著者:清水健一郎
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今回は、私の元上司であり私が滋賀県彦根市で経営する飲食店バスティアンのお客様第一号にもなっていただいた林田正光さんの『ブランドづくりの教科書「価値」を高めるために必要なこと』です。

当時、林田さんは彦根キャッスルホテルの社長として、ホテルのブランドづくりに尽力されていました。
私はキャッスルホテルのスタッフではありませんでしたが、林田さんがスタッフ全員に向けて定期的に書かれていたメッセージを何度か読ませていただいたり、ホテルの裏方も見せていただいた事がありました。
やはりホテル、会社の『ブランドづくり』と言うのは、そうやすやすとできるものではない。と、思えてしかたありません。

「ローマは一日にして成らず」です。

しかし、私達二人がお世話になったリッツ・カールトン大阪は、数年で強烈なブランドを作り上げてしまいました。
リッツ・カールトン大阪開業当時、日本では、まったく知名度がなかった状況にもかかわらず、わずか二年で、『日経ビジネス』や『ダイヤモンド』といった雑誌で、大阪地区や関西地区のホテルでナンバーワンの評価を得るようになりました。
そして、その後はほどなくして、日本一の評価を得て、不動のブランドを作り上げたのです。

「皆様の会社やお店がブランドになる」
「あるいは、皆様自身がブランドになる」

そんな、ブランドづくりを今回の著書で、林田さんが世界的に非常に強いブランドを持つザ・リッツカールトンのものとで学んだのち会社のブランドをどう作るか? そして、自分自身のブランドをどう作り高めるかに焦点を当てて執筆された著書です。

まずブランドと言う言葉についてですが、
林田さんは著書の中で

ブランドとは、お客様にとって、ただ会社や商品、サービスを区別するのではなく、それを価値あるものとして、他の会社、商品、サービスなどと明確に差別化するものなのです。
ですから、ブランドとは、自分の会社や商品、人を、他の会社、商品、人と、差別化するものだとご理解ください。

と、書かれています。

今のご時世、会社、人、とくに私のような個人店の経営者にとって、マーケットでの差別化は、とうぜんと言えばとうぜんなのですが、今マーケットにないコンセプトや業態のお店をオープンさせ繁盛させたとしても、数年後には同じコンセプト、業態のお店が何店舗も二番煎じを狙うかのようにオープンして、お客様の取り合いになっているのではないでしょうか?

最近で言うと、高級食パンのお店やパンケーキ、スムージーのお店、ひと昔ならロールケーキでしょうか。
そして、さらに商品、サービスの差別化を考えたとしても、また同じようなお店が開業してさらなく差別化を考えなければならなくなります。
まさに、イタチごっこです。

しかし、パンケーキ、ロールケーキで勝ち残っていく会社、お店があります。
他の会社、お店が閉店に追い込まれていく中でもです。
そして、そんな会社、お店にと閉店に追い込まれていく会社、お店の違いは間違いなくブランド力です。

会社のお店のブランドを構築する事に成功した会社、お店が生き残っているのです。
多くの人は商品のクオリティやサービスの向上にこそが生き残こる鍵だと考えておられると思います。
しかし、商品のクオリティやサービスの向上よりもブランド力がものを言う場合がほとんどなのです。

実際、リッツ・カールトンは圧倒的なブランド力がありましたが、リッツ・カールトンが行っている事は、やはりホテル業ですから宿泊施設や宴会場にレストラン、ラウンジなど施設も同じ。
しかし他のホテルと違うのは、コーヒー1杯、ミネラルウォーター一本が1,000円で売れるところです。

しかも、お客様は笑顔で納得してご注文していただけるのです。
場合によっては、新卒一年目の新人サービスパーソン相手であってもです。
正直、ミネラルウォーターはコンビニエンスストアで買っても同じクオリティ、コーヒーもハイクオリティのコーヒーを提供していますが、けっして熟練マスターのいるコーヒー店ではありません。

そんな価格でコーヒーやミネラルウォーターを売る事ができるホテル、飲食店は限られてきます。
つまりリッツ・カールトンのブランドなしには、売る事はできません。

そんな現実を目にしたお店のオーナーや会社社長のほとんどが、必ずリッツ・カールトンほどではないにしろ自社のブランド向上を意識されるものです。
しかし、順序が違っている。
見当違いの事をされている。そんな会社、お店が少なくないのが現状です。

ブランドづくりを行うにあたって何をすればいいのか?
何を用意すればいいのか?
どの順序で行えば良いのか?
そんな悩みをお持ちの方々に『ブランドづくりの教科書』は今回おススメの著書です。

そして、林田さんはサービス向上、組織力アップ、そして、『ブランドづくり』に必要なのは、やはりクレドだとおっしゃっておられました。

そんなブランドつくりとクレドについて、私なりに読み解いていきたいと思います。

【編集後記】

クレドを研究している友松です。
本日の清水先生のコラムはいかがでしたか?
ブランド力があれば競合の会社と安売り競争をする必要がないばかりか、ミネラルウォーターが1,000円で売れるといううれしいことができますね。

私もお二人ほどの経験はありませんが、私が以前勤務していた会社は福岡のお土産物として必ず上位になる食品を販売する会社でした。
そしてブランド力もありました。
楽天市場にも出店していましたが安売りしなくても売れていましたし、少し安く売ったとしても他社よりも高いのに「安い!安い!」とお客様によろこばれました。

他社からは「なんで○○○さんは高いのに売れるんだ?」と声が上がっていますよと楽天の担当者さんから言われたものでした。
そしてホームページをコピーや画像までマネされたりもしましたが負けませんでした。
これは私たちの努力と言いたいところですがブランド力です。

ブランド力を活かして1箱数万円の商品を作ったときは何度も全国区のテレビ局から取材を受けました。これもブランド力があったからです。

ブランド力の作り方に興味がありましたら、ぜひ『ブランドづくりの教科書』を読んでほしいと思います。

 

著者/清水健一郎

清水健一郎 ザ・リッツ・カールトン日本進出第一号ホテル、
ザ・リッツ・カールトン大阪のオープニングスタッフとして入社。身をもってクレドを実践する。
リッツ卒業後、数社のホテル、小規模飲食店をクレドによって立て直し、クレドがリッツ以外で経営に役立つことを証明する。
その後、オーナーサービスマンとして飲食店を開業。自ら経営者となる。

2013年に、これまでの経験を活かし出版した書籍が、ビジネス書では異例の2万5千部の販売を記録するヒットに。
失敗しない、小予算でできるクレド導入法を開発し、クレド導入を考える経営者や管理職の方へ無料レポートやクレド導入マニュアルを提供している。職場の信頼関係はクレドで作られる

 

ブランド作りの教科書

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