著者:友松はじめ
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クレド導入とベーシックの効果

クレドサクセス実践会のベーシック作成を行った時の清水先生とのディスカッションを記事にしました。
ライブ感覚で、クレドやベーシックが出来上がっていく様子を体感してください!

友松:少なくとも、クレドサクセス実践会のクレドは20項目作ってた方がいいでしょうね。

 

清水:20個全部作ってみるのもいいですし、例えばベーシック6番についてリッツはどんな目的でこの内容を書いたのか? ということを理解しておいてもらいたいんです。

クレドサクセス実践会でクレドの導入支援をしていくことになった場合、リッツ・カールトンでは20個のベーシックがあったのですが、好きなベーシックを選んで作ってみてください。というのでも始めはいいじゃないですか。

 

友松:そうですね。

 

清水:我々が考える材料と選べる材料を渡してあげないと、考えるのもなかなか難しいところもあると思うんです。

 

友松:リッツ・カールトンのベーシックが20個あるからといって、20個作る必要は無いわけですよね。我々はクレドサクセス実践会ですからね、20個全部内容も意味も分かっていないといけませんからね。

 

清水:20個のベーシックを読んでみて、意味は分かりますか?

例えば、7番とか。

7.誇りと喜びに満ちた職場を作るために、すべての従業員は、自分が関係する仕事のプランニングに関わる権利があります。

 

友松:そうですね…。自分の職場を良くしたいのなら、良くするための意見を言いなさいってこと…ですか?

 

清水:難しいかな。(汗)

『権利がある』ということは、自分から仕事を取っていけるということです。仕事を与えられるというよりも、取っていける。仕事を自分から取ってきて、実行して結果が出せたら、仕事に誇りと喜びに満ちてくること言うことじゃないですか。

 

友松:そうか、自分が仕事を取ってきてる、自分もこの職場を作ってるぞという誇りと喜びですね。自信もつきますね。

 

清水:そうそう。要は、自信に満ちた職場を作るために、リッツがしてほしいことが7番に書かれているということです。

ただ、朝から晩まで頭も体もフル回転で働いている中での7番は、誇りと喜びも増えますが、どんどん仕事も増えていきますから7番は結構厳しいベーシックでしたね。(笑)

 

友松:そうかも。(汗)

 

清水:わかります? 何を言いたいのか?

例えばベーシック8番でもいいんですが…。

8.ホテル内に問題点(MR BIV)がないか、従業員一人一人が、いつもすみずみまで注意を払いましょう。M(mistake)ミス R(rewark)やり直し B(broken-down)破損 I(inefficiently)非効率 V(variety)ばらつき

 

友松:改善していきましょうね。ってことでしょう?

 

清水:そうです。例えば、改善したほうがいいんじゃないですか? って、面と向かって言いにくいことってあるじゃないですか?

でも、ベーシックの8番があると、『君は改善したほうがいいことを見つけてるか?』って言われたら、それに答えないわけにはいかないわけです。

だから8番があると、すごく言いやすくなるんですよ。

ベーシックの8番を繰り返すことで、職場にミスが少なくなって、やり直しが少なくなって、破損が少なくなって、非効率なところが減り、ばらつきも無くなってくる。ということが進んでいくんです。

そして、『何か改善したいところある?』と言うんじゃなくて、言わせるんです。

「おい、清水、非効率をどこか見つけたか?」って言われたら…

答えるしかないでしょ? (笑)

 

友松:(笑)そういう環境になっているから、日頃から注意を払っておかないといけない。

 

清水:そう。

「いつも、注意を払っているか?」

「あのときのばらつきは何だったんだ?」

「破損が多いけど、どうなってんの?」

などなど、知らない間に、従業員ひとりひとりが意識するようになりますよね。

 

友松:そうですね。

 

《つづく》

 

 

【編集後記】

クレドを研究している友松です。

本日の清水先生のコラムはいかがでしたか?

 

私たちクレドサクセス実践会は、クレド導入のマニュアル販売と、クレドの導入サポートをしています。それもあり、またリッツ・カールトンで働いた経験の無い私のために清水先生がいろいろと教えてくれています。

 

その一環で、クレドサクセス実践会のクレドを作る時は、私がクレドへの理解を深められるようにということもあり、ベーシックを20個、考えました。

ホテルのベーシックですから、普通に読む限りでは当てはまらないことも多いのですが、ひとつひとつのベーシックの裏にある意味、会社が望む意図を考えることで、見た目も内容も違うベーシックが出来上がることもあります。

しかし、意図は同じものです。

 

クレドカードをリッツ・カールトンからもらってきて、自分の会社やお店でもクレドを作ろうとチャレンジした経営者は、リッツ・カールトンが注目された10年前は本当に多かったと思います。

 

ですが、クレドカードを実際に手に入れて読んでみると…。

ベーシックには当たり前のことしか書かれていないし、自分の会社には必要じゃないものがたくさん書かれてある。

 

ホテル業界とうちの業界は違うから必要ない。期待してただけにちょっと残念。

と思った人も、多かったかもしれません。

今回の清水先生とのやりとりの中で、20個全部作る必要は無いけれど、裏に込められている意図を知った上で、ベーシックの取捨選択をするべきだと思いました。

 

実際にリッツで働いて、日々擦り切れるまでクレドカードを活用していた人でないと分からない興味深い話の連続です。

 

 

 

 

出演/清水健一郎

清水健一郎 ザ・リッツ・カールトン日本進出第一号ホテル、
ザ・リッツ・カールトン大阪のオープニングスタッフとして入社。身をもってクレドを実践する。

リッツ卒業後、数社のホテル、小規模飲食店をクレドによって立て直し、クレドがリッツ以外で経営に役立つことを証明する。
その後、オーナーサービスマンとして飲食店を開業。自ら経営者となる。

2013年に、これまでの経験を活かし出版した書籍が、ビジネス書では異例の2万5千部の販売を記録するヒットに。
失敗しない、小予算でできるクレド導入法を開発し、クレド導入を考える経営者や管理職の方へ無料レポートやクレド導入マニュアルを提供している。

 

インタビュアー/友松はじめ

クレド勉強会 友松はじめ

勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。
本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる

現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中

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