【業務マニュアルとクレド3】創業者の溢れ出す情熱は業務マニュアルとクレド、どっちに入りますか?/クレドサクセス実践ブログ
●業務マニュアルとクレド
●作業手順書とクレド
クレドコラム
業務マニュアルとクレド
前回、前々回と業務マニュアルとクレドのお話をさせていただきましたが、やはり、この2つの違いは、熱量ではないでしょうか。
以前、リッツ・カールトングループの幹部の一人が、ある経営者にクレド作りの相談をされた際に、
「リッツのクレドは、シュルツ(リッツ初代社長)の内からあふれだす情熱が文章になったものです。」
と答えたそうです。
もう少し皆様に「ピン!」と来ていただくために、以前、コラムにも書かせていただきましたが、あなたの内から出る情熱を引き出してみてクレドにしてみましょう。
あなたの声を録音できる用意をしてください。
では、始めます。
いきなりテレビ取材がやってきました。
レポーターが社長のあなたに質問します。
タダでテレビ番組に取り上げられ、あなたの会社を宣伝できる千載一遇のチャンスです。
日頃、いくつかの問題を抱えているかもしれませんが、それは今だけ忘れてインタビューに答えてください。
テレビ放送される前にその問題は何とかできます。
質問です。
「御社を30秒で、テレビの視聴者(まだ見ぬお客様)に、どのような会社か説明しアピールしてください。」
どうですか?
30秒で出てきましたか?
録音したあなたの声を紙に書いてください。
リッツ・カールトンのクレドをまずご覧ください。(以下抜粋)
リッツ・カールトン・ホテルは、お客様への心のこもったおもてなしと、快適さを提供することをもっとも大切な使命とこころえています。
私たちは、お客様に心あたたまる、くつろいだ、そして洗練された雰囲気を常にお楽しみいただくために最高のパーソナルサービスと施設を提供することをお約束します。
リッツ・カールトンでお客さまが経験されるもの、それは、感覚を満たす心地よさ、満ち足りた幸福感、そしてお客様が言葉にされない願望やニーズをも先読みしておこたえするサービスの心です
もし、あなたがリッツ・カールトンの社長だったとしたら、テレビカメラに向かってこの様に答えませんか?
もう一つわかりやすくするために、私が以前クレド作りをお手伝いさせていただいたマッサージのお店の社長に同じ質問をした際の返答です。
『〇〇(お店名)はお客様お一人お一人のお体からカウンセリングして、健康キレイをとりもどすお手伝いをする店です!
辛い肩や腰や全身の疲労感などの体が楽になれば、心も軽くなり、あなたの笑顔が輝きます。老化や環境のせいにしないでください!
まだまだ大丈夫です!!
あきらめる前に、どうぞ〇〇にお越しくださいませ。
あなたの夢が叶うお手伝いをさせていただきます!!』
リッツのクレドもこちらのマッサージ屋さんの返答もお互いの信条、信じて疑わない行動であり情熱が感じる事ができます。
クレドとは信条、信じて疑わない行動です。
つまりは、経営者であるあなたの中、心の中にすでにクレドが存在しているのです。
「リッツのクレドは、シュルツ(リッツ初代社長)の内からあふれだす情熱が文章になったものです。」と、答えたリッツ・カールトンの幹部の言った意味を理解していただけましたでしょうか?
業務マニュアルを使っての教育では、効率よく業務をこなすスタッフを育てられるかもしれません。しかし、経営者の情熱が伝わり熱量のあるスタッフを育てるには、クレドが必要だと思うのですがいかがでしょうか?
【編集後記】
クレドを研究している友松です。
本日の清水先生のコラムはいかがでしたか?
クレドを作るには、創業者・経営者が会社を興そうと思った時の想いがあったほうが、理想を反映したクレドができるということかなと思いました。
この想いを、ミッションやクレドにして、それぞれの部署でベーシックを作ると、クレド導入後の浸透も早いのでは?
私が以前在籍していた会社では、毎日、カンタンな業務報告と社訓を唱和していましたので、それを、社訓をクレドに変えて、ラインナップのディスカッションをすることで、リッツ・カールトンのようなラインナップの環境がスグに整います。
社訓をもとにして、とりあえずクレドやミッション、ベーシックを作って、ラインナップを始めて、修正をかけながら本物のクレド・ミッション・ベーシックに仕上げていくのもいいのではないかと想いました。
業務マニュアルを使っての教育では、効率よく業務をこなすスタッフを育てられるかもしれません。しかし、経営者の情熱が伝わり熱量のあるスタッフを育てるには、クレドが必要だと思うのですがいかがでしょうか?
クレドを作って、自分の会社の朝礼にラインナップを導入することで、業務マニュアルとラインナップを行い教育することの違いは肌で、痛いほど感じられると想います。
どちらが、熱量のあるスタッフに育てられるか、どっちでしょう?
著者/清水健一郎
清水健一郎 ザ・リッツ・カールトン日本進出第一号ホテル、
ザ・リッツ・カールトン大阪のオープニングスタッフとして入社。身をもってクレドを実践する。
リッツ卒業後、数社のホテル、小規模飲食店をクレドによって立て直し、クレドがリッツ以外で経営に役立つことを証明する。
その後、オーナーサービスマンとして飲食店を開業。自ら経営者となる。
2013年に、これまでの経験を活かし出版した書籍が、ビジネス書では異例の2万5千部の販売を記録するヒットに。
失敗しない、小予算でできるクレド導入法を開発し、クレド導入を考える経営者や管理職の方へ無料レポートやクレド導入マニュアルを提供している。