著者:友松はじめ
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大切な部下にモグラたたきしてコミュニケーションをつぶしているかもと思った

クレドを研究している友松です。

 

ある勉強会に参加して課題の発表の時、

参加者の雰囲気を見て同世代だろうと判断し、

 

共感を得ようと思って、

発表の内容に『コンバトラーV』を入れてみたら、

誰もコンバトラーVを知らず、

 

コンバトラーVの説明をするだけで、

私に割り当てられた発表の時間が無くなってしまいました。

あざといことを考えると目的を達成できない悪い見本です。

 

と言いながら、

『モグラたたき』ってご存じですか?

(知らない人ばかりだったらどうしましょう・・・)

 

30年以上前、

ゲームセンターにはかならずあったゲームなのですが・・・

今もゲームセンターにはモグラたたきはあるのでしょうか?

 

モグラたたきを簡単に説明すると、

目の前に直径20センチくらいの穴が10コほどあり、

その穴からモグラが顔を出します。

 

顔を出したモグラを柔らかいハンマーで叩くという単純なゲームです。

モグラはランダムに顔を出しますので

モグラを叩くためには相当な反射神経が必要になりますが、

 

モグラたたきを見ていると・・・・・・

どことなく

『出る杭は打たれる』

なんていうことわざが頭をよぎります。(^^;)

 

本書のタイトルは

『伝説コンシェルジュが明かすプレミアムなおもてなし―お客様の望みをすべてかなえる方法』です。

 

お客様へのおもてなしについて学ぶ本ですが、

スタッフへの接し方、育て方も書かれています。

 

今は、

社員を募集しても応募が無い。

せっかく社員を採用してもスグに辞めてしまう。

 

など、お客様へのサービス向上も大切ですが

社員のことにも気を配らないといけない時代です。

 

スタッフは決して召使いなどではありません。スタッフを召使い扱いすれば、働く意欲は失われます。そうすれば、通り一遍のマニュアル化されたサービスならまだしも、心のこもった感動のサービスは期待することはできません。(132ページから引用)

 

著者の前田さんはお客様へのサービス向上と同じように

スタッフの働くモチベーションを上げたり

仕事の技術の向上に気を配っていました。

 

従業員がいれば、部下が育たない、使えない、役に立たない

という悩みはつきものですが、本書を読んで、

著者の前田さんが業務中からアフター5まで、

 

部下にたいしてどんなことを行っているかを知ると、

スタッフへの接し方が変わってくると感じました。

 

モグラたたきは、

モグラに対して垂直にハンマーを振り下ろすと

上手に穴にモグラを押し込むことができますが、

 

人間はモグラたたきのモグラじゃないので、

真正面だけでなく、斜めや真横、振り下ろすハンマーに

フェイントをかけてみたり、

 

モグラが穴から顔を出しているのに、

あえてハンマーを振り下ろさないなどなど、

対応の変化が必要なのが本書を読んでいるとわかります。

 

部下だけど人間です。

十人十色なんて言葉もあるくらい、

いろんなタイプの部下がいるわけですから、

 

接し方も変えていくことが理想のようです。

クレドを導入しているリッツ・カールトンだって

 

お客様が10人いればサービスも10通りになるのですから

従業員に対してもそれくらいの接し方が必要なのかもしれません。

 

それにスタッフが仕事に対して、

満足と誇りを持つことでお客様へ感動のサービスが

行えるわけですから一石二鳥とも言えますね!

 

前田さんのスタッフ教育を箇条書きでいくつかご紹介すると

  • 長所を見つけたらさりげなくほめる
  • 相手のいいところを見つけようと心がける
  • 女性の場合は、長所を見つけたらさりげなく直接ほめる
  • 男性の場合は、直接では無く間接的にほめる
  • 話しを聞くときは相手の真正面に立たない
  • 相手の斜め前かL字になるように座って話しを聞く
  • アフター5で話しを聞く場合は、できるだけガヤガヤとした賑やかな
    ところで長時間いてもいいお店をえらび、横並びになれるカウンターに座る。

などなど、相手が話しやすい状況になれるようにとても配慮をしています。

そしてまた、こんなことにまでに気遣いが!

 

30代の女性に対しては、評価→指摘→期待という流れで接する

キャリアウーマンは、実は仕事以外ではかわいい女性で、

 

接し方は・・・と、

女性の著者が言っているのでとても真実味があります。

 

このように、著者の前田さんは、

スタッフの性別、年代、キャリアをふまえて、

一番最適と思われる接し方をしようと努力しています。

 

これって、

本書の最初の方で読んだお客様への接し方と

あまり変わりません。(コラムを書いている今、気がついた。汗)

 

このようにひとりひとりの部下に

丁寧に接する前田さんですが、部下のことを叱るときもあります。

 

その時に、

叱るに至った行動に必ず『理由』があります。

その理由で行動をしたために叱られる。

 

モグラたたきのように、

仕事で失敗した!ダメ!はい、ハンマー!

 

なんてことはせず、

前田さんは行動にいたった理由を必ず聞くようにしています。

 

仕事でミスをしたけど、なんでミスしたんだ!じゃなくて、

人に注意するときに、相手の理由も考えず、

ひたすら注意しても、前にすすまないだろうと言っています。

 

ミスをしたスタッフに対しては

自分で間違っていることに気づかせるのがベストです。スタッフの言動が間違っている場合、その理由を聞きます。「なんでそうなの?」「どういう理由でするの?」「それについてはどういう効果があって、どういうことが生まれると思う?」などど聞きます。スタッフが自分で間違いに気づけるような質問を投げかけていきます。人の行動には、何か理由があるといつも思っています。(140ページから引用)

と、このように前田さんは考え、スタッフに接しています。

 

それで考えると、

叱る、注意する時、その原因になった行動には必ず理由があって、

 

このように気づかせてあげる接し方をすると、

注意しなければならないお互いに辛い時間が、

注意する方もスタッフも成長できるとても有意義な時間になりますね。

 

 

モグラたたきの画一的な接し方ではなく、

太鼓の達人のような、強弱と変幻自在なリズム感が、

スタッフとのコミュニケーションを円滑にしていくんですね!

だって、みんなモグラじゃないんだから。

 

 

《つづく》

 

 

著者/友松はじめ

クレド勉強会 友松はじめ

勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。
本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる

現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中

 

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