著者:友松はじめ
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成功している部分だけを見てはいけない『ミスティーク』

THE NEW GOLD STANDARD
ゴールド・スタンダード/ジョセフ・ミケーリ(著)

こんにちは。
クレドを研究している友松です。
今、ゴールド・スタンダードという本を読んでいます。

この本は翻訳本です。
そしてリッツ・カールトン本社を中心にキーマンになっている人たちにもインタビューした、まさにリッツの舞台裏を教えてくれる、とても楽しい本です。

7章 『現場の視点を支持する』を読んでいます。
今回はリッツ・カールトンのあの『ミスティーク』の舞台裏を読むことができました。

 

ミスティーク

リッツ・カールトンのサービスは『ミスティーク』といわれています。
ミスティークは『神秘性』です。
なぜミスティークといわれるかというと、お客様が口にださないことまでリッツ・カールトンがサービスをしてくれる。
お客様からみたらそのサービスが本当に神秘性のあるものだからです。

リッツ・カールトンにはじめて宿泊したとき、従業員との何気ない会話や室内で聞いていた音楽やホテル内で口にしたものなどなど。
お客様を注意深く観察して、観察した内容をそのお客様専用の『プレフェランス・パッド』に記載します。その内容は顧客情報のデータベースに登録されて全世界のリッツ・カールトンで共有されるそうです。

共有する理由の1つとして、リッツ・カールトンを利用した人は別の場所でもリッツ・カールトンを利用するそうで、こうやって顧客情報を共有しておくと一貫性のあるサービスができるということなのだそうです。

そういうリッツ・カールトンの裏方の努力が、
リッツ・カールトン20の秘密―一枚のカード(クレド)に込められた成功法則 / 井上 富紀子(著)を読むと垣間見れますよ。

著者の井上さんは、当時60ヶ所以上あった世界中のリッツ・カールトンに宿泊してそのときに体験した出来事をこの本にまとめていますが、絶対に井上さんの情報を共有していないと無理だと思えるサービスがそこかしこに書かれています。

井上さんの書いた体験の文章のあとに、ザ・リッツ・カールトン東京総支配人リコ・ドゥブランクさんの解説がありリッツ・カールトンへの理解が深まる本です。
リッツ・カールトンのようなサービスに興味のある方はぜひ読んでみてください。

 

ミスティークも失敗することがある

お客様からの情報収集はとてもむずかしいようです。
お客様が言ったから、それがお客様の好みだというわけでもないし、ホテルに依頼したものやホテルで口にしたものは、そのときたまたまだった可能性もある。

だからお客様をよく観察してお客様の状況になりきって心を読むということをリッツ・カールトンの従業員はやっているようです。
それでも失敗することがあるようです。

・失敗のケース1
宿泊したことがあるお客様からの感想が載っていました。
その感想のなかで宿泊にあたって具体的な品名を伝えたり記念日の話をしたそうです。ただお客様は別にそれが目的で宿泊するわけではなかったのですが…。

実際に宿泊するとサプライズがあるんじゃないかと期待したそうです。
電話で話した担当者とも何度かホテル内で会ったそうですが結局数日間泊まっても何もなかったそうです。それでそのお客様は2度とリッツ・カールトンは利用しないと決めたそうです。

やたらお客様の好みを聞いてしまうと、お客様も期待してしまいます。
そして何もなかったらガッカリします。
だから聞き方のさじ加減がとてもむずかしいように思いました。

・失敗のケース2
こんな失敗も紹介されていました。
ある場所のリッツ・カールトンに宿泊していたお客様が滞在中、部屋である音楽を聞いていたそうです。
それから、このお客様が宿泊するどのリッツ・カールトンでも、かならずこの音楽で出迎えていたそうです。
でも実は、泊まった国の雰囲気を味わいたかったからその音楽を流していただけで特に好きではなかったということがあとでわかったそうです。

リッツ・カールトンのミスティーク、失敗することもあるんですね。

 

まとめ

今回はミスティークのお話でした。
お客様のことをよく観察して心を読むことが大事ですし、そうすることでミスティークなサービスが生まれることはわかります。
でも、さっきの失敗例のようにニーズの先取りとお客様の満足のちがいを見極めることには終わりがないですよね。だからこれからもずっとついてまわることなのだろうと思います。

お客様から得た情報からニーズの先取りと満足のちがいを見極めるために、リッツ・カールトンがどんなことをしているか、失敗をどう活かしているかなど詳細が書かれていますので、興味のある方はぜひゴールドスタンダードを読んでいただきたいと思います。

 

《 つづく 》

 

記事/友松はじめ

クレド勉強会 友松はじめ

勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。
本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる

現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中

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