著者:清水健一郎
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ベーシック3

クレドを支えるベーシック

 

リッツ・カールトンのクレドに書かれていたベーシックに焦点を当ててみましょう。

今は、バリューと名を変えて存在しているそうです。

 

私の在籍中には、クレドカードには、

クレド

サービスの3ステップ

モットー

従業員への約束

そして、20個のベーシックが書かれていていました。

 

クレドカードの内容は、何度も何度も読み返しました。

もちろん、ラインナップ(リッツ式朝礼)の際に、読み上げて、読み上げたところについて、参加しているスタッフ全員でディスカッションしていましたが、この20個のベーシックの役割、書かれてある内容よりも、その奥にある意図を考えてみましょう。

 

今回、なぜベーシックが存在し、その意図を考えるに至った経緯は、クレドを作成するうえで、ベーシックはとても重要だと理解しているにもかかわらず、クレドが作れても、次にクレドを支えるベーシックを作る事に頭を抱える事が多いからです。

 

しかし、リッツのベーシックをお手本として、そのベーシックの意図を理解していけば、その意図に添ってベーシックが作られていくからです。

では、今日はベーシックの3に書かれている内容の奥にある意図を考えていきましょう。

 

ザ・リッツ・カールトン・ベーシック3

3.サービスの3ステップは、リッツ・カールトンのおもてなしの基本です。お客様と接するたびに、必ず3ステップを実践し、お客様に満足していただき、常にご利用いただき、ロイヤリティを高めましょう。

 

以下サービスの3ステップ

1.あたたかい、心からのご挨拶を。お客様をお名前でお呼びするように心がけます。

 

2.お客様のニーズを先読みしおこたえします。

 

3.感じのよいお見送りを。さようならのごあいさつは心をこめて。できるだけお客様のお名前をそえるよう心がけます。

 

覚えやすい様に上司からは、「『サービスの3ステップは、ベーシックの3番』と覚えなさい。」と教えていただきました。

 

サービスの3ステップとは、一見、当たり前の様に思える事ですが、サービス業に従事する者にとってブレてはいけないサービスの基本、土台であり、このサービスの3ステップがなければ、リッツの最高レベルのサービスは実現できません。

 

そして、基本であり土台であるため、導入時にスタッフ達に理解されやすく実践してもらえますが、「サービスは科学」と考えるリッツが心理的効果を考えて導入したノウハウの為、費用も時間も掛からず効果は抜群です。

お客様満足度は上がり売上、利益も上がります。

 

もちろん、朝礼やラインナップ(リッツ式朝礼)に導入し、定期的に従業員にサービスの3ステップについて質問しディスカッションすることで、サービスの3ステップに対してコミットするように育つと言う事です。

 

ラインナップでの質問例

ステップ1

「心からのご挨拶をあなたはどう実践していますか?」

「お客様をお名前でお呼びするように心がけていますか?」

「お客様のお名前を部下、後輩は認識していますか?どうやって認識させていますか?」

「お客様をお名前でお呼びするために、あなたの職場ではどんなシステム、工夫をしていますか?」

「後輩、部下に『心からのご挨拶』を、どうやって教え、実践してもらっていますか?」

などなど、様々な質問が出てきます。

 

サービスを向上するために様々な著書を読んで勉強し、難しいノウハウの導入を試てみたり、高額コンサル料を払って、コンサルタントに技術指導してもらわなくても、低予算、場合によっては予算0でサービスの3ステップを導入しサービスの向上を実現する事ができます。

 

【編集後記】

クレドを研究している友松です。

本日の清水先生のコラムはいかがでしたか?

 

クレドサクセス実践会でもベーシック3を作り、清水先生と実際にラインナップしたのですが、しっくりきませんでした。そして修正の宿題を今もらっています。

まだまだ私の、ベーシック3への理解はできていないですが、相手を名前で呼ぶことが、距離を縮める最良の方法だとリッツは考えているのだなと思います。

 

そして、挨拶。

サービス業だけでなく、日常でも取り入れたい考えです。

相手を名前で呼ぶ、挨拶をする。心をこめて。

 

それが基本で、基本を知ったら、それぞれがどんな気持ちでどんな方法で実践するのか? そこは、腕の見せ所ですね。

 

アメリカのドラマSUITは、ニューヨークを舞台にした、スタイリッシュな法廷ドラマです。思い返すと、顔見知りでも初対面でも、「よう! 元気?」「調子はどう?」と声をかけます。そして名前を教えあったら、すぐに相手に名前で呼びかけます。

 

ドラマは何気なく見ていましたが、ベーシック3に通じるところがありますね。

初対面の人に名前を聞いて、すぐに呼びかけるのは気が引ける場合もあるでしょうけど、自分がそうされたら、グッと距離が縮まるような気がしますね。

 

あと、名前を聞いて、すぐに呼びかけるようにすると、あとで名前を忘れにくくなるという効果もあったりしますよ。

せっかく顔見知りになったのに、名前を忘れてしまったら、次回あった時に、聞けませんもんね。

 

それに、だいたいバレますよね。「あ、私の名前忘れたな」と。(汗)

そう考えると、仕事でも、プライベートでも、ベーシック3は使えますね。

 

著者/清水健一郎

清水健一郎 ザ・リッツ・カールトン日本進出第一号ホテル、
ザ・リッツ・カールトン大阪のオープニングスタッフとして入社。身をもってクレドを実践する。
リッツ卒業後、数社のホテル、小規模飲食店をクレドによって立て直し、クレドがリッツ以外で経営に役立つことを証明する。
その後、オーナーサービスマンとして飲食店を開業。自ら経営者となる。

2013年に、これまでの経験を活かし出版した書籍が、ビジネス書では異例の2万5千部の販売を記録するヒットに。
失敗しない、小予算でできるクレド導入法を開発し、クレド導入を考える経営者や管理職の方へ無料レポートやクレド導入マニュアルを提供している。

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