著者:友松はじめ
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クレドを導入する会社の社長の起業直後の話
クレドを研究している友松です。
アイエスエフネットの社長渡邉さんの子供の頃の夢は医師だったそうです。
でも、父親が自営業だったため将来自分も何か事業をはじめたいと思うようになって、大学を卒業したあと外資系のIT企業に入社したんだそうです。

でもそこの企業は数年で辞めて、すぐに起業はしなくて中小のIT企業の副社長になりました。
…って普通に本に書いてありましたけど、新卒で数年しか働いていないのに中小のITで副社長に迎えられるなんて、普通と違うなと感じました。

副社長時代は週2回、経営塾に通ってアイエスエフネットの元になる経営の基礎を学んだそうです。
そして2000年1月にアイエスエフネットを起業。
当時は個人向けのインターネットプロバイダーが乱立するなかでアイエスエフネットは企業向けのプロバイダー事業を手掛けて大成功をおさめます。
かかわったクライアントの中から上場する企業も生まれたそうです。

ですが、それはアイエスエフネットが順調になったときの話で、最初はお客様が獲得できずに中古トナーの販売を行っていたそうです。
苦しい状況が続くなかで知り合いを通じてある商工会議所でセミナーを開催、参加者は2人でしたがそれを開催実績として営業に使ってITコンサル業を行い、たった2ヶ月で4500万円の利益を上げて経営を立て直したそうです。

ですが、起業の目的『エンジニア派遣』のため順調に成長しそうだったコンサル業からあっさりと手を引きます。
よく起業当初とは違うことがヒットして大きくなる企業って多いじゃないですか。
だからまったく問題ないのに渡邉社長はそれをしなかったんですね。

そして当初の目的だったエンジニア派遣の事業を進めようとしますが…
当時のエンジニアはこんな感じだったそうです。

「アイエスエフネットの採用面接をする段階になって初めてわかったことは、技術的には即戦力となるすでにIT業界で働いてきた人たちのレベルの低さでした。面接に来るのに履歴書を持ってこない、カジュアルな服装、茶髪、ため口…と、社会人として全然なっていないばかりでなく、あいさつもろくにできない若者が多く、あきれました。でも、中にはきちんとしたあいさつができる若者もいました。しかし、彼らにはITの知識はほとんどない状態。こういう若者に技術を身につけさせて、仕事を与えてあげたいと思い、IT技術の資格獲得のための研修をさせることにしました」。

腕はいいけど、社会人として問題がある。
社会人としてはいいけど技術が未熟である。
うまくいかないものですね。

でもそこから資格取得講座を無料で受講してもらい、資格取得後に働いた1年分の収益の半分をスクールに返金するという仕組みで提携先のスクールを探します。
その結果、100人の資格取得者を排出することに成功。

個人的には1年分の収益の半分を収めるというのが…受講生にとっては厳しくないかい? などとちょっと気になりますが。(汗)
設立5年目には1000人の規模になったそうです。

なにか本書ではわからないWIN-WINな内容があるのかもしれませんね。
私もWEB制作会社とお仕事をさせていただく機会がありますし、その会社はすごくフレンドリーな会社で競合他社をあつめて年に数回交流会をやったりしています。

何度か交流会に参加させていただきましたが、広告代理店の社員さん以外はみんなカジュアルでしたし髪の色も多国籍な人も多くいました。
それが悪いというわけではなくて『らしさ』がでていていいと思います。

ただカジュアルがこの業界のスタンダードなら他社と差別化するために渡邉社長のようにホスピタリティを戦略として使うのもいいのではないでしょうか。
みんなが自由だと自由のなかで明らかな個性を出すのは難しいですもんね。

 

《参考文献》伝説のホテルマンが説く IT企業のホスピタリティ戦略 / 林田正光(著)

 

記事/友松はじめ

クレド勉強会 友松はじめ

勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。
本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる

現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中

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