著者:友松はじめ
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ワォ・ストーリーの素晴らしさは規模じゃない

THE NEW GOLD STANDARD
ゴールド・スタンダード/ジョセフ・ミケーリ(著)

こんにちは。
クレドを研究している友松です。
今、ゴールド・スタンダードという本を読んでいます。

この本は翻訳本です。
そしてリッツ・カールトン本社を中心にキーマンになっている人たちにもインタビューした、まさにリッツの舞台裏を教えてくれる、とても楽しい本です。

9章 『ワォ体験を作り出す』を読みはじめました。
リッツ・カールトンのワォ・ストーリーはあまりにも有名です。
リッツ・カールトンを題材にしたビジネス書には必ずといっていいほどお客様とリッツ・カールトン従業員との間に生まれた感動的なサービスが掲載されています。

リッツ・カールトンではワォ・ストーリーを生み出すためにどんな仕組みを持っているのでしょうか。

 

ワォ・ストーリーの素晴らしさは規模じゃない

リッツ・カールトンのワォ体験にはミスティークも含まれますよね。
リッツ・カールトンのサービスは神秘的なのでミスティークといわれるわけですが、今回読んだ内容もここまでやるか?! というワォ・ストーリーでした。

リッツ・カールトンの従業員がどんな人にどんなワォ・ストーリーをしたか少しだけ紹介します。
ある宿泊客の夫婦、婦人が車椅子だったので砂浜にでて夕日を見ることができなかった。
それに気づいたホテルの従業員が、別の部署に頼んで砂浜に車椅子用の通路を作った。
二人がその通路を利用して砂浜で夕日を楽しむその姿を写真におさめて、夫婦が部屋に戻る前にポストカードにして部屋に飾り、残りの写真はCDに焼いて部屋においた。

このワォ・ストーリーは全世界に紹介されたそうです。
カンタンに紹介したので本書を読んでほしいのですが、大規模ですよね。
ワォ・ストーリーは従業員の士気を高めるためにもとても役に立っているそうですが、ワォ・ストーリーは決して大規模なものを推奨しているわけではないとのことです。

大がかりなサービスでなくてささやかなサービスでも、リッツ・カールトンではワォ・ストーリーとして全世界に紹介しています。
小さなワォ・ストーリーもカンタンですが紹介してみますね。

あるお客様がある会議に参加するためにリッツ・カールトンに宿泊していました。
当日に着替えたところ、ドレスコードにあう靴を忘れてきたことに気が付きました。
靴を買おうかと考えたけれどまだ朝早く、お店も空いていませんしお店が開くのを待っていたら会議の時間に間に合いません。

お客様に異変に気づいたある従業員が、お客様の足のサイズが自分の足のサイズと同じことを確認すると、自分が結婚式で1度しか履いていない靴があるのでそれを貸してあげることを提案しました。
お客様は喜んだそうです。

これもワォ・ストーリーとして全世界のリッツ・カールトンで紹介されたそうです。
他人の力になることが企業の価値を高めることにつながるというビジョンを経営者は従業員に示すことで最大の力を発揮することができると書かれていました。

 

遊び心

遊び心とチームワークが無いとワォ・ストーリーにならない場合もあります。
お子さんの誕生日パーティーを行うということでホテルに予約が入ったけれど準備期間がなくいつも満席のレストランに5人の予約で厳しい状態でした。

そのためケーキはホテル外のお店にオーダーし、準備をすすめていたそんな中で主役のお子さんがスパイダーマンのファンという情報を入手して、ケーキをもってくる人にスパイダーマンのかっこうをさせたり、パーティーの写真を額に入れてプレゼントしたりしました。
固いイメージがあるリッツ・カールトンですが、遊び心もあり、チームワークのあるサービスが行われています。

こんなワォ・ストーリーがリッツ・カールトンのコミットメント・トゥ・クオリティに掲載されて全世界のリッツ・カールトンで紹介される。
そして世界のリッツ・カールトンの従業員が同じサービスをしたいと思う。
そんないい循環が起こっているようです。

 

まとめ

今回紹介はしていませんが、今回読んだ内容の中にはお客様以外の人にもサービを行っている事例が2つ紹介されています。
病院への寄付とぬかるみにハマってしまって動けなくなった車を助けたというお話です。
全ての人がお客様というクレドが従業員に浸透しているからできることだと思いました。
車を助ける話は人としても素晴らしいことだと思います。

ワォ・ストーリーがリッツ・カールトンのコミットメント・トゥ・クオリティに掲載されて全世界のリッツ・カールトンで紹介されてそして世界のリッツ・カールトンの従業員が同じサービスをしたいと思う。

この話について、クレドコンサルタントの清水先生にも同じようなことを聞いたことがあります。
ラインナップでコミットメント・トゥ・クオリティの中のワォ・ストーリーが紹介されたときは、若い従業員たちで同じことがリッツ・カールトン大阪でもできないかと真剣に話し合っていたそうです。

ワォ・ストーリーを自分の会社に取り入れてみたいと思ったときに参考になる質問がありましたので引用して今回のコラムを終わりたいと思います。

  • あなたが語る会社のストーリーは派手なワォ・ストーリーですか。それとも、日常的なものですか。
  • すべての従業員が優れたサービスの物語を話し合える環境を作ってきましたか。
  • 協力やチームワークに関するストーリーをどうやって把握し、共有していますか。

(248・249ページより引用)

 

《 つづく 》

 

ゴールド・スタンダード/ジョゼフ・ミケーリ(著)

 

 

この記事を書いた人/友松はじめ

クレド勉強会 友松はじめ

勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。
本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる

現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中

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