リッツ・カールトンは、いかに優れた人材を獲得しているのか?
リッツ・カールトンは、いかに優れた人材を獲得しているのか?
ホテル、サービス業界のみならず興味を持つ方は多いと思います。
それに対して私も今まで沢山の質問をいただきました。
一番多かった質問は、やはり
「給料が高かったの?」
という質問です。
まあ確かに気になるかもしれませんね。
「ゴールド・スタンダード」では、そんな質問に対する答えが書かれています。
その答えはこちら。
「他より高い給料を払って人を集めると言うやり方は、簡単だが間違いなく間違っている。」と言うもの。
全てにおいて、というとわかりませんが、私も同感です。
また、こちらの言葉が非常に素晴らしく意図を伝えてくれているのですが、社長のサイモン・クーパー氏は、
心配なのは、当社がラグジュアリー産業だから、優秀な人材を集められると思われることです。
そこで、当社の紳士淑女たちの経歴や生活水準が、他業種の人々となんら変わらないことを説明します。
もちろん、特別な手当てなど払っていませんし、給料は同業他社と変わらないのです。
すべては、人を選び、家族となった人々を教育した結果なのです。
私も教育していただいき、家族の様にリッツに愛していただいた一人として、とても納得できる言葉です。
この辺りが、ある意味で宗教的な要素を感じさせる理由なんでしょうね。
リッツ・カールトンのスタッフの働く環境が宗教っぽさを感じさせる理由
リッツが重視するのはキャラクターとポジティブさ
私の経験も少しお話ししましょう。
リッツ大阪開業の際、裏方に一歩はいれば、冗談、お笑い交じりの関西弁が飛び交って、いましたし、給料も他のホテルの給料と変わりませんでした。
こんな事を言うと、同期達に叱られるかもしれませんが、特別に勉強ができた人、優秀な人はいなかった様に思います。
ただ、特別な個性を持った人ばかりでした。
それもそのはず、当時の面接の焦点は、キャラクター重視、しかもポジティブなキャラクターを重視して採用されていたそうです。
後々、面接官をされていた方々に聞きました。
そして、クレドでそのポジティブなキャラクターを最大限に生かし、苦手な点や欠点を教育で克服させたのです。
自身の持つキャラクター、しかもポジティブな所を褒められ活かしてくれる会社に対して、テンションが上がらないスタッフはほとんどいないのではないでしょうか?
こうしてリッツは優秀な人材を獲得・育成しているのです。