小さな会社だからこそできる!ESクレドを使った組織改革~社員の気持ちを仕事に向けるちょっとしたシカケづくり~ / 友松クレド研究
クレドを作って導入する時の目的って、何を一番最初にに考えるでしょうか?
お客様のためでしょうか? それとも…
会社のためでしょうか? それとも…
従業員さんのためでしょうか?
クレドを導入したいと考えているということ、やっぱり本音は会社の売上げを上げるためっていうのが本当のところですよね。
今読んでいるこの本では、このような考え方は CS の考え方であるといいます。
CSとは顧客満足度を意味する「Customer Satisfaction」を略した言葉です。
顧客満足は大切なのですが、 ES も入れたほうがいいのでは? という提案をしている本がこの「ESクレド」という本になります。
ESとは、従業員満足度(Employee Satisfactionの略)という意味があるそうです。
顧客満足を得るためには、大前提として従業員さんの満足が浸透していないと達成できないとこの本の中では述べられています。
従業員さんの満足なんて聞くと、従業員さんを甘やかすのでは? という風に考える経営者の方もいるとは思いますが、この本では決して従業員さんを甘やかすという考えではないということでした。(そのあたりの話しは後ほど書かせていただきます)
この本にも「クレドとは?」という説明はありますが、それよりもこの本で大事なポイントはクレドに「 ES 」をくっつけたというところにあると私は思います。
クレドは信条
経営理念はトップが決めるボトムダウン
ですよね。
そして ES クレドは、従業員さんが主体になって造り上げていくボトムアップ
になります。
ではなぜ普通にクレドではなく、わざわざ「 ES 」をくっつけて「 ES クレド」なのかというということで、わかりやすい説明がありましたので少しご紹介します。
働くことで生まれる本当の幸せには4つの幸せがあると書かれています。それは…
- 愛される
- 褒められる
- 役に立つ
- 必要とされる
の4つです。
仕事をしていることで、必要とされている、自分のやっていることを認められる、褒められる、労われる、応援されるというのは、それがどんな仕事でも表現しきれない程の喜びがあると思いませんか? 私はそんなシーンをイメージしただけで胸が熱くなります。
そしてこの4つって仕事以外のことにも通用しますよね。
学校でも先生から生徒に、生徒から先生に、先生と先生、生徒と生徒、上級生から下級生に、下級生から上級生にこの習慣が行き渡ったらとてつもなくいい環境になりそうだとワクワクしてしまいます。
何が言いたいかというと、これは人間にとって、生きるエネルギーになる要素だと思うのです。
こんなことが ES クレドでは実践できるようなので、これからじっくりと読み進めて、掘り下げていきたい、そしてこれからコラムにしていくことがとても楽しみでワクワクしています。
従業員さんの満足というと報酬をあげることが一番に思いつきますが、この ES クレドの考え方は報酬は金銭ではなくて…、もちろんお金は大切なんですけれど、「一生手元に残る報酬」こそ大切にすべきと教えてくれています。
「一生手元に残る報酬」というのは何かというと、
- 仕事を通じて能力を得ること
- 仕事を通じて仕事を得ること
- 仕事を通じて自己の成長を得ること
の3つです。
そしてさらに、「自分に与えられた役割を実感できる」ということが幸福感のそのものだそうです。
与えられた仕事をやり遂げることで、もっと次に大きな仕事をするチャンスがあるというのは、これは仕事が報酬であるという考え方になりますね。
この考え方で仕事をしていけば、心配しなくてもお金は後からついてくると書かれていますが、とても素敵な考え方だなぁと感動しました。
従業員さんがいてこその会社経営ですから、もちろん従業員さんを甘やかすのではなく、今述べた 会社で仕事をすることに喜びを感じられるようなシカケ作りができれば、自然に従業員さんの満足を中心とした経営が出来る。
一人一人の大人たちが、子供に対して仕事をしている自分を誇れるようになれると書かれています。
成果主義が一時期流行りましたよね。
私もその成果主義を経験しておりますが、成果主義が行き過ぎると周りの仲間は全て敵になる感覚になります。上司に相談してもアドバイスはあまり受けられないし、いいと思った企画は却下されるということもよくありました。
また仕事のノウハウをみんなに研修として教えてくれないかと上司に依頼された時、私はやりましたが、他の従業員さんは自分のノウハウが漏れるからということで断るということがありました。この本に書かれているような ES クレドの考え方は、従業員にも良くそして会社にも良く、お互いが良い関係を築いて会社を運営していける素晴らしい方法のひとつなんだと思います。
これから読み進めていくのがとても楽しみです。
《つづく》
《参考文献》ESクレドを使った組織改革―小さな会社だからこそ、できる! 社員の気持ちを仕事に向ける、ちょっとしたシカケづくり/日本ES開発協会、中筋 宣貴(著)
記事/友松はじめ
クレド勉強会 友松はじめ
勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。
本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる
現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中