いでいるが、早駕籠(はやかご)でも間に合わない。どうするか」とか、「殿様と一緒に乗っていた船が難破した。向こうから一艘(そう)の助け船が来たが、乗っているのは自分の親の敵(かたき)だった。どうするか」とか、「道で侮辱された。どうするか」といったリアルな設問を次々と挙げ、各自が自分だったらどうするかを述べ、皆で議論する。
(出典先:週プレNEWS)

この内容はラインナップで行なっていたディスカッションと同じやり方です。
ラインナップは、毎日、就業前の約20分間行うミーティングの事です。
よく朝礼と思われていますが、中身は大きくちがいます。

朝礼は業務報告が中心ですが、ラインナップはインフォメーションからはじまって質問、ディスカッションの流れになります。
そしてラインナップの中心はディスカッションです。

例えば、伝説的なサービスのエピソードは、ワオ・トーリー」呼んでいて、全世界のリッツのラインナップで発表されています。
ラインナップリーダーが「あなた達なら、この場合どんなアイデアを出しますか?どう実践しますか?」質問すると、ラインナップに参加しているスタッフはディスカッションして、負けないくらいのアイデアを出しておのおのの現場ですぐに使える様に修正して、さらに進化させてしまいます。
そんな場がラインナップです。

 

【友松】:このラインナップのやり方が、クレド6ステップ導入マニュアルのステップ3に書かれているのですね。
清水先生、今回もありがごうございました。

 

【編集後記】

クレドを研究している友松です。
今回のステップ3のインタビューはいかがでしたか?

清水先生には、薩摩の教育方法についてお話をうかがいました。
幕末に活躍した人が薩摩から多く輩出されていたことは偶然ではないだろうと思っていましたが教育だったんですね。

それも教育の方法に独自性があったわけです。
このようなディスカッションによるケーススタディは人材育成の強力なツールになりますね。
ステップ3で、人材教育がスタートしてクレド作成の選抜メンバーも育ってくるとなると、クレドの作成からクレドの運用までイメージすることができますね。

今回でステップ3のインタビューは終了です。
次回からはいよいよクレド作成について清水先生にうかがっていきます。
おたのしみに。

《つづく》

出演/清水健一郎

清水健一郎 ザ・リッツ・カールトン日本進出第一号ホテル、
ザ・リッツ・カールトン大阪のオープニングスタッフとして入社。身をもってクレドを実践する。

リッツ卒業後、数社のホテル、小規模飲食店をクレドによって立て直し、クレドがリッツ以外で経営に役立つことを証明する。
その後、オーナーサービスマンとして飲食店を開業。自ら経営者となる。

2013年に、これまでの経験を活かし出版した書籍が、ビジネス書では異例の2万5千部の販売を記録するヒットに。
失敗しない、小予算でできるクレド導入法を開発し、クレド導入を考える経営者や管理職の方へ無料レポートやクレド導入マニュアルを提供している。

 

インタビュアー/友松はじめ

勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。

本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる

現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中

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