著者:友松はじめ
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THE NEW GOLD STANDARD
ゴールド・スタンダード/ジョセフ・ミケーリ(著)

こんにちは。
クレドを研究している友松です。
今、ゴールド・スタンダードという本を読んでいます。
この本は翻訳本です。
そしてリッツ・カールトン本社を中心にキーマンになっている人たちにもインタビューした、まさに舞台裏を教えてくれる、とても楽しい本です。

今回は3章の「適合性を高める」を読んでいます。

 

クレドが業務改善のキッカケに

今日読んだ内容は、今までいろんなクレドの本を読んだ中でも大変興味深い内容でした。
フロリダのリッツ・カールトンで起こった出来事。

リッツ・カールトンのクレドには、

リッツ・カールトンはお客様への心のこもったおもてなしと快適さを提供することをもっとも大切な使命とこころえています。

と書いてあるし、そのつもりでサービスをしていたけれど、どうもお客様に不自由な思いを強いているんじゃないか? と疑問に思ったスタッフがいたそうです。

かんたんに説明すると、湿度の高いフロリダで、一日中プールサイドで過ごしていたり、短パンでラフなスタイルのお客様に、ディナーのときは、ネクタイに上着の着用をお願いしていた。

これは、「心のこもったおもてなしと快適さを提供すること」になっていないのでは?
と、クレドをキッカケにして改革がはじまったそうです。

そして調査の結果、創業当時から変わらない伝統を重んじるお客様がいる一方で、伝統にしばられずにいいものはすすんで取り入れる自由な発想のお客様も増えてきていることがわかったそうです。

調査対象のお客様はリッツ・カールトンがサービスの基準にしているといわれている上位6%の高額消費者の方たちです。

改革、改革、改革、と言うのはかんたんですが、クレドがないと気づかなかった事例だと思います。
この内容はとても興味深かったです。

 

会社の改革は何を基準にしたらいいか

お客様の変化に気づいたから対応することができたわけですが、お客様の変化に思い切った改革ができないで昔ながらのお客様にしがみついている会社は多いのではないでしょうか?
ネットを使うようなお客様ではないのにネット販売に投資してみたりとか…。

アメリカでは100年以上の歴史がある銀行が、お客様の変化といっしょに変化しなかったために倒産したという事例も紹介されていました。
改革するのは、何かを変えればいいわけなので、かんたんですが、失敗する場合もあります。
だって、その改革に基準がないから。

では何を基準にしたらいいのか?
そのヒントも書かれていました。

お客様は2種類。
昔ながらを変えないお客様
昔ながらとは違う新しい動きをするお客様

この2種類のお客様の割合を調べて、新しい動きをするお客様が多くなってきているのなら、そのお客様といっしょに会社も変化することで、改革の失敗も少なくなると感じました。
そしてクレドの存在ですね。

お客様の変化はクレドがあったからこそスタッフが気づけた。
基準になるものがあってこそ、適切な改革ができるというものですね!

 

まとめ

今回読んでいて、Appleのお話を思い出しました。
スティーブ・ジョブズがいたときのAppleはたった3年でIBMに迫る大企業になりました。
自宅ガレージでの創業からたった3年です。

会社が大きくなり、社員も1000人を超えたのに、創業当時からやり方を一切変えないスティーブ・ジョブズを経営陣は追放します。

そして10年。
自分たちが追い出したスティーブ・ジョブズが作ってきたものから、新しいものをほとんどつくることができず、ジリ貧になってしまいました。

困り果てた経営陣たちは、自分たちが追放したスティーブ・ジョブズを暫定CEOとして、Appleに招き入れます。
そして今のAppleの繁栄。

スティーブ・ジョブズは、「ユーザーのニーズに応えるのではなくて、今後ユーザーが使いたいと思う商品をつくる」ことを意識していたそうです。
今回の内容と少し違うかもしれませんが、当たらずしも遠からずではないでしょうか。

ゴールド・スタンダード/ジョゼフ・ミケーリ(著)

 

 

記事/友松はじめ

クレド勉強会 友松はじめ

勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。
本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる

現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中

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