著者:清水健一郎
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Mr.BIVの効果と意図

はじめに
今回からクレド6ステップ導入マニュアルのステップ4のインタビューです。
ステップ3を導入することで、どんなメリットがあるのか。
そのあたりのことについて開発者の清水先生にインタビューしていきます。
クレド6ステップ導入マニュアルを購入後のクレド導入特に、組織の意識改革の参考にしてみてください。

 

【友松】:Mr.BIVは、ベーシック5番にも通じますね。

5.すべての従業員は、自分のポジションに対するトレーニング修了認定を受け、毎年、再認定を受けます。

あなたの仕事のレベルを定期的にチェックしますよ。とルールを決めておけば自分の能力を否定されたと受け取られないというのと同じようにかんじました。

 

【清水】:そうですね。共通するところがありますね。
Mr.BIVがあることで、

  • M(mistake)ミス
  • R(rewark)やり直し
  • B(broken-down)破損
  • I(inefficiently)非効率
  • V(variety)ばらつき

5つの質問ができますからね。
たとえばリーダーが

「私が見えていない問題は何か無いか?」
といって質問ができるので現場の責任者たちも従業員たちも柔軟な体制を作れていると思います。

 

【友松】:そうですね。
たしかにMr.BIVがあれば、従業員も報告しなくてはと感じるはずですね。
Mr.BIVが職場にある前提で、現場のリーダーが問題はないかと言ってきたのを私が聞いたとしたら、違和感は感じません。

 

【清水】:まぁ、報告しない人も出てくるとは思いますけどね。
理由は単純で、「こんな問題があります」とリーダーに報告したら「そうか、じゃあ改善しておいてくれ」っていわれますからね。(笑)

 

【友松】:それは、まぁ、責められるわけじゃないからまだいいと思います。

 

【清水】:じゃあ、実際に問題点をどうやって発見して改善していくのか?
そのヒントになるのがMr.BIVなんです。

 

【友松】:ヒントというか、基準というか。

 

【清水】:そうそう、そうです。

  • 君たちの仕事にミスはありますか?
  • やり直しはありますか?
  • 破損がなぜ多いのですか?
  • みなさん非効率なことをやっていませんか?
  • バラツキはありませんか?

そうやって聞くと、そういえば…となりますし、そういえば明日はMr.BIVの発表の日だから、発表のために何か探しておかないといけない。考えておこう。
そんなふうに考えるクセもつきます。

 

【友松】:発表はラインナップで?

 

【清水】:そうです。
今日はベーシックの7番だったから、明日はMr.BIVの日だ。
という感じで順番なんです。

 

【友松】:なるほど、抜き打ちというわけではないんですね。

 

【清水】:そうです。
毎日順番通りです。

 

【友松】:20日に1回、Mr.BIVを考える日があるということですね。

 

【清水】:そういうことです。
考える日があるというよりも、Mr.BIVを発表する日があるということです。
ここでMr.BIVの質問例を紹介しますね。

質問例

  1. 「皆さんの職場でMr.BIVはいませんか?発表してください。」
  2. 「〇〇さん、いつも皆さんが犯しがちなM( mistake )ミスは、ありませんか?」
  3. 「では、その改善策は考えていますか?考え途中でも発表してください。皆さんでディスカッションしましょう。」
  4. 「改善する際、上司に報告した方が良いと思いますか?報告するとしたら誰に報告、相談すればよいですか?」
  5. 「仕事中、皆さんの動作にやり直し、非効率、ばらつきはありませんか?一度、思い起こして発表してください。」
  6. 「もし、今3人で行っている作業を2人で行わなければならなくなったら、職場の道具、物の配置はどうしますか?」
  7. 「移動距離を縮めるために道具、材料までの距離を考え直しましょう。」
  8. 「頻繁に使う道具、材料は手の届く範囲に用意していますか?」
  9. 「目的を考えてスペースを使いこなしていますか?」

このように質問をするので、若いスタッフたちもすごく考えるようになります。

 

【友松】:基準が無いことって多いような気がしますね。
たとえば…

「お前そこ、ちゃんとしろ」
「お前、しっかりしろ」

ってよく聞くじゃないですか?
でもですね、言った人の「ちゃんとしろ」「しっかりしろ」と、言われた人の「ちゃんとしろ」「しっかりしろ」はちがうと思うんですね。

 

【清水】:ちがいますね。

 

【友松】:だからMr.BIVがあればズレ、ミスが無くなるように思います。
やることもチェックすることも決まっているのですからわかりやすいですよね。
清水先生、このMr.BIVはどこの業種でも活用できますか?

 

【清水】:できますよ。
サービス業だけでなくどこの業種でも活用できます。
だって、リッツ・カールトンはホテルですから、接客だけでなく経理もカーペンターも厨房もあります。
ありとあらゆる職種があるのがホテルじゃないですか。

だからサービスの現場だけじゃないんですよ。
ホテルのいろんな業種の中でクレドを同じように活用していたから、どんな業種でも通用すると自信をもっていえますね。

Mr.BIVは本当におすすめです。
Mr.BIVは変りますよ。

ベーシック8の意図としては、このMr.BIVは、末端の従業員にまで、問題点を発見し改善策を考える癖を付けてもらうには、最高のノウハウだと思います。

 

【編集後記】

クレドを研究している友松です。
今回のステップ4のインタビューはいかがでしたか?

業務改善は会社の永遠のテーマの1つではないでしょうか。
ルールを変えたり組織変更したりしますが、私が経験した会社ではミスターBIVのような画期的な業務改善の方法はありませんでした。

このミスターBIVもラインナップとセットにする必要がありますが、一度回りはじめればつねに業務改善が進むということです。
企業から個人店まで、効率のいい仕事に変えていくことができるはずです。

 

《つづく》

 

 

出演/清水健一郎

清水健一郎 ザ・リッツ・カールトン日本進出第一号ホテル、
ザ・リッツ・カールトン大阪のオープニングスタッフとして入社。身をもってクレドを実践する。

リッツ卒業後、数社のホテル、小規模飲食店をクレドによって立て直し、クレドがリッツ以外で経営に役立つことを証明する。
その後、オーナーサービスマンとして飲食店を開業。自ら経営者となる。

2013年に、これまでの経験を活かし出版した書籍が、ビジネス書では異例の2万5千部の販売を記録するヒットに。
失敗しない、小予算でできるクレド導入法を開発し、クレド導入を考える経営者や管理職の方へ無料レポートやクレド導入マニュアルを提供している。

 

インタビュアー/友松はじめ

勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。

本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる

現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中

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