著者:清水健一郎
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ここ何度か、リッツ・カールトン初代副総支配人の四方 啓暉氏の著書「リッツ・カールトンの究極のホスピタリティ」を参考材料にさせていただきましたが、今回は、この本の紹介をさせていただきます。

四方氏は、日本サイドのリーダーとして、大阪にリッツ呼び込む時からの功労者です。リッツ・カールトンを日本に持ってくる際の責任者。

つまり日本のホスピタリティ産業に大きなインパクトを与えたリッツ・カールトンを日本に引っ張ってきた。と、言うことは日本のホスピタリティ産業に対してとても多大な貢献をされたと私は思っています。

そんな方と一緒に仕事ができたことは、私にとっては非常にラッキーだったのだと確信しています。

また、この本には、クレドがどのように相乗効果をもたらすのか、ファーストクラスカード、その他さまざまなリッツの仕組みが書いてあります。

そして、素晴らしいところは、バラバラではなく、一つ一つが密接につながるからこそホスピタリティが生まれる、ということを、1冊を通して伝えていること。

クレドやリッツの仕組みを知りたい方には、うってつけの入門書であり、必読書の1冊だと思います。

最後の言葉が素晴らしい

最後に四方氏は、

「ホスピタリティ」は、「生き残りをかけて」というような言葉とともに追求されるものではありません。
リッツ・カールトンの根底には、人が人として、「心」を持ってかかわり合う方法を模索する哲学があります。
お客様とスタッフをはじめとする皆が幸せになってこそ、成功がある。
全員の幸せを追求する結果として、利益が付いてくる。「ホスピタリティ」は、全ての人々が〝生き残る〟ためでなく、すべての人々が〝ともに〟幸せにかかわり合っていくための、生き方を表すものなのです。

こう書かれています。

今、ホスピタリティ産業に従事し、現場で働く一人として、けしてブレてはいけない。
先輩方から真っ直ぐに引き継ぎ、そして、私達の後輩達へと受け継いでいかなければならない。哲学の1つだと思います。

パッと見、非常に抽象的に感じるかもしれません。
ですが、リッツで働き、他の職場での悩みや葛藤も経験した身からすると、このお話は非常に納得がいくのです。

ES=従業員満足度が高まるからこそ、素晴らしいサービスを提供し続けられる。
CS=顧客満足度が高いからこそ、サービスの質をさらに向上させられる。

そして、すべてのステークホルダー(利害関係者)が「ともに幸せにかかわりあっていく」ことで、相乗効果が生まれる。

そのためのクレドであり、ラインナップであり、そのほかの仕組みなんですね。

だからこそ、私も真剣にクレドの導入から浸透までを、1社・1店舗でも多く広めたいのです。

今回、「リッツ・カールトンの究極のホスピタリティ」を読んで、毎回の読書同様に懐かしさを感じたり、感謝気持ちが込みあがってきたりと、つくづく、読書、そして、リッツ・カールトンとは、良いものだと実感しました。

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