クレド導入手順3(経営者主導でクレドを作成する方法)
クレド導入をお考えの方へ
リッツ・カールトンホテルやジョンソン・エンド・ジョンソンのクレドを見て、導入を検討する経営者、マネージャーが多い中、導入に失敗したり、導入後に効果が上がらなかったりする現象が多いようです。
今回のプログラムでは、導入のコツ、導入して効果を出す秘訣をお話できると思います。
ステップ1から順に実施することを強くお勧めします。
これは、私自身の体験や知り合いの失敗事例を通じて獲得したノウハウをベースに、クレド導入と運用に成功していただきたいという強い気持ちから湧き出てくる思いです。
日本中で、ひとつでも多くの会社、職場、お店で、成功に結びつくクレド導入事例を増やすことが私の使命です。
業種、規模を問わず、導入数が増えて、クレド導入・運用が売り上げアップにつながり、経営者、スタッフのみなさん、お客様の笑顔が増え、その楽しさや満足が社会を明るくすることにつながれば幸いです。
クレドの浸透・定着と活性化に役立つラインナップをクレド導入にも活用
クレド6ステップ導入マニュアルのクレド導入のステップは、
ステップ1「グッド&ニュー」
ステップ2「サンキューカードの導入」
ステップ3「ラインナップの部分導入・練習」
となります。
クレド導入のステップとして、ステップ2の「サンキューカード」で、職場を前向きな姿勢に整えたあと、効率よい従業員教育が行えるラインナップの導入をオススメします。
私がリッツ・カールトンに勤めていた時は、すでにクレドがあり、クレドの浸透・定着、活性化にラインナップが役立っていました。
このマニュアルを利用する方は、これからクレドを作る方や、今あるクレドやクレドのようなものを効果的なクレドに作り変えることが目的の方が多いと思います。
「ラインナップの導入は、クレドを作ってから(改善してから)のほうがいいのでは?」
そうお考えになるかもしれません。
確かに、このステップ3で説明する、ラインナップを5段階で練習を実施することで、クレドを作った後に行うラインナップが上手く運用できます。
ラインナップは、作ったクレドを導入する場合、効率よくクレドを従業員に浸透させるノウハウとして重要です。
しかし、それと同時に、リッツで行っていたラインナップの一部を行うことは、クレド作りに役立ちます。
ラインナップを導入する狙い、期待できる効果
ラインナップを導入するには狙いがあります。
想定される効果は以下のものです。
- 毎日、若手スタッフは、上司、先輩に様々な質問を投げかけられ、答えなければならないため、上司先輩たちは若手スタッフの質問への理解度が分かり、理解がずれていたら その場で修正でき、若手スタッフの教育、職場の底上げになる
- 自分で考えて行動できる従業員が育つ
- 予算をかけずに社員教育し、顧客満足度を上げることで売上アップにつながる
- 接客スタッフのみならず、裏方スタッフのサービスクオリティまで向上させる
- どんどん新しい事を導入しても、スタッフは対応できるようになる
私の経験から学んだ事は、クレドを導入してもラインナップがなければ、クレドは機能しないということです。
リッツとリッツ以外のクレドを導入しているホテルの結果の違いは、クレドの内容のクオリティではなく、ラインナップ導入の有無と、ラインナップのクオリティなのです。
ですから、ラインナップのクオリティとサービスのクオリティは正比例します。
またクレドの浸透度とラインナップのクオリティも正比例します。
クレド浸透は、ラインナップ無しには語れないのです。
ラインナップの手順
では、ラインナップ導入ワークの概要を掲載します。
ラインナップの概要
▼参加してもらいたい対象
従業員全員、経営者、社内の人間全員 各現場、出勤前のスタッフ
▼ラインナップに必要な時間
10分から20分
▼実行頻度
毎日
▼準備・及び準備するもの
ディスカッションするための資料(業務連絡等)
▼進め方
ラインナップ導入ワークの進め方を見てください。
▼実施上の留意点・注意すること
独壇場になる上司は、一人で喋りすぎないように注意してください。
若い従業員の発言などに、露骨に否定的なコメントをしない。
たまに経営者が参加する。
ラインナップ導入ワークの進め方
ラインナップの導入の説明とデモンストレーションを説明します。
やり方がわかったら、毎日、ラインナップを繰り返して慣れていきましょう。
定着するまでは、経営者や現場責任者の方もラインナップに参加してください。
また、時間を計りながらラインナップを行い、目標時間を決めて進行してください。
長くなると参加者の集中力が低下します。
短すぎても伝えなければならないことが伝わらない事もあります。
参加者にラインナップを説明する際のゴール設定
ここでは、一般的なゴール設定のサンプルを掲載します。
あなたの職場、従業員の雰囲気、目的に合わせてゴール設定をしてください。
設定したゴールは、意識できるまで何度も暗唱してください。
特に、従業員にラインナップのことを説明する直前に、何度も頭の中でゴール設定を暗唱することを強くお勧めします。
参加者を想定する
はじめに、参加する人を想定します。
どんな属性の人が、ラインアップの説明を聞き、デモンストレーションを見て体験をしますか?
