著者:清水健一郎
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叱る、ということ。

褒めることと比べて、この叱る、ということは非常に難しいと思います。
感情的に「怒る」だけでは問題の解決になりません。
かといって、叱ることをしなければ、なあなあの雰囲気が流れたり、間違った行動を修正することはできません。

だからこそ、「叱る」ということは非常に大切なわけですが、では、いったいどうしたら効果的な「叱る」ができるのか。

今回は、その一つの方法論をテーマにお伝えしたいと思います。

叱ることのむずかしさ

コラムにも何度か書いてはおりますが、私はリッツ新卒入社組の中で群を抜いて仕事ができず、同期の中ではこれまた群を抜いて、先輩・上司に叱られていました。
さらには同期からも叱られる毎日を、入社一年目に経験しました。

しかし、そんな私が、入社二面目になると、「叱る」と「叱られる」が半分づつになったのです。
後輩ができて後輩の面倒を上司から任されたからです。

そしてその時、初めて「叱る」難しさを知りました。

それだけではありません。
私が「叱る」難しさを知ると、私を叱ってくださる上司、先輩もさらに私を叱りやすくなったせいか、さらに叱られる事が多くなりました。

叱る経験が増えたことで、叱られる経験も増える。
なにやら禅問答のような体験ですが、つまるところ、叱り・叱られることで、私は上司、先輩から、「あいつは両方知っているやつだ」と認識いただき、頼み事などもしやすい後輩であり、部下という認識をしてくださった、ということです。

実際、私より叱りにくい同期はたくさんいたと思います。
そんな、叱りにくい同期たちよりも、私は可愛がっていただける様になり、教えて頂ける事やチャンスを得る機会が増えました。

上手に叱るには?

これらの経験から学んだ「上手に叱るには?」ということ。

それは、叱る相手も「叱る」経験を積ます事、上手に「叱る経験」をさせてあげられる職場環境をつくることが、非常に大きなポイントなのではないか、と思います。

誰でもミスを指摘されるのは好きではないでしょう。
叱られるのも、その瞬間は楽しいわけではありません。

しかし、叱る経験をしてみると、その難しさに気付くことができる。

そういった意味では、会社の先輩・後輩や、上司・部下の関係の中で、指導する側が叱り方を知っていることが大切ですね。

そんな上司に育てられ、叱る経験も叱られる経験もした人間が、また上司になっていく。
これを、仕組みとして組み込む必要があると思うのです。

まとめ

もちろん、具体的な叱り方の技術、というものはあります。
どのように叱ればいいか、個人個人に最適化する必要もあると思います。

ですが、仕組みとしては、叱る体験と叱られる体験を両方しておく。
これも非常に大切だと思うんですね。

叱ることについて、高野氏がこんなことを言われています。

『叱ることは、自分の間違いや欠点にきづいてそれを修正し、さらに成長してほしいという明確な意味表示です。そこには確固とした目的意識があるのです。それが、その人の成長の糧となり、会社との深い信頼関係につながっていくことを心から願うからこその行為なのです。』(絆が生まれる瞬間 より)

その通りですね。
「怒る」ではなく「叱る」。そこには確固たる目的意識があるはずです。

人材が育つ会社・組織を作るには、「叱る」ということを考えることも大切、ということがお伝えできれば幸いです。

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