著者:清水健一郎
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My Credo マイクレド / 浜口 隆則(著)・村尾 隆介(著)

 

ホームラン級のサービスよりも絆が築けるサービスを

なぜ「自分ルール」が必要なのか?私たちを取り巻く環境の変化と時代背景

豊かさが生み出す悩み

 

今回の著書を読み進めていくと、サービスのプロとして、

改めて考えさせられる事が多く書かれているように思います。

 

サービス、ホスピタリティと言う分野に従事しているからこそ、

人の幸せ、その仕組みを学ばなければならないからです。

 

今回の章では、リッツ関連の著書、セミナーなどでよく聞く「感動のサービス」について、

改めで考える機会を頂いたので、私の持論ではありますが、少しお話させていただきます。

 

それは、「感動のサービス」よりも、もっと大切なサービスがありプロは、

そちらを目指すべきなのではないか?と、言うことです。

著書のなかで、(以下中略して抜粋)

1970年代前半くらい前に生まれた人なら、「昔に比べたら、良い時代になった」と思える世代です、生活はどんどん便利になり、豊かになっていった時代だからで、しかし、それ以降に生まれた世代というのは、この豊かさを実感しづらいのです。なぜなら、それが、当たり前だからです。

 

ここで、私がサービス業に従事している者として、改めて考えさせられました。

昔、喜んでいただけたサービス対応が今では普通、

お客様も麻痺されている方が増えてきたのです。

 

毎回、「感動のサービス」を求める。感動までにはいかずとも、

インパクトのあるサービスを次から次へと望むお客様、

私はこの仕事を20年続けてきたので、何人も対応してきました。

 

この仕事に従事されておられる方なら、もうおわかりかと思います。

そんなお客様ほど、長続きはしません。

一回のちょっとしたスタッフの失敗で来なくなったり必要以上にクレーム言ったり、

そして、評判の良い新しいホテル、お店ができるとスグにそちらに行って来なくなります。

 

そんなお客様のサービス欲というのは中毒です。

さらにさらにと、今までのサービスに満足しない。

何よりも毎回、「感動のサービス」級のサービスを要望するお客様にたいして、

対応するスタッフが疲れてします。

 

私は20年以上、サービスに従事しています。

そこで、スタッフに愛され愛のある接客を受けられるお客様は沢山おられました。

そんなお客様の共通点は、スタッフやホテル、店を愛してくださるお客様です。

 

スタッフも人です。

スタッフがお客様に愛のある接客が自然とできた時、

お客様も店、ホテル、スタッフを愛してくださっている時です。

 

私が経営するお店の常連のお客様の一人で、

70歳の地元の総合病院の理事長がおられます。

 

いつも私の事は息子の様に接してくださり、時に店忙しいときなど、

「オレんとこの注文は後回しでええから、先にお客さん優先したらええ」と言って、

気長に待ってくださります。

料理や飲み物を運んでいただくこともテーブルを拭いてくださる時もあります。

 

「サービスのプロとして、それは、どうかと思います。」と思われる事もあるのではないかと思います。

そこは、弁明しません。しかし、私と理事長との間には「絆」があると確信しています。

 

 

つまり、「感動のサービス」よりも大切なサービスとは、

お客様と「絆が築けるサービス」「絆を大切にするサービス」を目指すべきなのです。

 

ホテル、お店を末永く経営し続けるためには、ホームラン級の「感動のサービス」ではなく、

いつも3割打てる「絆が築けるサービス」「絆を大切にするサービス」を続けていくべきなのです。

 

著者/清水健一郎

清水健一郎 ザ・リッツ・カールトン日本進出第一号ホテル、
ザ・リッツ・カールトン大阪のオープニングスタッフとして入社。身をもってクレドを実践する。

リッツ卒業後、数社のホテル、小規模飲食店をクレドによって立て直し、クレドがリッツ以外で経営に役立つことを証明する。
その後、オーナーサービスマンとして飲食店を開業。自ら経営者となる。

2013年に、これまでの経験を活かし出版した書籍が、ビジネス書では異例の2万5千部の販売を記録するヒットに。
失敗しない、小予算でできるクレド導入法を開発し、クレド導入を考える経営者や管理職の方へ無料レポートやクレド導入マニュアルを提供している。

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