著者:清水健一郎
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部署と部署が仲良くなればラテラルサービスが出来る

はじめに
今回からクレド6ステップ導入マニュアルのステップ4のインタビューです。
ステップ3を導入することで、どんなメリットがあるのか。
そのあたりのことについて開発者の清水先生にインタビューしていきます。
クレド6ステップ導入マニュアルを購入後のクレド導入特に、組織の意識改革の参考にしてみてください。

 

【友松】:部署があると軋轢ってありますよね。
軋轢はあっても同じ会社の一員なんだから協力して売上を作るのが当たり前。
そんな考え方だけで特に部署同士が協力し合う仕組みはないですよね。

だから部署間の仲が悪くスムーズに協力して仕事ができないと言う根本の解決にはなってないです。
実際にあった話ですが 小さな会社ですがその会社で在庫管理をすべて担当している女性がいたんですね。

その女性は理由は分からないのですが、気に入らないスタッフができると…。
例えば嫌いなスタッフが営業の部署の従業員だったとするとお客様から注文があったオーダーを間違えて営業スタッフに渡したりしていました。

 

【清水】:陰湿ですねー。

 

【友松】:困ったことにその女性は会社でも古株の社員で在庫管理の業務もその女性しか知らないということもあり直属の上司も社長もその女性の性格を把握しているということもありますが注意ができないという悪循環がありました。

おそらくその女性もそのことが分かっていたのでしょう。
嫌いな人間を見つけては相手が困ることを繰り返していました。

そしてたまりかねたある従業員がその女性に言いました。
「僕に何か不満があるなら正直に言ってください。直しますから」
そうやって面と向かってその女性に意見を言った人間は彼が初めてだったのでしょう。
その女性は「私はあなたに困るようなことはしていない」と言っていました。

そしてその翌日からはあれだけ頻発していた発注ミスはピタリと終わりました。
そもそもこの問題はこの会社の人員が足りないということもあるでしょうけれど重要な仕事をたった一人に長期間させていたということでした。

それにそもそも信頼関係がないですよね。

 

【清水】:無いですね。

 

【友松】:ですからあらかじめベーシックに記載をしておいてラインナップでもディスカッションをするという仕組みはとてもいいですよね。

 

【清水】:私も以前に経験がありますが先ほど友松さんのお話に出てきた女性と同じような業務を担当している男性がいました。
今から思うと考え方など頭が固い印象のある方でした。

彼の仕事は従業員同士のニーズに応えるというよりも自分がミスをしないように仕事を組み立てる、自分の仕事がしやすいように自分のルールを作るというような仕事の仕方でした。
そのため他部署の人間とよくトラブルになっていたのを思い出します。

 

【友松】:私がさっきお話しした女性の仕事の仕方と同じように感じますね。
従業員同士のニーズを満たしてないですね。

 

【清水】: そう、満たしてないんです。
そのような仕事の進め方をすると自分自身は仕事がしやすいでしょうけれど最終的には会社の全従業員と良い関係を築くことは難しいでしょうね。

 

【友松】:どこにでも似たようなことはあるんですね。

 

【清水】:いろいろな話がでましたが、お客様のニーズと従業員同士のニーズに応えながらお客様の要望に即座に応えていくサービスを私たちは部署間を超えたチームワーク、ラテラルサービスと呼んでいます。

ラテラルサービスと聞くと難しく感じるかもしれませんが、これは日頃から頻繁に部署間を超えてコミュニケーションが取れていれば難なくできるサービスです。
リッツ・カールトンでは部署間のスタッフ同士部署間を超えてとても仲が良かったです。

仲が良かったからこそ即座に部署間を超えてチームワークを発揮してお客様のご要望に応えるサービスが出来ていました。
このようにラテラルサービスを当たり前のようにスタッフたちが実行できるその仕組みこそベーシック9番です。

 

【編集後記】

クレドを研究している友松です。
今回のインタビューはいかがでしたか?

部署間の仲が悪いと感じている時の理由は、相手の部署のニーズに応えていないからかもしれないと今回のインタビューで気付いた方も多いのではないでしょうか。
リッツ・カールトンのラテラルサービスは有名なサービスですが、それは別にリッツだから出来たということではなく、部署間の関係が良かったり部署を越えてスタッフ同士の関係が良かったからということがいえると思います。

ただ、それは言われなくても分かっているわけです。
でもそれができないということは、実現するためには部署と部署や部署を越えてスタッフ同士が仲良くなるコミュニケーションが取れる仕組みを導入する必要があるということです。

部署と部署の連携がいまいちうまく働いていないと感じる経営者の方は、是非リッツ・カールトンのラテラルサービスについて調べてみてください。
我々のブログにも掲載していますので、よかったら読んでみてください。

《つづく》

 

 

出演/清水健一郎

清水健一郎 ザ・リッツ・カールトン日本進出第一号ホテル、
ザ・リッツ・カールトン大阪のオープニングスタッフとして入社。身をもってクレドを実践する。

リッツ卒業後、数社のホテル、小規模飲食店をクレドによって立て直し、クレドがリッツ以外で経営に役立つことを証明する。
その後、オーナーサービスマンとして飲食店を開業。自ら経営者となる。

2013年に、これまでの経験を活かし出版した書籍が、ビジネス書では異例の2万5千部の販売を記録するヒットに。
失敗しない、小予算でできるクレド導入法を開発し、クレド導入を考える経営者や管理職の方へ無料レポートやクレド導入マニュアルを提供している。

 

インタビュアー/友松はじめ

勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。

本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる

現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中

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