著者:友松はじめ
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THE NEW GOLD STANDARD
ゴールド・スタンダード/ジョセフ・ミケーリ(著)

こんにちは。
クレドを研究している友松です。
今、ゴールド・スタンダードという本を読んでいます。

サービスの3ステップ
リッツ・カールトンのゴールド・スタンダードの中には、サービスの3ステップがあります。

読めばだれにでもわかる基本的な内容です。

1.あたたかい、心からのご挨拶を。お客様をお名前でお呼びするように心がけます。
2.お客様のニーズを先読みしおこたえします。
3.感じのよいお見送りを。さようならのごあいさつは心をこめて。できるだけお客様のお名前をそえるよう心がけます。

本を読んでいて、ああそうかと思ったんですが、サービスの3ステップはリッツの従業員が意識することで、お客様はサービスの3ステップなんか知りませんし、知る必要もありません。

リッツ・カールトンのスタッフの対応に感動したとか思い出に残ったなんて話は私もたくさんのリッツ関連の本で知ってはいますが、あれはサービスの3ステップをリッツのスタッフが実行しているだけ。

すごく当たり前のことですよね。サービスの3ステップ。
ちょっとカンタンにしてみました。

  • こころをこめて挨拶する
  • 相手の名前を呼ぶようにする
  • 相手がしてほしいと思うことを想像してしてあげる
  • こころをこめたお見送り

こうやって書くと、気づいてしまいました。
私たちの日常でも使えませんかって。

サービスの3ステップを自分の仕草に取り入れるだけで、好感度があがるように思うのですがどうでしょう?
リッツのスタッフは、紳士淑女である仲間たちにも、サービスの3ステップで対応するように心がけているようです。
先日、アップル・コンピューターのスティーブ・ジョブズの伝記を読んだんですが、ジョブスのアップルでの物作りの姿勢についてこんなことが書かれていました。

「顧客が望むモノを提供しろ」という人もいる。
僕の考え方は違う。顧客が今後何を望むようになるのか、それを顧客本人よりも早くつかむのが僕たちの仕事なんだ。(スティーブ・ジョブズ6巻/ヤマザキマリ・[原作]ウォルター・アイザックソンより引用)

ここ数年、ずっとクレドの研究をしているものだから、スティーブ・ジョブズのマンガなんですけど、サービスの3ステップの2番、「お客様のニーズを先読みしおこたえします」と同じじゃないか! と驚いてしまって感動しました。

私たちが今、普通にパソコンを使っていられるのも、音楽や映画を自宅で気軽に見ることができるのも、スマホでいろんなサービスを楽しむことができるのも、これスティーブ・ジョブズがいたからです。

ニーズの先読みをするという考えを持ってくれていたから、私たちの生活は豊かで楽しいものになっているんです。
リッツ・カールトンを利用する人たちが豊かな気持ちになれるのは、リッツ・カールトンのサービスは一流だと言われるのは、ニーズの先読みがあるからなんだと思います。

業種や仕事の内容はちがっても、こんなところに共通点を見つけられて私はとてもうれしくなってます。

20のベーシック
以前のゴールド・スタンダードに載っていたのが20のベーシックでした。
今は12のサービスバリューです。

ベーシックはリッツ流のサービスの指針としてクレドカードに載せていたんだそうです。
20のベーシックには、高水準のサービスをスタッフに期待する意味が込められていたと知りました。
しかも、期待していただけで強制ではなかったそうです。

それでも、ベーシック14に書かれている「かしこまりました」は、リッツのノーと言わないサービスの代表的なセリフにもなっていますが、これも強制ではなくてスタッフさんが好んで使いはじめたものだったそうです。

20のベーシックから12のサービスバリューに変更になった経緯も少し書かれていました。
ベーシックを忠実にやっていこうとするスタッフさんたちは、ベーシック16に出てくる、施設をたずねられたときは、指差しで案内するんじゃなくて、その場所までお客様を案内しようという内容。

これはこれで素晴らしいのですが、案内されるのを好まないお客様もいて、案内しなくていいよっていうサインをお客様が出しているのに気にしない。なんてことが起こっていたそうで、そういうのを改善するために、スタッフの自主性に重きをおいたサービスバリューになったという話も知りました。

ラインナップ
リッツ式の朝礼、ラインナップカンタンな歴史も書かれていました。
もともとラインナップは、リッツオリジナルではなくて、サービス業の調理部門でもともと行われていたものを取り入れて改良を加えたものだったと知りました。

ラインナップのすごいところは、対話を重視した高度な手法だと書いています。
ラインナップを行うことで、潜在的、精神的、社会的、文化的な強みが生み出せると言います。
清水先生もクレド導入マニュアルの中でディスカッションが大事と言っているのを思い出しました。

リッツに見学にきた経営者で典型的なひとは、ラインナップをみて、
「これはいい!我が社でもスタッフにやらせよう」
「私は忙しいので参加はできないけど」

と言うそうです。
でもリッツでは社長もふくめて、ラインナップ全員参加ですよね。
研修とか社員教育に積極的なのに、自分は参加しないって社長いませんか?
それってもったいない気がします!

 

まとめ

今読んでいるこの本「ゴールド・スタンダード」
表紙に書いてあるとおり、リッツ・カールトンの舞台裏も書いてあって、クレドについて勉強している私にとってとてもたのしい読み物になっています。

今回は、サービスの3ステップと20のベーシックとラインナップの舞台裏や誕生秘話的な話でしたが、これは数あるリッツ・カールトン関係の本には載っていなかったように思います。
興味本位だけで読んでもとても楽しいです。

サービスを学ぶというよりは、業務改善や人材教育、最近のバイトテロに関してコンプライアンスの遵守について気になっている方にとくにオススメの本だと思います。
その理由はまた読みながらレポートしていきたいと思います。

ゴールド・スタンダード/ジョゼフ・ミケーリ(著)

 

 

記事/友松はじめ

クレド勉強会 友松はじめ

勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。
本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる

現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中

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