高級ホテルの従業員は一瞬でラポールを構築する / ビジネスユースNLP
NLPのプラクティショナーコースを受講中にトレーナーの方が「リッツ・カールトンなどの高級ホテルの従業員さんはミラーニューロンのミラーリングをつかって一瞬でラポールを構築するよね」とおっしゃっていました。
クレドコンサルタントの清水先生はリッツ・カールトンの従業員時代にお客様が考えていることが聞かなくてもわかったといっていました。
なんだそれは?
テレパシーですか?
バカバカしいと思わないでくださいね。(汗)
この現象はミラーニューロンをつかったミラーリングをリッツ・カールトンの従業員さんたちが知らず知らずのうちに使っていたのではないでしょうか。
ではお客様が口に出さなくても何をしてほしいのか分かるようになった特殊能力はどうやって身についたのか?
当然その秘密はクレドの中にあるはずです。
ですがクレドのどこに、言わなくてもわかる特殊能力が身につく方法があるのか探っていきたいと思います。
高級ホテルの従業員はNLPを使っている?!
クレドコンサルタントの清水先生からは、リッツ・カールトン在籍中にNLPの研修があるなんて聞いたことがないのでNLPをならって使っているということはないでしょう。
リッツ・カールトンでは、日々世界中のホテルで感動のサービスが生まれているそうです。
感動のサービスは文字通り、お客様がホテルのサービスに感動してうまれたものです。
感動はラポールが作れていないと生まれませんから従業員さんにNLPの知識がないだけでお客様との間で必ずラポールを構築しているはずなんです。
でもどうやってラポールを構築しているのだろう?
聞かなくてお客様のこころがわかる秘密はクレドの中にあった
聞かなくてもお客さんのこころがわかる秘密はリッツ・カールトンのクレドの中にあります。
それはサービスの3ステップです。>>サービスの3ステップの詳しい説明はこちら
サービスの3ステップはこちらです。
1.あたたかい、心からのご挨拶を。お客様をお名前でお呼びするように心がけます。
2.お客様のニーズを先読みしおこたえします。
3.感じのよいお見送りを。さようならのごあいさつは心をこめて。できるだけお客様のお名前をそえるよう心がけます。
サービスの3ステップを読んでみると、どれもラポールを構築するのに有効な手段ばかりです。
でもリッツ・カールトンの従業員さんたちは、清水先生のお話やリッツ・カールトンを利用したことがある人のお話から推測するに、おそらくお客様に心からのご挨拶をするまえにラポールの構築が始まっているか、もう終わっていると思われます。(そう思う理由は後からお話します)
私がとくに注目しているのはサービスの3ステップの2番です。
『2.お客様のニーズを先読みしおこたえします』
これはつまりお客様がしてほしいことを従業員につたえる前にして差し上げますということです。
この2番があるからお客様がおどろくようなサービスができるのだろうと考えます。
でもクレドの中に2番を入れたからといって、それでできるようになるのかというとそうではありませんよね。
2番ができるようになるためには訓練が必要です。
この訓練がラインナップです。
ラインナップはリッツ式の朝礼で、始業前の20分ほどの時間をつかってクレドカードに書かれている内容をピックアップしてディスカッションします。
例えば…
「サービスの3ステップに書いてある、『お客様のニーズを先読みしおこたえします』について君は具体的にどんな活動をしていますか?」
といった感じでファシリテーターが問を一人の参加者に投げてディスカッションが始まります。
周りで聞いている従業員さんたちも自分だったらどうするかを真剣に考えます。
ラインナップは毎日仕事を始める前に必ず参加するものなので毎日イメージトレーニングの訓練をしているようなものです。
自分は体験していなくてもラインナップを通じてたくさんのモデルケースを疑似体験して経験を積んでいくのだそうです。
ラインナップ、人を成長させるすごい仕組みですよね。
H2 ミラーニューロンをつかったミラーリングでラポール構築
NLPにはお客様と一瞬に近い時間でラポールを構築するビジネスユースでつかえる方法があります。もう何度か紹介しているミラーニューロンをつかったミラーリングです。
・ミラーニューロンとは
ミラーニューロンとは、まるで鏡を見ているように他人の行動を見てあたかも自分が同じ行動をとっているかのように反応してしまう高等動物の脳内にあるとされる神経細胞です。
・ミラーニューロンのミラーリングの方法
ミラーニューロンのミラーリングでは、相手の目を見るのではなく相手の後頭部を観るようにします。
実際には後頭部は見れないので観ているイメージです。
そして相手の一部ではなく周辺視野をつかって相手の全体を観ます。
その状態で…
「何かご要望はありませんか?」
「困ったことはありませんか?」
「手伝ってほしいことはありませんか?」
とこちらから考えると、不思議なことに相手の考えていることが分かったり、相手がしてほしいことを話し始めたりします。
なんだか不思議ですけどね。
実際に私もミラーニューロンのミラーリングのワークで体験しました。
本当に伝わります。
うまくいかせるポイントは周辺視野で相手を観て観察するということです。
高級ホテルの従業員さんたちはお客様を周辺視野で観ているんじゃないかと思います。
どんなふうに荷物を持っているのかとか、どこかに体の不自由なところはないかとか、たくさんのお客様と接しているうちに周辺視野が身についたのではないかと思います。
ちなみに中心視野は色やカタチがハッキリと認識できる視界の中心から20度の範囲。
周辺視野はそれ以外の範囲です。
周辺視野でお客様を観たときは外側だけじゃなく内側まで感じとることができるのだろうと思います。
まとめ
ミラーニューロンのミラーリングの達人にミラーリングをしてもらったことがあります。
達人が私に注意を向けた瞬間に私は達人と目を合わせていないのに達人が私に注意を向けてくれているのが分かるんです。
しかもその距離10m。
達人じゃない人とも実験しましたが、達人ほどではありませんが5mほど近づいた時点で注意を向けてくれているのがわかりました。
街のなかで知らない人の後ろ姿を眺めていたら、不意にその人が振り返って目が合ったという経験はだれでもあると思いますがおそらくそれもミラーニューロンのミラーリングだと思います。
ホテルのエントランスに入った瞬間からラポールの構築が始まっているというのはこういうことなのかもしれないと思いました。
ラポール構築にはミラーリングは必要ですが、あからさまに相手のマネをすると気づかれてしまって逆効果になる場合があります。
ミラーニューロンをを利用したミラーリングなら相手に気づかれることなくもっと高い次元で、そしてはるかに短い時間でラポールが構築できますね。
私ももっとミラーニューロンのミラーリングを磨いていきたいと思います。
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