ミスやエラーを解決する最高の仕組み「ミスタービヴ(MR BIV)」とは?
リッツには、「ミスタービヴ」という考え方があります。
これは、
- 問題が職場、社内にないか?
- そして、あればどうやって解決していくのか?
ということを「考える癖」を従業員1人1人につけて実践してもらう為の言葉です。
そして、私がリッツ在籍中、リッツスタッフ全員、サービススタッフも料理人もハウスキーパーもエンジニアもカーペンターも全員、「ミスタービブ(MR BIV)は、ヘブン行き!」を覚え何度も口に出していました。
リッツ・カールトン在籍中に、ザ・リッツ・カールトン・リーダーシップ・センターとラーニング・インスティチュートを設立したレオナルド・インギレアリー氏が、ミスタービブ(MR BIV)を命名し、取り組んだ結果、ザ・リッツ・カールトンがマルコム・ボルドリッジ賞を2度も受賞する事につながったと、著書「リッツ・カールトン超一流サービスの教科書」の中で言っています。
そればかりか、いままでこれをしのぐものになかなか出会えない。
そして、なにより導入が簡単でスタッフ教育も新たに導入する必要がない。
と、言います。
では、ミスタービヴ(MR BIV)とは具体的にどういったものなのでしょうか?
ミスやエラーを解決する最高の仕組み「ミスタービヴ(MR BIV)」とは?
ミスタービヴとは、
- ミス(Mistakes)
- やり直し(Rework)
- 故障(Breakdowns)
- 非効率(Inefficiencies)
- ばらつき(Variation)
この頭文字を取ってミスタービヴ(MR BIV)といいます。
なかなか素晴らしい語呂合わせですよね。
私たちリッツのスタッフは、これをラインナップ(リッツ式朝礼)の際、
「あなたの職場にミスタービヴ(MR BIV)はいませんか?」
「あなたの職場の営業中によく『やり直し(Rework)』をする場面はありませんか?」
「あなたの職場で『故障(Breakdowns)』やブリケージ(割れ物)などが起きやすい時間帯、場所はありませんか?」
という質問をし合い、その質問の返答からディスカッションし、問題を解決していくのです。
質問をする。と、いう前提でラインナップがおこなわれるため、スタッフ全員がミスタービヴ(MR BIV)とその問題解決に意識して日々仕事に従事するのです。
「質問するから」「質問されるから」ということがあるので、アンテナが立つわけですね。
その為、どんなに些細な問題でもすぐに発見し、解決してしまう癖が職場、社内につきます。
そう、たったこれだけです。
いかがでしょうか?
ミスタービヴ(MR BIV)の導入も簡単ですし、コストも全くかかりません。
早速、職場に導入されてはいかがでしょうか?
ラインナップはディスカッションの場
何度もお伝えしておりますが、ラインナップはディスカッションの場です。
そこにミスタービヴを導入することで、習慣化が簡単に行われます。
スタッフの脳内には、「ミスタービヴがどこかにいないか」ということを常に持った状態で、その日仕事をするわけです。
そして、次の日のラインナップでまたそれを発表する。
もちろん、どのミスタービヴも、見つけたら褒められるべきものです。
競い合うようにミスタービヴを発表して、そのたびにみんなで共有して、ディスカッションして、問題をその場で解決する。
そんな雰囲気ができたら、どれぐらいあなたの職場は変わるでしょうか?
ミスやエラーをみつけて改善すること=楽しいこと、素晴らしいこと、お客様を喜ばせる事、という関連付けがスタッフに出来上がっていけば、どれだけ日々のエラーが減り、素晴らしいサービスに磨きをかけることができるでしょうか?
シンプルなミスタービヴですが、大きな効果が期待できることがイメージいただけると思います。
ぜひ、ラインナップのやり方を知って、ミスタービヴの導入も考えてみてくださいね。
ラインナップのやり方は、ビジスタ内でマニュアルをお渡ししております。
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おまけ
ちなみにヘブン(天国)ですが、リッツ・カールトンのクレドカードの中身は、クレド(信条)、モットー、従業員への約束、サービスの3ステップ、そして、細かな行動指針である20ベーシックがありました。
その20ベーシックの7番目 つまり覚えやすい様に「セブン」と掛け合わせて、「ヘブン」になっています。
余談ですが、ベーシックの11番は、モップとほうきが2本並んでいるのを思い出して覚えてましたね。
「徹底した清潔感を保つのは、従業員1人1人の責任です。」
こんな風に、全てのベーシックに覚えやすい工夫をしていました。
と、横道にそれましたが、ミスタービヴは本当に効果的です。
クレドとセットにすれば、なお効果的。
ぜひ、ご検討くださいね!