著者:清水健一郎
Pocket
LINEで送る

心のこもったおもてなしを実現するサービスの手帳

元ザ・リッツ・カールトン大阪営業統括支配人/林田正光

 

第6章 「壁にぶつかったとき知っておいてほしいこと」

「小才は、縁に出会って縁に気づかず

中才は、縁に気づいて縁をいかさず
大才は、袖振り合うも他生の縁もこれを活かす」

 

今回、柳生新陰流を編み出した剣豪一族の家訓の1つを紹介されています。

大才は、どんな小さなご縁も活かす。と言うわけですね。

私は、この言葉の意味や大切さを、年齢が重ねるほど実感が強くなった様に思います。

とりわけ、個人事業主をやっておられる方、私を含めて、必ずと言っていいほど意識されているのではないでしょうか?

 

しかし、どんなに小さなご縁も活かす。と、いうのは時として、

ご縁にリスクを背負う事になるかもしれませんし、大成功するキッカケになるかもしれません。

 

つまりは、ご縁に気づき活かす際、ご縁を見定める必要もでてくると私は思うのです。

「どんな小さなご縁も活かす。」と、考えている人って、周囲から見ると「どんな儲け話にも飛びついていく。」と思われたりして「騙されたりしないかな?」「詐欺に会うんじゃないか?」と、心配になるのではないでしょうか?

 

ですから、ご縁、人、仕事などを見定める判断基準が必要になるのです。

 

では、その判断基準とは?

もう今回の著書を読んでいらっしゃる方はお気づきだとおもいますが、先ずは自分自身です。

 

「この人は、こんな格好しているから・・・」、「この人は、いつもこんな話をするから・・・」と、相手を見定めようとしても時に分からない事は多々あります。

ですから、先ず自身はどういった人間で、何をしたいのか?自分の存在理由は何なのかを明確に持つことにより、ご縁の判断基準が磨き上げられます。

先ず自身の判断基準をしっかり持ったうえで、ご縁を活かしていただきたい。

 

もし、騙されたり、うまくいかなかったりしても、判断基準が磨かれたと思い次のご縁を活かす術を磨いていく必要があるのです。

 

林田さんは著書の中で言います。(以下抜粋)

どんなに小さなことにも気が付くことができる鋭い感性と、それを活かそうという行動力。
仕事のみならず、人生では、この二つを備えることが肝心であり、常にそれを磨く努力を怠ってはならない。

 

なぜリッツのスタッフ達が、ためらいなく瞬時にイレギュラーのサービスを実践し、成功させることができるのか、間違いなくリッツスタッフとしての判断基準、存在理由を理解しているから、いざと言う時に瞬時に決断できるのです。
もちろん、決断できるスタッフ達を育てているのは、クレド、そして、クレドを組織に浸透させているラインナップに他ならないのです。

 

 

著者/清水健一郎

清水健一郎 ザ・リッツ・カールトン日本進出第一号ホテル、
ザ・リッツ・カールトン大阪のオープニングスタッフとして入社。身をもってクレドを実践する。

リッツ卒業後、数社のホテル、小規模飲食店をクレドによって立て直し、クレドがリッツ以外で経営に役立つことを証明する。
その後、オーナーサービスマンとして飲食店を開業。自ら経営者となる。

2013年に、これまでの経験を活かし出版した書籍が、ビジネス書では異例の2万5千部の販売を記録するヒットに。
失敗しない、小予算でできるクレド導入法を開発し、クレド導入を考える経営者や管理職の方へ無料レポートやクレド導入マニュアルを提供している。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加