著者:清水健一郎
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人は場所によって思考も行動も気づかないうちに変わる ベーシック15番

はじめに
今回からクレド6ステップ導入マニュアルのステップ4のインタビューです。
ステップ3を導入することで、どんなメリットがあるのか。
そのあたりのことについて開発者の清水先生にインタビューしていきます。
クレド6ステップ導入マニュアルを購入後のクレド導入特に、組織の意識改革の参考にしてみてください。

 

【友松】:そのお話で、私の中でつながったのですが、リッツの中で従業員同士も取引先もお客様という考え方があったじゃないですか。

それからどこでもステージであること。
そしてお客様の心を解きほぐすための13番とか。
これって、これらを考えた人が分かって作ったんじゃないかと思うんです。

分って作ったというのは、リッツの中でも本当にリッツの従業員なの? と思ってしまいたくなる人は出てくると。

自分たちの仕事にお金を出してくれる人には頭を下げる。
しかし自分たちがお金を払う人はどこか自分よりも下に見る。

こういう人が出てくるからこそ作っていると、先生のお話を聞いて思ったのですが、どう思われますか?

 

【清水】:やっぱり、私自身も20代前半でホテルの従業員が街場の飲食店さんから嫌われているのはわかっていました。
そしてなぜ嫌われているのかもわかっていました。

リッツを退社して、街場の飲食店で働くようになってしばらくの間はホテルの従業員さんがお店を利用するのがイヤでしたね。
「ハラたつわぁ~コイツらぁ~」みたいないね。(笑)

この業界では、ホテルで働いたり、街場の飲食店で働いたりしている方もたくさんいますし。
そういう状況をわかってベーシックは作られていたと思います。
プライベートではむちゃな遊び方をする人も多いですから、プライベートは特に気をつけるように言われていましたし、気をつけていました。

だから前回からのインタビューで、ホテルの従業員が街場の飲食店に嫌われているという話をしてからずっと考えていて、メンタリストDaiGoさんの動画を見て、下町ロケットや陸王も同じような人間関係になっているなと、あらためて思いました。
これはホテルと街場の飲食店だけの話では無いんですよね。

 

【友松】:そうですよね。
一般的な会社でも、親会社と子会社、本店と支店、社員と派遣、などなど。

 

【清水】:人間誰しもそうなるんだなと思いましたね。

 

【友松】:ホテルでお客様にサービスをするお仕事をしているのなら、こんなベーシック15番のようなルールが無くても、プライベートでもせめて人に不快な思いをさせない対応はしてほしいと思います。

でも、人にはストラテジーっていう生きるための戦略があって、自分でも気が付かないうちに思考も行動も切り替えてるんですよね。
だから場所や人によって自分の思考も行動も切り替わっているということに気が付かないと修正することができないんですよ。

 

【清水】:そうですかぁ。
友松さんの同業者で適当な仕事をしている人を見たら、イラッとしたりしませんか?

 

【友松】:します。

 

【清水】:ホテルの従業員から街場の飲食店を見たときに、なぜもう少しキチンとできないんだろう。
っていう考えってあるんですよ。
いっぽうで、街場の飲食店から言わせると、ホテルのようなサービスをしていても街場では通用しないぞという思いもあるわけです。

だから両方を経験した人間はそこが理解できるんですけど、片方だけを経験した人間だと理解できないですよね。

 

【友松】:わかります。
人ってどうしても自分の経験をベースにしないと考えることができないですからね。

 

【編集後記】

クレドを研究している友松です。
今回のステップ4のインタビューはいかがでしたか?

人は自分の経験したことをベースに考えることが普通なので、ホテルと街場の両方を経験した人なら相手がキライになるようなことは起こらないわけです。
それは普通に考えたら分かります。

でも人はだれでも経験できる時間が限られています。
だから、両方を経験することが良いと分かっていても出来ないときのほうが多いですよね。
でも相手の状況を経験しなくても、擬似的に経験して相手の状況を理解して分かり合うという方法はあります。

NLPのポジションチェンジや多重記述やモデリングというビジネスユースで使える方法です。
実際には経験していないんですが、相手になりきって、五感を使ってイメージの中で体験する。
そうすると不思議なんですが、相手の状況を理解することができるようになります。

実際は経験していないんですが、想像だけでも自分の中に新しい経験として知覚を増やすことができます。
よく言う『相手の立場になって考える』というものの、もっと具体的なテクニックです。

このような訓練を定期的に社内研修で取り入れてみると、高額なお金を出して研修に活かせなくてもいいかもしれませんね。

 

《つづく》

 

出演/清水健一郎

清水健一郎 ザ・リッツ・カールトン日本進出第一号ホテル、
ザ・リッツ・カールトン大阪のオープニングスタッフとして入社。身をもってクレドを実践する。

リッツ卒業後、数社のホテル、小規模飲食店をクレドによって立て直し、クレドがリッツ以外で経営に役立つことを証明する。
その後、オーナーサービスマンとして飲食店を開業。自ら経営者となる。

2013年に、これまでの経験を活かし出版した書籍が、ビジネス書では異例の2万5千部の販売を記録するヒットに。
失敗しない、小予算でできるクレド導入法を開発し、クレド導入を考える経営者や管理職の方へ無料レポートやクレド導入マニュアルを提供している。

 

インタビュアー/友松はじめ

勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。

本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる

現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中

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