著者:友松はじめ
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リッツ式朝礼ラインナップ誕生秘的な話

クレドを研究している友松です。

クレドを研究するために日本で出版されているクレドに関係する本をいろいろ読んでいます。
1度読んだ本でもまた最初から読みなおしたり、気になるところや忘れているところや確認してみたいところだけを読むこともあります。

今回は『リッツ・カールトン最高の組織をゼロからつくる方法』という本を読んでコラムを書きます。
この本はリッツ・カールトン創業者で初代社長のホルスト・シュルツ氏が書いた本で2019年5月が初版です。

 

毎日10分のミーティング

全部の従業員は、シフトのはじめにスタンドアップ・ミーティングという10分間のミーティングを行うと書かれていました。
ミーティングの内容は24項目のサービス・スタンダードというホスピタリティを軸にしたサービスの心得みたいなものです。(ぜひ本を購入して読んでみてください)

サービス・スタンダードの1番をリーダーが読み上げて、意味を説明してそれにまつわるエピソードを紹介して、参加している従業員に意見や感想を聞いて、それに対してアドバイスをして終了。
従業員たちはそれぞれの持場に散っていきます。

ホテルは24時間稼働なので全従業員が一緒に行うことはないし、スタンドアップ・ミーティングもそれぞれの部署で行うので小規模。
だから毎日たった10分で済むのだろうと思いました。

このスタンドアップ・ミーティングはラインナップ、そしてサービス・スタンダードはクレドカードに書かれている12のバリューにあたるものなんだろうなと思いました。
なぜラインナップって言わないのかな? 大人の事情? などと考えてみましたが意味がないのでやめました。(汗)

このミーティングの特長は2つあると思います。

  • 1つ目は毎日10分をくり返すこと。
  • 2つ目は学ぶネタがあること。ネタが尽きないこと。

シュルツさんは、くり返すことが伝えたいことや身につけてほしいことが従業員に早く浸透すると言っています。
そしてスタンドアップ、つまり立ってミーティングすること。
ホテルの従業員には移民で英語が読めない人もいるし座ってやるよりも頭に入るという理由で立ってミーティングをやる。

そして偉い人が会社の理念をみんなの前でスピーチしたところで、ほとんどおぼえていないし効果もないことを実体験で学んだそうです。
それで毎日10分のミーティングを取り入れているそうです。

そして1~24までいったら、また1をネタにしてくり返すので、ネタが尽きない。
学ぶネタがずっと続く。
よく考えてみたら、1~24を24日間ミーティングで話している間に、いろんなことを経験するわけですから、また1からはじめても新しい内容を話すことができる。
そしてもっとサービス・スタンダードの内容を理解することができる。

コレ、いいですよね。
株主からは、全従業員、全部署、全グループで毎日10分もミーティングしていたらムダです、少しでも従業員を働かせるべきだとシュルツさんは何度も言われたそうです。
でもこの10分が全ての仕事の中で一番大切だといって譲らなかった。

このスタンドアップ・ミーティングはシュルツさんのオリジナルではなくて、シュルツが働いた一流ホテルで行っていた方法だったと書かれていました。
スタンドアップ・ミーティングについては清水先生も重要だといっていましたが、私もそう思います。
会社の社訓は毎日唱和しても、行動指針があってもそれをネタにディスカッションをしている会社はないんじゃないでしょうか。

でも、もし会社に行動指針があってそれをスタンドアップ・ミーティングのように繰り返した先がどうなっているか、想像できますよね。
もちろんいい変化まっていると思います。

もし行動指針がないなら、クレドを作ればいいだけですよ。

 

記事/友松はじめ

クレド勉強会 友松はじめ

勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。
本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる

現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中

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