著者:友松はじめ
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MR.BIV と レーダー・オン、アンテナ・アップ

THE NEW GOLD STANDARD
ゴールド・スタンダード/ジョセフ・ミケーリ(著)

こんにちは。
クレドを研究している友松です。
今、ゴールド・スタンダードという本を読んでいます。

この本は翻訳本です。
そしてリッツ・カールトン本社を中心にキーマンになっている人たちにもインタビューした、まさにリッツの舞台裏を教えてくれる、とても楽しい本です。

7章 『現場の視点を支持する』を読んでいます。
今回は『MR.BIV』と『レーダー・オン、アンテナ・アップ』です。
今回で7章は終わります。

 

MR.BIVで職場の問題が消える

MR.BIVです。ミスターピブと読みます。
MR.BIVさんは、リッツ・カールトンにとって招かれざる客です。

リッツ・カールトンにMR.BIVさんが現れると、従業員たちは慌ててこの人のあとを追って全てを観察、記録して報告。
そして二度とMR.BIVさんがリッツ・カールトンを利用できないようにしてしまいます。

というのはもちろん表現を変えているだけなんですが、MR.BIVはミスやエラーを解決する仕組みのことなんです。
今読んでいる、このゴールドスタンダードを読む前からMR.BIVはクレドコンサルタントの清水健一郎先生から聞いて知っていました。
今回はその舞台裏がわかり興味深く読ませてもらいました。

ミスやエラーを解決するMR.BIVは問題が見つかったときに必要な修正をしますが、その問題の原因がどこにあるのか追求する手助けをしてくれるとても便利なツールなのです。

MR.BIVは問題解決の方法の頭文字からできています。

  • M:Mistakes (過ち)
  • R:Rework (やり直し)
  • B:Breakdowns (故障)
  • I:Inefficiencies (非効率)
  • V:Variation (ばらつき)

このMR.BIVの方法は、リッツ・カールトンの創業初期に製造業がどんな方法をつかって不具合見つけて管理をしているかを研究したのがMR.BIVのはじまりのようです。

製造業ではどんなに努力しても製品の不具合は出てしまうものですが、このような製造業の品質管理を参考にして、リッツ・カールトンの品質基準に満たないサービスは無くすのではなくてどこが悪いのか、不具合を追求していったのだそうです。

清水先生からリッツ時代のMR.BIVの話を聞いたことがありますが、ラインナップ等でつねにMR.BIVは意識させられていたそうで、問題が見つかれば報告して修正案を考えて改善して、その情報はリッツ・カールトン全体で共有されていたと聞きました。

また清水先生がリッツ退職後に働いた街場の飲食店では、スタッフにMR.BIVを教え込み、導入後1~2ヶ月で問題がなくなり、効率化されたそうです。
MR.BIVで注意すべきポイントが5個あることがわかりました。

大事なことは問題を見つけたらみんなで解決しそれをルールとして共有することにありますので、その方法はまた機会をみて清水先生から聞いて整理したいと思います。

お客様はリッツ・カールトンにミスはないと基本的は思っていますからミスが発生すると失望するわけです。でもリッツ・カールトンの調査によるとミスが発生しても迅速にミスを解決できたときのほうがお客様との絆が深まることがわかっていると書かれていました。

MR.BIVもワォ・ストーリー誕生に一役買っているんですよね。

 

レーダー・オン、アンテナ・アップで従業員はまるでセラピスト

レーダー・オン、アンテナ・アップという名前の研修があるそうです。
これは、お客様のニーズ、ウオンツを五感を研ぎ澄まして感知することを学ぶ研修です。
お客様が言葉にださない要望まで叶えるのがリッツ・カールトンの従業員のすごいところですが、レーダー・オン、アンテナ・アップという研修があったんですね。

話を聞く
相手の立場になって考える、イメージする

そうすることでサービスの専門家も気がつかないお客様のニーズがわかるようになるそうです…って実際そうですよね。
そしてそのおかげで伝説のワォ・ストーリーが生まれていますから。

すごいなと思ったのが、お客様を観察するときに過小評価も過大評価もしない、常に観察と書いてあったことです。
観察するとき、どうしても自分のフィルター、つまり思い込みで相手を見てしまいがちです。

そうなると正確なニーズをつかむことができません。
思い込みを入れないで相手を観るのはカウンセラーやセラピストの領域ですがそれをリッツ・カールトンの従業員はやっているのですね。

 

まとめ

今回はMR.BIVとレーダー・オン、アンテナ・アップのお話でした。
清水先生からMR.BIVが体に染みついているから、街場の飲食店のスタッフとのギャップに驚いたそうです。でもこれは考え方ややり方を知らないだけですから、清水先生がMR.BIVの指導をしたあとは、みるみる問題が無くなっていったそうです。
情報って大事ですね。とくに今の時代は。

そして、レーダー・オン、アンテナ・アップ。
つい最近、『一流ホテルの従業員は人の心を読む達人』だと言っていた人がいました。
その方は仕事で一流ホテルをよく利用する女性なんですが、セラピストのお仕事をしていますのでその道の達人です。

彼女がそう言うのですから、本当にそうなのかもしれません。
過小評価も過大評価もせず、ありのままを観察するなんてやってみるとわかりますが本当に難しいんですよ。(汗)

なぜ一流なのか、このゴールドスタンダードを読み進めてきてだんだんわかってきましたよね。
一流がやっていることをやれば、

一流の印刷会社
一流のWEB制作会社
一流の居酒屋
一流のカフェ
一流のたばこ屋
一流のパン屋

に、なれるんです。
ワクワクしますね!

《 つづく 》

 

ゴールド・スタンダード/ジョゼフ・ミケーリ(著)

 

 

この記事を書いた人/友松はじめ

クレド勉強会 友松はじめ

勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。
本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる

現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中

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