業務改善に効果があるのになぜMR.BIV(ミスタービブ)をやってないの?/清水健一郎 クレドインタビュー 第14回
クレド、リッツ・カールトン関連のビジネス書で3万部突破のヒット
『社会人として大切なことはすべてリッツ・カールトンで学んだ(彩図社)』の作者、
清水健一郎氏に、クレドの作成、導入、また実際の運用や、会社、従業員、取引先、
そしてお客様や自分自身のプラスの変化など、クレドについて様々な視点からインタビューを行いました。
本からは得られない貴重なお話しをどうぞお楽しみください。
業務改善に効果があるのになぜMR.BIV(ミスタービブ)をやってないの?
業務改善に絶大な効果がある、リッツ・カールトンのMR.BIV(ミスタービブ)について、前回より、清水先生にインタビューを行っています。
今回はその続きです。お楽しみください。
友松:MR.BIV(ミスタービブ)を例えるなら職業病じゃないかと思えるくらいまで真剣に追求するというのは、
いっけん大変そうに思えるのですが、身についた、使えるようになったと思える目安のようなものを教えていただけますか?
清水:たとえば車好きな人だと、街を歩いていて好きな車が走っていたら、目につくじゃないですか?
そういう風になるまで繰り返すんです。
友松:それって、もうMR.BIV(ミスタービブ)なんて意識しなくても、MR.BIV(ミスタービブ)が身についた状態になってますよね?
清水:なってましたね。正直、1年目から完全にMR.BIVを意識しなくてもMR.BIVが出来るようになりました。
私たちはオープニングスタッフだったので、MR.BIVだらけだったんです。
ですから、MR.BIVをベースにして、いろんなシステムを立ち上げていったんです。
友松:非効率は無いかな?と思って非効率を見つけて直し、故障は無いかな?と思って故障を
見つけて直していけば、無くなっていくか、少なくなってきますから、
やり直しもばらつきもどんどん少なくなってきますよね。
清水:やり直しも、ミスも、ばらつきも無くなっていきます。
友松:経営者も含めて全ての従業員がMR.BIVを意識して働いているわけですから、
日本に進出してたった2年で関西一のホテルになりますよね。
清水:これは、MR.BIVは、かなり重要なツールだと思いました。
だって、ホテルの土台を作るわけですからね。
おそらく、このMR.BIVが無ければ、順調にホテルの運営をスタートさせることが
出来なかったんじゃないかなと思いますね・・・。
友松:MR.BIVは、オープンするまでに欠かせないツールだったと・・・?
清水:いえ、オープンしてからも、問題だらけだったので、本当にリッツがリッツとして
機能するまでに必要だった、大きかったな、と思います。
でも、当時はMR.BIVがそんなに大切なものだとは思っていませんでしたけどね。
やっぱり、町場に行ってから、MR.BIVが染みついていたので、
町場の売上が悪い店でMR.BIVを使い始めると、お店が蘇ってくるんですよね。
友松:清水先生にとっては、なぜMR.BIVをやってないの?って不思議に写ったでしょうね。
清水:そうでしたね。
『ほら、ミスばっかじゃん!』とか、『なんでそんなやり直しばっかすんの?』とか。
『だから、非効率なんだよ』とか、『だからばらつきがあるんだよ』とか。
MR.BIVの視点で見ていたので、いろいろ言ってましたね。
友松:MR.BIVだけ身につけていても、お店はずいぶん蘇りそうですね。
もちろん、お店だけじゃなく、製造業でも。
クレド導入までいかなくても、MR.BIVだけでも劇的に変わりそうですね。
清水:そう思ったので、コンサル先で製造業の方にMR.BIVをやってみたら、みなさん納得してもらえましたね。
友松:トヨタのカイゼンをとりあげた本を読むと、いろいろルールがあって面倒に感じる部分もあったのですが、
MR.BIVだったら、頭に記憶して、ひとつひとつの頭文字を覚えて、意識しながら仕事をする。
いろいろ手間がいらないように感じました。
いい結果が得られるツールにしては、導入の敷居がすごく低いなと。
清水:まぁ、、新卒1年目で身につきましたからね。
次号につづく
出演/清水健一郎
清水健一郎 ザ・リッツ・カールトン日本進出第一号ホテル、
ザ・リッツ・カールトン大阪のオープニングスタッフとして入社。身をもってクレドを実践する。
リッツ卒業後、数社のホテル、小規模飲食店をクレドによって立て直し、クレドがリッツ以外で経営に役立つことを証明する。
その後、オーナーサービスマンとして飲食店を開業。自ら経営者となる。
2013年に、これまでの経験を活かし出版した書籍が、ビジネス書では異例の2万5千部の販売を記録するヒットに。
失敗しない、小予算でできるクレド導入法を開発し、クレド導入を考える経営者や管理職の方へ無料レポートやクレド導入マニュアルを提供している。
インタビュアー/友松はじめ
クレド勉強会 友松はじめ
勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。
本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる
現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中