なぜリッツでは、そんなにクレドが浸透しているのだろう? – クレド導入の仕組み
クレドが「考えて動く」社員を育てる!- 一枚のカードで成果を上げる「奇跡の改革」
日本クレド(株)代表取締役 吉田 誠一郎
今回の著書は、
「クレドが『考えて動く』社員を育てる!-一枚のカードで成果を上げる『奇跡の改革』です。
なぜリッツでは、そんなにクレドが浸透しているのだろう?
第4章 クレドを全社員にどう浸透させるか、どう活用するか
クレドを守る風土を築く
よく、「なぜリッツは、そんなにクレドが浸透しているのですか?」と言う質問をいただきます。
クレド導入事例として考えても、リッツほどクレドが浸透した組織がなかなか存在していないからです。
私だけでなくリッツで働いた事のある人なら皆さんこう答えます。
「リッツはクレド教だからです。」
皆、真剣にそう答えます。
著者の吉田氏は、「クレドを守る風土を築く」と言われていますが、実際、私がリッツに在籍していた時は、
クレドを守る風土というようよりも、クレドを守る事が当然、迷ったら全てクレドに答えがある。
つまりクレドが経典の様でした。
経典なので当然、ラインナップで毎日読み上げ、
日頃の仕事にどう活かしているか?
守られているか?
伝えているか?
(後輩や部下)実践しているか?
実践させているか?
守っていない人はいるか?
などなど、
クレドを基に様々な質問が飛び交い、
スタッフ同士でラインナップ等の機会を使って、様々なディスカッションを行っていました。
そうすることでスタッフは、心からクレドを信じるようになります。
つまりは、信仰するようになります。
自然とクレドは経典の様になりクレド教となっていきました。
「えっ?」と、思われた方、おられると思いますが、
ここまでクレドが浸透しているからこそ、リッツ・カールトンなのです。
クレドが浸透していく過程のなかで、
ビジョン、ミッション、ミッション・ステイトメント、ミッション・ステイトメント・ピラミッド
といったことも理解、自覚していきますし、ラインナップ以外にも、
クロストレーニング等の仕組みもあり、スタッフにしっかりとクレドが浸透していきます。
リッツ大阪に初代社長ホルス・シュルツ氏が来られると、
当時の若いスタッフ達は、「クレド教の教祖様が来られる。」なんて言っていましたが、
シュルツ氏の熱弁を聞けば、ホテリエなら、だれでも心が熱くなりました。
そして、クレドの重要性を再確認することができたのです。
著者の吉田氏は(以下抜粋)
経営トップやリーダーはクレドどおりのアクションをきちんと評価し、
「この場合はクレドに従ってAを選ぶのが正しい」と事あるごとに宣言しなければいけないのです。
「それは、クレドに沿った行動か?」
「クレドを理解して行動しているか?」
「クレドは、君の中に生きているか?」
「実にクレド的な行動だ!」
などなど、
シュルツ氏のあの時の熱弁は一生忘れることは出来なさそうです。(笑)
著者/清水健一郎
清水健一郎 ザ・リッツ・カールトン日本進出第一号ホテル、
ザ・リッツ・カールトン大阪のオープニングスタッフとして入社。身をもってクレドを実践する。
リッツ卒業後、数社のホテル、小規模飲食店をクレドによって立て直し、クレドがリッツ以外で経営に役立つことを証明する。
その後、オーナーサービスマンとして飲食店を開業。自ら経営者となる。
2013年に、これまでの経験を活かし出版した書籍が、ビジネス書では異例の2万5千部の販売を記録するヒットに。
失敗しない、小予算でできるクレド導入法を開発し、クレド導入を考える経営者や管理職の方へ無料レポートやクレド導入マニュアルを提供している。