著者:友松はじめ
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リッツ・カールトンで育くまれた
ホスピタリティノート
高野登(著)
 
クレドを研究している友松です。
『第2章、サービスのプロが大切にしていること』を今回読みました。
 
わかりやすく簡単な文章で、サービスのプロが大切にしていることは何かを事例を交えてまとめてくれています。
 
 

仕事をしているつもり

『作業員で満足しているといつまでたってもプロになれない』と言う項目がありました。
 
仕事は時間内に終わらせればいい。
給料だけ働けばいい。
 
などと考える人がいます。
仕事の内容にもよりますが、一度覚えてしまえば、あまり考えなくてもできてしまう仕事は多いものです。
 
しかし、そこに作業の意味や、利用するお客様の事を考えて、
もっとこうした方が喜んでもらえるのでは?
繰り返し利用してもらえるのでは?
 
と、考え試行錯誤しながら仕事をしていく。
そして、もっと良いものにするために、仕事に関する本を読んでみたり、セミナーを受講したりといったことも必要になってくるかもしれません。
 
毎日の仕事がスムーズにできるようになったからといって、作業を繰り返すだけで、それ以上の努力をしない人と、利用するお客様のことを考え、能力をつけていく人との10年後は、取り返しのつかない程の差になっているでしょう。と著者の高野さんはおっしゃっています。
 
確かにそうですね。
仕事ができる人は、周りに言わないだけで努力をしていることが多い物です。
 
 

相手に関心を持つ

与えられた仕事だけをしている人は作業員なのだそうです。
では、作業員ではない人はどんな人でしょうか?
やるべき仕事はしっかりとやるのは基本。そこに、お客様はもちろん、上司や同僚、取引先の方たち相手に対して関心を持つ人のこと。そうすれば相手との絆が生まれます。
 
これは前回のコラムでも気づいたことでした。
 
これが、著者の高野さんが言うホスピタリティのひとつです。
しかし、関心を持つことは基本ですが、それだけでは絆は生まれません。
 
 

言葉を大切にしよう

『言葉を大事にし相手の心にスイッチを入れられる人に!』と言う項目がありました。
 
日本人は、言わなくてもわかるだろう。と、
思っていても言葉にしない人が多いですよね。
 
しかし、気持ちはやはり言葉に出してこそ、初めて相手に伝わるものです。
『頑張れ』の励ましの言葉や、『頑張ってるね』のねぎらいの言葉など、言葉をかけてあげることで、相手は自分のことをちゃんと気にしてくれている、見てくれている、認められていると満たされるわけです。
 
ですから、思っていた事はちゃんと相手に伝えるという努力をしていきたいですね。
お客様はもちろんですが、仕事の仲間、友人、そして家族にも!
 
 

クレームはイヤですよね

お客様相手の仕事で嫌な仕事と言えば、”クレーム”です。
『クレーム(苦情)は自分から取りに行くとつらくない』と言う項目があります。
 

ホテルはクレーマーにとって宝の山である

 
と言うように、とにかく読んでいると本当に細かなところから大きなところまで、クレームにつながる要素の多いのが、ホテルなんだなということがわかりました。
 
私は、通信販売の会社に勤めていたので、クレームは日常的に起こっていました。
サイレントマジョリティなんて言って、1人のクレームの後には10人の物言わぬクレーマーがいる。なんてことを言いますね。
 
著書の中では、3人の苦情の後ろには、100人の苦情が隠されてると書かれていました。
つまり、お客様から苦情をいただいたときは、多くのお客様にご迷惑をかけていると思って間違いないわけです。
 
クレームは嫌なものです。
お客様から怒られるのは辛いです。
 
でもそれは、自分視点だから辛いわけで、お客様がなぜ苦情を言ってくるのか、考えると多かれ少なかれ、自分たちに非があるわけです。
 
また、苦情を言う方も嫌なものです。
そこをあえて言ってくださっているんだと思えば、嫌だと言う気持ちよりも、申し訳ない気持ちとか、ありがたいなと言う気持ちとか、早く解決して差し上げなければ、と言う気持ちが不思議と湧いてきます。
 
そして誠意を持って解決できれば、そのお客様との強い絆が生まれるわけですね。
 
 
著者の高野さんは言っています。
ここで考えてみましょう。苦情はなぜ嫌なのか。
理由は簡単。自分に来るのを恐る恐る待っているから。

 
そうですよね。
私もそう思います。
そして、クレームが嫌でなくなる素晴らしいアドバイスをしてくれています。
 
では自分から積極的に苦情を取りに行ったとしたら、どうでしょう。営業でもフロントでも、あるいはレストランでも積極的に真摯な態度で声をお掛けする。

 
これは、目から鱗でした!
積極的にお声掛けをしていくことでお客様も気づいたこと、不満なこと不便な事をスタッフに言いやすくなります。
そして、こちらも改善のヒントがたくさんもらえることになります。
 
また、それは苦情ではなく、お客様からの提案と言う形で聞くことができるので、働くスタッフも苦情をもらうという考えでは無くなるのではないでしょうか。
 

変化の激しい時代を悠々と乗り越えられるツール、クレド

10年一昔と言われていましたが、今では10年はおろか、5年も3年も先を読むことが難しい時代です。
 
『市場も社会も常に変わるビジネス・サーフィン時代が到来!』という項目では、変化が激しい社会で、企業が生き残っていくヒントを書いてくださっています。
 


・1つ目は、波に負けないぶれない企業哲学(船の錨)に磨きをかける
・2つ目は、社員の自立心を目覚めさせ、自ら考え動く体質を強化する
・3つ目は、圧倒的に顧客に支持される価値創造へとパラダイムシフトする

これは、まさにクレドの事、クレドの導入ですね!!
変化の激しい時代を悠々と乗り越えられるツールがクレドなんですね。
 
 

まとめ

第2章を読んできましたが、最後に考えさせられる、大阪のタクシーのエピソードがありました.。
 
著者の高野さんが、大阪でタクシーに乗ったときのことです。
そのタクシーの運転手さんは、大阪人らしく乗車中、話がとても面白かったそうです。
目的地に着くまでに、観光名所があれば、説明をしながらスピードを落として見せてくれたり、非常にサービス精神の旺盛な運転手さんだったそうです。
 
しかし、途中で道に迷ってしまい、予想していた時間よりもかなり超過して目的地に着いたそうです。
 
本来のタクシーの目的は、できるだけ早く目的地に着くこと。
その本来の目的が達成されてこそ、お話が面白いとか、観光名所の説明が、付加価値として、生きてくるわけです。
 
仕事をしていると、もっと付加価値をつけよう、もっと他とは違うサービスをしよう、と話が出てきますが、もしかしたら、この大阪のタクシー運転手さんのように、本末転倒になっているかもしれません。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

友松はじめ

クレド勉強会
 
勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。
本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる
 
現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中

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