著者:友松はじめ
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ホスピタリティとサービスは同じではない。この二つの違いを今一度確認しておこう。

クレドを研究している友松です。
オリンピックが東京で開催されることが決定した後、日本に来日する外国人の人たちにおもてなししようということで『ホスピタリティ』が注目されるようになってきました。

ホスピタリティは『おもてなし』と理解されていて、『おもてなし』は『サービス』と同じ意味、あるいは丁寧なサービス、より上級なサービスと認識している人も多いと思います。
実際、そのような使い方をされてますよね。

でもホスピタリティの語源は『ホスピティウム』というそうです。
ホスピティウムは丁寧なおもてなし、温かいおもてなしという意味があるそうです。

ホスピティウムから派生した言葉でホスペスという言葉もあるそうです。
ホスペスは旅人やお客様をもてなすと訳されるそうです。
ホスペスから派生した言葉がホスピスです。

ホスピティウムはホスピスやホスピタル、そしてホテルやホスピタリティという言葉に姿を変えました。

一方『サービス』は ラテン語で奴隷を意味する言葉『サーバス』が起源になっています。
英語で奴隷の意味があるスレーブや召使いを意味するサーバントがありますが、すべてラテン語のサーバスが起源です。
これって上下関係の意味がある言葉ですよね。

言葉の起源から考えるとホスピタリティとサービスは異なる意味を持つものと考えた方がいいかもしれないと思いました。

サービスとホスピタリティのそれぞれの意味を踏まえて『 it 企業のホスピタリティ戦略』を読んでいくとホスピタリティのあるサービスの意味も理解しやすいと感じました。

均一なサービスはあっても、均一なホスピタリティはない。
だからサービスにホスピタリティーが加わると抜きん出たサービスになる。
これは著者の林田さんの考えです。

そしてホスピタリティはその人の人生経験が基本になって、その人にしかできないものだと書かれています。
でもそこで少し疑問が出てきます。
均一なサービスにホスピタリティを加えることが抜きん出たサービスになると言っているのに個人の経験をもとに知っているホスピタリティがサービスに加わってしまったら統一感がなくなるんじゃないかという疑問です。

それにホスピタリティをどうやって研修して従業員に身に着けさせるの?
と難しさも感じます。
林田さんのホスピタリティ研修はおもてなしの措置を従業員の人達に作るというもの。
次回読み進めてみてまたコラムにしていきたいと思います。

 

まとめ

ホスピタリティは個人の経験が元になって生まれるものということを知りました。
実際に自分の経験をホスピタリティとしてサービスに加えた場合のイメージを NLP でいう第三ポジションの視点に立って見てみるようにすると自分のサービスがどのようにお客様に受け入れられていくのかというのが理解しやすいかと思いました。

どうしても何かを学ぶ、身に付ける時には自分視点で見てしまいがちなので、注意して第三者、例えばお客様の側に立った場合どんな印象を持つか、また自分でもなくお客様でもない完全な第三者の視点に立って、より客観的に見ることができるようになれば独りよがりではなくて多くの人から受け入れられる素晴らしいサービスになっていくんじゃないかなと今思っています。

 

《つづく》

 

《参考文献》伝説のホテルマンが説く IT企業のホスピタリティ戦略 / 林田正光(著)

 

記事/友松はじめ

クレド勉強会 友松はじめ

勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。
本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる

現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中

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