著者:友松はじめ
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自分たちの都合だけでどうにかなった時代は終わり。意見を聞いて成長する。 / 友松クレド研究

THE NEW GOLD STANDARD
ゴールド・スタンダード/ジョセフ・ミケーリ(著)

こんにちは。
クレドを研究している友松です。
今、ゴールド・スタンダードという本を読んでいます。

この本は翻訳本です。
そしてリッツ・カールトン本社を中心にキーマンになっている人たちにもインタビューした、まさにリッツの舞台裏を教えてくれる、とても楽しい本です。

6章の「他人に焦点を当てたビジネスを作り上げる」を読んでいます。

 

リッツ・カールトンのエンゲージメント

前回紹介した、従業員のエンゲージメントを評価するためのギャラップQ12は、ギャラップ社というところのノウハウでした。
今回読んだ章では、『ギャラップCE11』が登場しました。
これはお客様のエンゲージメントを評価するアンケート内容です。

これをすべてのリッツ・カールトンで実施して、レッド、イエロー、グリーンでホテルを評価しているそうです。

リッツ・カールトンなんだからオールグリーンだろ? と思ったら4件レッドがあったそうです。
レッドの判定をうけたホテルは必死で改善を行うようになったそうですが、本当は設備投資が不十分だったためにレッドになったのだそうです。

ギャラップCE11を実施したことで設備投資が行き届いていないホテルがわかったことは良かったと書かれていました。
つねに利用する対象者からの意見を大切にする、成長のための貴重な情報とする考え方や姿勢がリッツ・カールトンを一流にしているんですね。

リッツ・カールトンがギャラップCE11を行って、お客様のエンゲージメントを高める努力をしていたら、2007年J.D. パワー・アジア・パシフィック日本ホテル宿泊客満足度調査第1位になっています。
しかも2年連続です。

 

『すべての人がお客様』は言葉だけじゃなかった

私がクレドコンサルタントの清水健一郎先生から聞いたクレドのことリッツ・カールトンのこと。
リッツ・カールトンのことが書かれたたくさんの本から知ったこと。

そのなかで、お客様はもちろんですが、上司・部下・先輩・後輩・同僚、それから会社の業務に関係するすべての取引先は『みんなお客様』と思って接しているという内容がとても印象に残っています。

リッツ・カールトンの舞台裏が書かれたこの『ゴールドスタンダード』でも、すべての人がお客様というのは本当でした。

それぞれからの意見は聞くフリだけをする社交辞令のようなものではなく、ギャラップ社というコンサルティング会社をいれて、お客様のエンゲージメントを高める努力をしたり、取引先との意見交換会を開く。
そしてその場ででた意見はその後、きちんと経過報告をするということもしていて、取引先からの信頼も厚いことがわかりました。

 

まとめ

パタハラ。
男性が育児休暇後に会社からいやがらせを受けるハラスメントのことです。
今回の記事とは直接関係はないのですが、共通している部分があるなと感じています。
その共通している部分は、有限実行です。

リッツ・カールトンはゴールドスタンダードに書かれた内容を実現するために、マルコムボルドリッジ賞という世界基準を取り入れたり、ギャラップ社というコンサルまで入れて真摯に取り組んでいます。

社長のサイモン・クーパーさんはギャラップ社のエンゲージメント評価を提案されたとき、すぐさま実行したかったそうですがリッツ・カールトンはボトムアップの組織だからということで現場の調整を指示したそうです。

決めているのに実行しない。掲げているのは時流がそうだから。
でも実際は何もしていない。会社が掲げていることを実行しようとする人のジャマをする。
そこに違和感というかおかしさを感じなければいけないと思います。
定期的なチェックは必要ではないでしょうか。

今はどんな些細なことでもSNSで共有できる時代です。
一貫性のある行動ができない会社は多くの人からの支持はえられず成長できないような気がします。

お客様からの意見
従業員からの意見
取引先からの意見

どれも自分の会社の成長に欠かせない貴重な情報であることはリッツ・カールトンの取り組みと結果からも明らか。
企業規模の大小は関係ないと思っています。

もう自分たちの都合だけでどうにかなった時代は終わってしまいました。

 

ゴールド・スタンダード/ジョゼフ・ミケーリ(著)

 

 

記事/友松はじめ

クレド勉強会 友松はじめ

勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。
本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる

現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中

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