著者:清水健一郎
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毅然とした対応 ベーシック13番/クレド6ステップ導入マニュアルステップ4

はじめに
今回からクレド6ステップ導入マニュアルのステップ4のインタビューです。
ステップ3を導入することで、どんなメリットがあるのか。
そのあたりのことについて開発者の清水先生にインタビューしていきます。
クレド6ステップ導入マニュアルを購入後のクレド導入特に、組織の意識改革の参考にしてみてください。

 

【清水】:今私はリッツ・カールトンの初代社長のホルスト・シュルツ氏の本を読んでコラムを書いているんですが、この本を読んでいてうれしいのは、シュルツ氏は現場で毅然としたクレーム対応をしていたんだということが本を通じて分ったことでした。

 

【友松】:私はシュルツさんの対応って従業員を守ると思うんですよ。
数年前に読んだニュース記事があります。
いつも理不尽なクレームを言ってくる人がいました。
従業員が反論しない、できないことを知っていて理不尽なことを言うんですね。

そのお店に新しく赴任してきたマネージャーはアメリカだったか、ヨーロッパだったかは忘れたのですが海外の方だったそうです。
そのマネージャーは理不尽なクレームには毅然とした態度をとってくださいという指示を従業員たちに出したそうです。

ただ、そうはいってもいつものクレーマーには怯えてしまって指示通りに対応が出来なかったそうです。
マネージャーはそのクレーマーの過去の履歴を全部確認して、そのクレーマーが店内でクレームを言っているところで、その人にむかってこう言ったそうです。

もう来店しないでくれと伝えたそうです。
当然クレーマーは怒り狂うんですが、従業員に危害を加える人間は当店のお客様ではない、大切な従業員に対してそのような暴言や態度は許さないと毅然とした態度で伝えたそうです。

すると何度もクレームを言っていたその人は平謝りをして二度とお店に来ることはなかったそうです。

でも当たり前の対応だなと思いました。
私も対応したことがありますが、お客様でも無いのに最初から怒鳴り散らす人は男女関係なくいましたから。

 

【清水】:そんなパターンはありますね。
毅然とした態度で言わなければならないことを言えば、もう来なくなります。

 

【友松】:やっぱり責任者が基準と責任を持つことが大事になるなと思いました。

 

【清水】:そうですね。本を読んでいると、クレームに関して、シュルツ氏はこんな事をしていたのか、こんな失敗をしていたのかと、内容に何度も共感してしまいます。

 

【友松】:ここまで話ましたけど、ベーシックの13番で対応する内容ではないんですよね。

 

【清水】:そうですね。こちらがお客様にご迷惑をおかけしたというのが前提ですからね。

 

【友松】:お客様にご迷惑をかけたか、もしくはまだわからない状態でも火のない所に煙は立たぬという考えで、まずお客様のおっしゃることを聞いて誠意ある対応をしないとねって、教えてくれているのがベーシック13番だと思うんです。

 

【清水】:そうですね。

 

【友松】:言葉は悪いんですが、おかしな人って分かるじゃないですか。(汗)
だからベーシック13番はあるべきだし、前のインタビューでも言っていたことなんですが…。
私は以前、通信販売の会社に勤めていて電話のオペレーター業務も手伝うわけです。

そして日々クレームは来るわけです。
でも一次対応はオペレーター任せなんです。
お客様とこじれてしまったり、対応がわからなくなったら上司に代わるというフローだったので、お客様ととことんこじれる人もいましたね。

私は責任者が頼りにならなかったから、自分でクレーム対応の本を買って自分で勉強しました。

 

【清水】:へー、それすごい。

 

【友松】:『あなたを危機から救う一分間謝罪法』という本でした。
すごく薄い本なのですが、その本のおかげでちょっとここでは言えないのですが大きなクレームを解決したことがあります。
この時は私が上司に指示を出してました。(汗)

 

【清水】:普通はクレーム対応のためにそんな本を読んで勉強しようとは思わないと思いますが、それぞれが友松さんのように自主的に勉強するのもいいですね。

 

【友松】:でもリッツ・カールトンのようにベーシック13番があってクレーム対応のフローがあるなら私のようなことをする必要はありませんよ。
私は会社と上司に不安を感じたので自主的に勉強せざるをえなかったということです。

まあ、私の話はこれくらいで。
正しい方法で正しくクレーム対応するということは大切ですよね。
サービスをする側の方たちには毅然とした態度はとってほしいですよね。

 

【清水】:必要だと思います。
たまに同業者の方からクレーム対応について「清水さんならどうしますか?」なんて質問をされることがあります。

実際私のお店ではクレームはほとんど無いんですよ。
私が現場にでているこということもありますけど。
でもおかしいと思ったら毅然と対応しますよ。

 

【編集後記】

クレドを研究している友松です。
今回のインタビューをまとめていて思ったのですが、ベーシック13番のようなクレームの初期対応についてのルールがない場合、現場責任者と直接お客様対応をしているスタッフが集まってディスカッション、良い悪いは別にして出し尽くしたあと、それをベースにして考えるとクレームの初期対応の良いルールができるように思いました。

クレーム対応をテーマにした本ですが、読んでみると新しい視点が手に入って良いアイデアが浮かびやすくなりますよ。

 

《つづく》

 

出演/清水健一郎

清水健一郎 ザ・リッツ・カールトン日本進出第一号ホテル、
ザ・リッツ・カールトン大阪のオープニングスタッフとして入社。身をもってクレドを実践する。

リッツ卒業後、数社のホテル、小規模飲食店をクレドによって立て直し、クレドがリッツ以外で経営に役立つことを証明する。
その後、オーナーサービスマンとして飲食店を開業。自ら経営者となる。

2013年に、これまでの経験を活かし出版した書籍が、ビジネス書では異例の2万5千部の販売を記録するヒットに。
失敗しない、小予算でできるクレド導入法を開発し、クレド導入を考える経営者や管理職の方へ無料レポートやクレド導入マニュアルを提供している。

 

インタビュアー/友松はじめ

勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。

本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる

現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中

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