クレドを導入しようとする企業の障害者雇用とは? / 友松クレド研究
クレドを研究している友松です。
今、『伝説のホテルマンが説く IT企業のホスピタリティ戦略(林田正光 著)』を読んでいます。
この本の中で取り上げられているのはアイエスエフネットというIT企業です。
今はこのアイエスエフネットの人材育成のお話が書かれた章を読んでいるところで、今回はアイエスエフネットの子会社『アイエスエフネットハーモニー』のお話です。
アイエスエフネットハーモニーは障害者を雇用する会社です。
作業内容はデータ消去作業や中古パソコンのクリーニング、ソフトウェアのインストールなどなどパソコンを使った業務が中心になっています。
採用されている方は身体障害者や知的障害者、そして精神障害者の方18名(本書出版当時)。
このような別々の障害を持った方々が同じ会社で働く前例はほとんどないそうです。
採用された方は、特別支援学校や就労支援機関から紹介をしてもらった方々。
面接をして採用された方は、基本的にはパソコンを初めて触ったという人ばかりなのだそうです。
パソコンの知識のない方を採用して、会社の中でプロフェッショナルに育てていくというアイエスエフネットの雇用戦略をこの会社でも適用しているというわけです。
パソコンの作業ですから障害者も健常者も能力差はほとんどありません。
この本を読み始めた時、パソコンの経験がない方を採用して会社内で育ててエンジニアにしていくという取り組みだけでも素晴らしい企業だなと思いました。
それなのに障害者を雇用する企業を作って積極的に障害者の方々を採用する。
しかも健常者の時と同じように、パソコン未経験の人たちを採用して社内でプロフェッショナルに育てていくという取り組みもとても素晴らしいと思いました。
私は若い時に障害者雇用の印刷会社に勤務していたことがありました。
従業員は50人ぐらいいたでしょうか。
そのうちの約8割ぐらいが何らかの障害を持つ人達でした。
実際私がインターネットに触れてパソコンを使った仕事ができるようになったのはこの会社の上司のおかげです。
当時の私の上司は頚椎損傷で肩から下が麻痺している方で、手術をしてなんとか腕が動かせるようになったという状態。
手術をして腕は動いても五本の指は動かない状態です。
それでも健常者の技術となんら変わりない仕事をこなす上司で、インターネットやパソコンの基礎知識経験はすべてこの人から私は教わりました。
こういった経験があるので、アイエスエフネットの障害者雇用の取り組みの可能性はとても夢があると感じます。
実際、私が勤務していたその会社では業務のほとんどがパソコンで完結するため、成果物を見ただけではこれが障害者の人が作成したものだとは誰も思わない。
それくらいのクオリティがありました。
パソコンの知識があり、キーボードとマウスを動かすことができれば体のハンデは全くありません。
エスエフネットハーモニーに親会社であるアイエスエフネットの社員が定期的に研修に来るそうなんですが、障害者の方と一緒に仕事をすることで普段では得られない貴重な経験をしているそうです。
これも本当にそうだと思います。
私も障害者の方と一緒に仕事をすることで多くの経験をさせてもらったことを思い出します。
障害者の方を目の前にすると、どうやって接していいかわからないという方は多いと思います
過剰に親切にしたり過剰に特別扱いしたりなど、かえってそういった対応が相手を傷つけることになったりすることもあり、接し方の面でも本当に私も学びになりました。
まだこの本では実際にクレドの導入の話にはまだ入っていないのですが、このように人を大切にする企業がクレドを作ると一体どんなクレドになるんだろうということが本当に楽しみになってきました。
《つづく》
《参考文献》伝説のホテルマンが説く IT企業のホスピタリティ戦略 / 林田正光(著)
記事/友松はじめ
クレド勉強会 友松はじめ
勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。
本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる
現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中