著者:清水健一郎
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sippai

失敗した際にどの様な言動がお客様を満足させ、生涯顧客になっていただけるか、まさに「ピンチはチャンス」と言う話をしたいと思います。

「ピンチはチャンス!」
と、分かっていても誰も失敗したくないですし、お客様からの苦情を受けたくはないはずです。

しかし、誰でも失敗はします。苦情も頂きます。

そんな時、「サービスのミスを見事に挽回するための4つのステップ」を著書の中で紹介されています。

私がリッツ・カールトンに入社してすぐに渡された従業員ハンドブックの中身がそのまま著書の中で使われていたので、思わず懐かしく思いました。
ご紹介しましょう。


1.謝罪し、許しを乞う。

2.お客様の不満を、お客様と一緒に洗い流す。

3.問題に対処し、それからフォローする。具体的には、ミスがおきてから20分以内にお客様に連絡をいれて現段階の進展状況を説明する。修復後も引き続きお客様と連絡を取り続け、誠意と感謝の念を伝える。

4.問題をくわしく記録に残し、トラブルの傾向を把握し二度と同じ失態を繰り返さないように対策を講じる。


リッツに入社したての頃、私は、
「アメリカで何か問題が発生してもまず謝らない。謝ってしまえば、すぐに裁判沙汰になって多額のお金を取られる。」
などと、テレビの話を鵜呑みにしていたので、すごく驚いた記憶があります。(すいません、お恥ずかしい・・・)

サービスのミスを見事に挽回するための4つのステップ

では、この4つのステップを順番に、私がリッツで教えられた説明を含めて、もう少し詳しくお伝えしましょう。

ステップ1:謝罪し、許しを乞う

先ず怒りや不満で気持ちが高ぶっているお客様を落ち着かせるのは従業員1人1人の責任です。

もし、他のスタッフの失敗に怒って、自分に怒りの文句を言ってこられたお客様がおられたら、そのお客様の怒りを落ち着かせる為に何をしますか?

答えはお客様の立場に立って、親身にお客様のお話を聞く事です。

それを、「他のスタッフのミスなんで」と言ってしまうと、お客様の怒りを鎮めるばかりか、場合によっては火に油を注ぐことになってしまいます。
お客様に親身になって、話を一通り聞くと、お客様は落ち着きを取り戻されることがほとんどです。(もちろん例外もありますが。)

「あら、あなたではなく他のスタッフのミスなのに、あなたに怒りをぶつけてごめんなさい。でも、あなたに話を親身になって聞いていただいて、少し気分がおさまったわ。」

なんて事、私は19年間サービスをしてきて、何度も経験しています。

ステップ2:お客様の不満を、お客様と一緒に洗い流す

この時、初めてサービス側の意見が言えます。場合によってはお客さまの勘違い・手違いという事もあります。

仮にお客様がホテル内の中国料理のレストランに予約をされて、和食のレストランに来店され「予約ができていない。」と怒ってらっしゃたら・・・

「お客様、もしかして中国料理のレストランに予約されたのではないですか?申し訳ございません。両方のレストランも漢字で表記されておりまして、分かりづらくてお手数おかけしてしまいました。すぐにお席をご用意いたします。もし、お席がご用意できなくても、中国レストランのお席まで和食のお料理をお運びいたします。それとも、ご宿泊のお部屋にお持ちする事も可能ですが、いかがいたしましょうか?」

皆さん、お分かりのように完全にお客様を虜にしてしまうだけのチャンスに変わってしまっていますね。この時もお客様が常に正しいと言う姿勢を示しましょう。

そして、この時点でサービススタッフは、たいがい楽しくなってしまっているのです。
あとは、とことんサービスを楽しむ!

ステップ3:問題に対処し、それからフォローする

ステップ3は、「問題に対処し、それからフォローする」です。
具体的には、ミスがおきてから20分以内にお客様に連絡をいれて現段階の進展状況を説明する。修復後も引き続きお客様と連絡を取り続け、誠意と感謝の念を伝える。ということ。

例えば、お客様が落ち着いて、しかも楽しんでお食事を始めました。
その際(20分以内)、に現場責任者や料理長、支配人が一言、特別な料理と共にお詫びと御礼に来たら、どうでしょう?
私がもしお客様側の立場だったとしたら、逆に虜になってしまうと思います。その結果、生涯顧客になってしまうでしょうね。

ステップ4:問題をくわしく記録に残し、トラブルの傾向を把握し二度と同じ失態を繰り返さないように対策を講じる。

このレポートは、
苦情処理カード(Guest Incident Action Form)
と呼ばれるものです。
5W1Hで書き上げるレポートでした。
私がリッツ在籍中、最も多く書いた書類の1つです。

こういった仕組みがあることで、同じ過ちを繰り返さない、ということが可能になります。
多くのエラーは、その前に類似のエラーが起こっています。
これを「詳しく」記録することで、そこから派生する多くのエラーの芽をつぶすことができるわけですね。

ピンチはチャンス

以上が4つのステップです。
いかがでしょうか?

今回、紹介したケースを従業員全員が知っていたら、どの部署でもこの様な対応ができるスタッフばかりだとしたら・・・

実は、そんな職場作りができるんです。

今回のコラムを読んでいただいて、私が嬉しそうに書いているのが少し伝わりましたか?

なぜなら、この分野に関しては、誰にも負けないくらい多くの経験をしているからです。
そんな、私の失敗話をし出すとキリがないので、また機会があればゆっくりと

ピンチはチャンスです。サービスを楽しみましょう。

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