著者:友松はじめ
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クレドはなぜ普遍的な価値観なのか?

こんにちはクレドを研究している友松です
今回も『1枚の「クレド」が組織を変える!』という本を読んでコラムを書いています。

今回は第2章の『クレドを支える価値観と働く目的』というところを読んでいます。
この章の中でクレドが『普遍的な価値観を示すものだ』と書かれています。
普遍的というのは自然の摂理みたいなもので、誰が考えても誰が行なっても変わらないものという意味があります。

クレドを語るときに必ず出てくるのが業務マニュアルです。
そしてクレドとマニュアルはどう違うのか? なんて話がよくでてきます。
私もクレドを研究しはじめた最初の頃は、クレドとマニュアルの区別がつかなかったのでよくわかります。

この本の中でクレドは、社員の価値観に働きかけるものだと書かれています。
クレドは普遍的な価値観を書いたものなので、クレドを読んで実践をするということはクレドに書かれた価値観と自分の価値観をいやでも比べることになります。

そしてクレドに書かれた価値観と自分の価値観を比べてみて、クレドに書かれている価値観のほうがいいなと社員が思えば、自分で納得してクレドの価値観を仕事に活かしはじめる。
そしてクレドの価値観がいつの間にか自分の価値観になって、自分で考えて行動できるようになるというわけです。

NLP では信念や価値観のことをビリーフと言います。
人間は何かを考えて行動するというのは必ずリリーフが元になっていると言われています。

でもこのビリーフが結構厄介なんです。
どういうことかというと、プラスになるようなビリーフだったらいいのですが、いつもマイナスの結果を生むようなビリーフもそれぞれの人の中に存在しています。

悪いとわかっていても、どうしてもやってしまう。
直したいと思って新しい習慣を取り入れたけれど、いつのまにか元の習慣に戻ってしまった。
などなど、なぜこういうことが起きるのかと言うと自分の中にあるビリーフがそうさせていると言われています。
だから価値観はその人の行動のもとになるものなんです。

一方、マニュアルですけれどもマニュアルは一定の行動をルールによって決めたものです。
マニュアルは強制力があってはじめて機能します。
強制力とは、雇用主と雇用者の関係とか、契約とか、お給料とか。

つまりマニュアルはこのようなものが無いと機能しないモノということです。
だから強制力がなくなってしまうとマニュアルは守られなくなってしまいます。

だってマニュアルが厳しい会社に勤めていたとしても、転職してよその会社で働き始めたらもう以前の会社のマニュアルなんて守らないですよね?
これは強制力によってマニュアルが機能していたからです。

でもクレドは価値観なので、クレドに書かれた価値観を自分の価値観と比べて、クレドのほうが優れている価値観だと社員が思えば、それは自分の価値観になって会社内はもちろんですが、プライベートでも影響を与えるものになっていきます。

価値観とはそういうものです。

これはさっき少しお話ししたNLPのニューロ・ロジカル・レベルの考え方と共通しています。
ニューロ・ロジカル・レベルはピラミッドの三角形のピラミッドのような図でよく説明されています。

このような階層構造になっています。

1.自己認識
—–
2.信念・価値観(ビリーフ)
—–
3.能力
—–
4.行動
—–
5.環境

1番下は環境。
2番目が行動。
3番目が能力。
4番目が信念価値観。
そして1番上が自己認識。
このような順番になっています。

能力や行動や環境に影響するのが信念や価値観と言われているので、信念や価値観が変われば、能力も変わるし行動も変わるし環境も変わるという考え方になります。
そう考えると『価値観』って大切ですよね。

でも信念や価値観というのは読んでみると聞こえはいいんですが、これは先ほども話したようにプラスのものもマイナスのものも含まれます。
だから思い込みや観念など、あなたの思考や行動をしばっているモノも価値観に分類されます。

ということでNLPにも、ニューロ・ロジカル・レベルという考え方があるように、この本の中でクレドは価値観と書かれているのはとても理にかなっている説明です。

価値観は自分の判断の軸になるものですから、社員がなかなか自立しないと悩んでいる会社は、実は社員に自分になる価値観を教えることができていないからとも言えます。

自立した人は人や環境に依存をしない。
そして主体的に仕事をするようになります。
そんな社員が増えれば、経営幹部になる人材も育つし、組織も大きくなるし、結果的に業績もアップすると書かれています。

クレドが普遍的な価値観で出来ているとしたら、社員の価値観がクレドに書かれている価値観に変わっていけば業績にも良い影響があるはずです。
そして社員の人生にもいい影響があるはずです。

だからクレドは普遍的な価値観で作るのがいいんです。

 

《つづく》

 

《参考文献》1枚の「クレド」が組織を変える! / 実島 誠(著)

 

記事/友松はじめ

クレド勉強会 友松はじめ

勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。
本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる

現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中

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