著者:友松はじめ
Pocket
LINEで送る

クレドを導入しようとする企業の障害者雇用とは?

クレドを研究している友松です。
今、❝ 伝説のホテルマンが説く
IT企業のホスピタリティ戦略 ❞ を読んでクレドを勉強しています。

今回はこの本のテーマの一つになっている他社との差別化について、引き続き記事にしていきたいと思います。

アイエスエフネットは同業他社のように元々技術力があるエンジニアを採用するのではなくパソコンも触ったことがないような人たちを採用して採用した後に技術を教えて一人前のエンジニアに育てる。

そして契約している企業にエンジニアとして育てた社員を派遣するという仕組みを採用しています。
このことは今までの記事でも書いてきたことですがやはりこの本の重要なテーマの一つなのでしょう。
今回も読んでいて採用して育てて一人前にするということについてまた書かれていました。

IT 企業のエンジニアはホスピタリティが足りないというよりも基本的な礼儀ができていない人が多く、それでもエンジニア不足ということもあり人柄ではなく技術力があれば即採用される。
そして特にマナー等の教育は無いままクライアント先に派遣される。
そんな感じみたいですね。

確かに私もそんな感じのエンジニアさんも結構たくさん見てきましたので、一概に偏った見方ではないような気がします。
もちろん人柄もいいエンジニアさんはたくさんいますけどね。

人材を採用する時に技術力や経験がある人を採用するのは普通の事だと思います。
この本が出版されたのは2010年頃。
このころはまだ失業率が4.8%という時代で求人を出せばいくらでも集まった売り手市場でした。

でもそんな売り手市場の中でも IT エンジニアはとても少なく募集があれば即採用だったそうです。
そこに人柄やホスピタリティといった要素はありませんでした。

そんな必要なエンジニアですからマナーが悪かったりしてもまぁこんなものかということで我慢をしていたクライアントが多かったようです。
そこにアイエスエフネットは経験のない人を積極的に採用をしていました。

採用の条件は前向きで人柄の良い人でした。
前向きで人柄の良い人達はアイエスエフネット に入社後 IT の教育をしていくとまるでスポンジが水を吸い込むようにどんどん移住するを習得していたそうです。
そしてエンジニアとして恥ずかしくない記述を身につけた後にクライアント先へ派遣されて行きました。

そうすると派遣先では面白い現象が起こったそうです。
いろんな会社からエンジニアを派遣してもらっているあるクライアント先では、会社の営業時間が終わった後、一人残って机をきれいに拭き上げている派遣社員がいたそうです。

クライアント先の上司が驚いて声をかけると、『エンジニアの仕事はお掃除をするまでが仕事です』とこの派遣のエンジニアは答えたそうです。
このエンジニアはアイエスエフネットから派遣されたエンジニアでした。

技術力は他のエンジニアと全く変わりないわけで仕事ぶりも素晴らしくそれ以外の対応も素晴らしくホスピタリティ力があったため、1年後には他の会社から派遣されたエンジニアは全てカットされ全員アイエスエフネットから派遣されエンジンだけになったそうです。

この現象について著者の林田さんは、エンジニアが派遣された派遣先のクライアントがずっと我慢していたからだろうといています。
同じ技術を持ったエンジニアであればコミュニケーション力が高くまた相手を思いやることができるホスピタリティ力の高い人の方が一緒に仕事をしたいと思いますもんね。

そうやってアイエスエフネットは派遣先をどんどん広げて行ったそうです。
また他社から派遣されたエンジニアは大体自分の会社の悪口を言うことが多かったようですがアイエスエフネットから派遣されたエンジニアからは悪口は全く聞かれなかったそうです。

これを著者の林田さんはアイエスエフネットの社員さんの ES が高いと表現していました。
ES って確か従業員満足度ってやつですよね。

人柄が良くて前向きでコミュニケーション能力も高い。
そして所属する会社の悪口を言わない。

こんな人がエンジニアの技術を身につけてしまったらもうこっちのものですよね。
美術だけでコミュニケーション能力のないエンジニアにずっと我慢していたクライアントはせきを切ったようにアイエスエフネットのエンジニアさんを選ぶことでしょう。
私でもそうしますよ。

著者の林田さんもこの本で書いていましたしいつもくれるお勉強させてもらっているグレードコンサルタントの清水健一郎先生も同じことを言っていましたがリッツカールトンがスタッフを採用する時には過去の実績はあまり重視されない、それよりも人間性を重視するというのを聞いていたので、リッツカールトンと似ているなあと思いました。

NLP の考え方で私が好きな考え方があるのですがそれは『できないのは能力の差ではなくてただ知らないだけ、経験がないだけ』
でも考えてみたらそうじゃないですか?

あとはいかに効率よくスタッフさんが学習できる仕組みを会社に作るかというだけです。
だからどんな人を採用すべきかというのは分かりますよね。

このような教育の仕組み、人材を育てる仕組みの元になるのがクレドだと思います。

 

《つづく》

 

《参考文献》伝説のホテルマンが説く IT企業のホスピタリティ戦略 / 林田正光(著)

 

記事/友松はじめ

クレド勉強会 友松はじめ

勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。
本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる

現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中

  • このエントリーをはてなブックマークに追加