説明やデモ、1回目の体験をした後、どんな感情になるか設定しておく
ラインナップの説明を聞き、デモンストレーションを見て、1回目の体験をした直後に、参加者にどんな感情になって欲しいか、設定しておきましょう。
説明やデモ、1回目の体験をした後、どんな行動をとってもらうか?
ラインナップの説明を聞き、デモンストレーションを見て、1回目の体験をした直後に、参加者にどんな行動をとって欲しいか、設定しておきましょう。
ラインナップの解説とデモンストレーション
1.ラインナップリーダーは、リッツ・カールトンの様に日替わりが理想ですが、導入時は管理職が中心に行い、参加スタッフに質問する事でディスカッション式にします。
2.質問する事で末端のスタッフの行動までも明確になる様に質問します。
3.時には新卒社員など、若手スタッフはブレた情報を覚えてしまっていたり、勘違いをしてそのまま覚えてしまっている事がよくあります。
それをリーダーが質問する事で確認して修正してあげる事が大切なのです。
4.日によって質問の数、質を調整してください。
ベテランスタッフに対しする質問と新卒スタッフに対する質問は違っていると思います。
特に若いスタッフに対しては「先輩達から何を質問されても答えられる様に調べておかなければ」と言う意識を持ってもらうのも目的のひとつです。
毎日、ラインナップ参加スタッフに対して、必ず細かなところまで質問する必要はありません。現場のリーダーのさじ加減でお願いします。
5.質問する順番は、若いスタッフからがオススメです。
先輩スタッフから答えさせては、後輩スタッフは自分の意見を答えにくいですし、なるべく後輩スタッフには「私もAさんと同じ意見です。」と言わせない様に質問する順番を考えてください。
クレド6ステップ導入マニュアルステップ3に以下のディスカッション例も掲載しています。
クレド6ステップ導入マニュアルを入手してお読みください。
- 例1:売上についての業務連絡の場合
- 例2:予約状況についての業務連絡の場合
- 例3:イベント情報についての業務連絡の場合
- 例4:本日のメニューについての業務連絡の場合
ラインナップは、どうして効果があるのか?
リッツのラインナップが効率良く、会社、従業員を成長させるその理由をお話します。
今まで朝礼でインフォメーションされてきた業務連絡を聞いて、簡単な質問を幾つかするだけで意見もしない、会社から言われた事をこなす毎日を送っていたスタッフがいたとします。
ラインナップを導入することでスタッフたちは、毎日ラインナップリーダーから業務連絡をうけます。
そのあとラインナップリーダーから質問されることで、それぞれが言えずにいたアイデアや、本人も気づいていなかった考えが出てくるようになります。
このようにラインナップの導入で、ディスカッションする機会が増えます。
とうぜん若い従業員にも発言や提案する機会が増えます。
そして若い従業員にも企画や実行責任者になるチャンスが増えて、ラインナップが仕事にやりがいを感じるキッカケになります。
しかし「意見する」「発言する」を禁じて仕事をさせれば人は、従業員は生き生きと働くことは出来ません。
従業員が生き生きと働けるように、ラインナップではラインナップリーダーの質問により、従業員から発言や意見を引き出すことができます。
まとめ
いかがでしたか?
経営者、管理者のゴールと、スタッフのゴール。
二つのゴールを持つワークです。
リッツ ディスカッションそれぞれのゴールは、
- スタッフの方々には、最高の学びのワーク
- 経営者、管理者の方々には、有効なクレド作成メンバーの選抜方法
クレド作成選抜メンバーを決めると言う事は、クレド作成のフォローだけでなく、クレド浸透、クレド改革のリーダー達を選抜することになります。
クレド導入に対して、さらに近づいた実感を持っていただけたのではないでしょうか?
さらに詳しく、ラインナップのセリフ例を掲載したクレド6ステップ導入マニュアルステップ3を入手してより効果の高いラインナップを導入してください。