レシピではなく、メソッドが大切。/クレドサクセス実践ブログ
最近、テレビなどで「レシピ」という言葉をよく耳にするようになりました。
料理のレシピを競うテレビ番組も放送されていて、優勝者にはレシピ本を出版する機会を与えられるようです。
私は飲食業に従事しているので、普段からレシピと言う言葉はちょくちょく聞いていたのですが、
最近、テレビや本、映画で使われる「レシピ」と、我々プロフェッショナルが考える「レシピ」に、
どう考えてもズレがあるようなので、今回は、「レシピとメソッド」について、お話させていただきます。
レシピではなく、メソッドが大切。
メソッド、少し聞きなれない言葉です。意味を調べると「方法」「方式」「規則正しい」などが出てきます。
料理に例えたら、レシピが分量や手順が書いてある指示書、つまり、料理本がそうですよね。
メソッドと言うのは、その料理本に書かれたレシピを再現する方法、つまり「料理の腕」だと思ってください。
「腕の立つ料理人」だと、どんな食材を渡しても美味しい料理を作る事ができるとおもいませんか?
それこそ、指示書、料理本、レシピも必要としないで、美味しい料理を作ってしまうと思いませんか?
料理の鉄人と言うテレビ番組で、レシピを見ながら料理を作っていた料理人は、一人もいなかったと思います。
みなさん「腕」があります。より多くのメソッドを持った料理人が、料理対決を制していたのです。
音楽の世界でもそうだと思います。楽譜さえあれば、
誰でも同じように素晴らしい音楽を奏でる事ができる。わけありませんよね。
やはり楽器を操るメソッド、腕があってこそ。
ですから、レシピは必要なものかもしれませんが、大切なものではないのです。
【編集後記】
クレドを研究している友松です。
本日の清水先生のコラムはいかがでしたか?
『レシピ』と『メソッド』
これを何度も何度も、清水先生から言われています。
そもそも最初に清水先生から『レシピ』と『メソッド』の話を聞いたときには、まったく意味がわかりませんでした。
はじめて清水先生から話を聞いたときは、
書いてあることをそのままやるしかないんじゃないの?それ以上でもそれ以外でもなく。
と思いました。
しかし、今回のコラムに書いてあるように、『料理のレシピ』や『楽譜』だと、話は違ってきます。
レシピ通りに作れば「腕の立つ料理人」と同じような美味しい料理ができるのか?
食べる人を感動させることができるのか?
そして、楽譜通りに楽器を操れば、プロの音楽家と同じような音が出せるのか?
観客たちを感動させることができるのか?
できるわけがありません。
ここに、『レシピ』と『メソッド』の違いがあります。
書店に行けばたくさんのビジネス書があります。
ビジネス書を読むと、著者の貴重なノウハウが書かれています。
著者のノウハウ、つまり清水先生の言葉を借りると『レシピ』です。
しかし、ビジネス書にかかれていることをそのままやって同じような結果が出せる人と出せない人がいます。
これは、ビジネス書にかかれている内容をレシピとして読んだのか、
メソッドとして読んだのかの違いなのだと、
清水先生からレクチャーを受けてからそう思えるようになりました。
たとえば、リッツ・カールトンのベーシック1
1.クレドは、リッツ・カールトンの基本的な信念です。全員がこれを理解し、自分のものとして受けとめ、常に活力を与えます。
このベーシック1は、何を言いたいのか?
このベーシックは何を表しているのか?
ですが、
クレドをたえず意識して、自分の中にクレドを浸透させる努力をします。
浸透させる努力は自分はこういうふうにしよう。
とベーシック1を読んで、具体的な行動も考えるわけです。
でも、そんなことはリッツ・カールトンのベーシック1には書かれていません。
それが、『レシピ』しか見ていないということではないかと私は思っています。
行間を読み取るんです。どういう意図、目的で書かれたのか、自分ならどうするのだろうかと。難しいかもしれません。
でも、クレドを作って、毎日唱和して、毎日クレドに立ち返って自分の考えや行動を振り返ってみる。
そうすることで自分自身にクレドが浸透していくのだと思います。
それが、清水先生がいう『メソッド』だと今は理解しています。
著者/清水健一郎
清水健一郎 ザ・リッツ・カールトン日本進出第一号ホテル、
ザ・リッツ・カールトン大阪のオープニングスタッフとして入社。身をもってクレドを実践する。
リッツ卒業後、数社のホテル、小規模飲食店をクレドによって立て直し、クレドがリッツ以外で経営に役立つことを証明する。
その後、オーナーサービスマンとして飲食店を開業。自ら経営者となる。
2013年に、これまでの経験を活かし出版した書籍が、ビジネス書では異例の2万5千部の販売を記録するヒットに。
失敗しない、小予算でできるクレド導入法を開発し、クレド導入を考える経営者や管理職の方へ無料レポートやクレド導入マニュアルを提供している。