著者:友松はじめ
Pocket
LINEで送る

隠れ貧困

最近貧困のニュースをよく目にするようになり、少し貧困が気になっていたところ、ゆめタウン博多の紀伊国屋書店で平置きされていたのでペラペラとみてみると、年収800万円で破綻寸前のビジネスマン家庭の話が目に飛び込んできました。表向きは誰もが羨む生活に見えているのに実は家計は毎月赤字・・・。

なぜ?と思うともう止まらない。(笑)
買って読んでスッキリすることにしました。

■読む前の予想

中流以上の家庭が破綻するお話がいくつかモデルケースとして書かれていました。
どんな事情で裕福なはずの家計が破綻したのか?破綻するそもそもの原因は何か?
隠れ貧困を回避するには?そんな情報はわかるはず。反面教師として自分の家計にも取り入れれるだろうと予想。

- 目次 -

第1章 高収入でも貧困が忍び寄る40代

第2章 「隠れ貧困」解消の基本心得

第3章 一見リッチな50代を蝕む「隠れ貧困」

第4章 お金の怖さを知る人、知らない人

第5章 「隠れ貧困」対策編 どうしてもお金が貯まらない

第6章 「隠れ貧困」対策編ローン、借金を減らすには

第7章 「隠れ貧困」対策編 老後資金の不安に答える

第8章 「隠れ貧困」対策編 病気や介護に備える

■気になるポイント3つ

人並み以上の収入なのになぜ?
隠れ貧困の原因は?
貧困にならない指標は?

人並み以上の収入なのになぜ?

今、会社からいただいているお給料は、この先もずっと会社に所属する限り下がることはない。ということは絶対にないんですが、そのいただくお給料のレベル以上の生活をしてしまうために、社会情勢の変化で会社の業績が左右された場合に生活が苦しくなる。
30代までは子供も小さいのでいいのですが、40代中盤から50代になってくると子供の大学の費用、そして若いときに買ったマンションの支払がのしかかり、老後に向けての貯金ができないことが発覚する。というパターンがあるようです。収入が多いと、意識していなくても収入にあわせた生活になっていくんでしょうか。
一度でも、何かの事情で金銭的に困窮する体験をしたら、そのあと収入が増えたとしてもつつましやかな生活ができ、貯金もできると思うのですが・・・。まぁ、金銭的に困窮する事態に陥ったら、それは大事件だし、場合によっては元の状態まで復活できる保証も無いしですね。
やっぱり、収入が人並み以上にあってもつつましい生活をするのがいいように思います。

隠れ貧困の原因は?

これは、いろんなケースがあるでしょうけれど、本書の例からすると、本人の意識の問題でしょうか。
モデルケースで登場する奈緒子さんは酷い。酷すぎる。こんな奥さんならいらない。という感じでした。
バブル時代を謳歌した女性の典型的な例としてのモデルなのでしょうけど・・・。

幸い、奈緒子さんの子どもたちは、ふたりとも素直でまじめ、学校の成績も優秀な女の子たち。ご主人も一流企業に勤めています。ですから、もしかしたら自分も、この「VERY」の読者モデルのように「見える」のではないか。

生活がいつ破綻してもおかしくない「隠れ貧困」の奈緒子さんは、ふっとそう思う瞬間だけ、自分がお金になど苦労したことがない幸せな主婦に思え、幸せを感じると言いいます。

自分を客観視しましょうよ。奈緒子さんッ!!!
「ワンランク上」はありませんッ!!!

貧困にならない指標は?

詳しくは本書を読んでいただくとして、ズバリ、
50歳でかぎりなく負債をゼロに近づける。
50歳で貯金は無いけど、負債も無い。

これが老後の勝ち組なんだそうです。
やれそうですか?

■まとめ

見た目ではわからない貧困が隠れ貧困です。
本人は勝ち組だと思っていたが、実は家計は自転車操業。奥さんから聞かされた時は、手遅れに近い。
毎月赤字だったため、貯めていた貯金も底をついていた。

車を売り、毎月1回の家族旅行をやめ、家を引越せば、自転車操業だった家計もマイナスからプラスに変わるのに、生活レベルを落としたくない、自分が都落ちしたようでみじめ、ママ友たちに笑われる。
そのような理由で改善に着手できない。
そんな映像が浮かびます。

人間は一度味わった生活レベルは下げたくないのでしょうね。本書ではとくに奥様の意識で実母と家族を不幸にした例があり、目も当てられませんでした。(奈緒子さんですッ!)

人間は欲があるから生きていけるのだと思います。
だから大いに欲を持つことは大切なんだけども、
よく言う「収入と支出のバランス」は考えないといけないですね。

(バブル崩壊前の世代はどうも金銭感覚が我々と違う人が多いようで意識を変えるのも大変そうです。)

それから、
知っていることで安心できる著者の専門ともいえる隠れ貧困の対策編が読んでいて救われます。
知らないことは罪ですね。ほんとうに。
読むと安心できる人と、読んだことで隠れ貧困が明らかになる人といるかもしれませんが、読者を崖から突き落とすだけじゃないので安心して本書を手に取って読んでください。(笑)

家計を奥さんに任せきりにしているあなた。
もしかしたら、もう家計は火の車かもしれませんよ。(汗)
たまには、こういった部類の本を読むのも、自分の生活を見直すキッカケになるのでお勧めです。

私も50歳までに負債ゼロにして、老後も読書法を教える生活、したいです。(笑)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加