著者:清水健一郎
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心のこもったおもてなしを実現するサービスの手帳

元ザ・リッツ・カールトン大阪営業統括支配人/林田正光

 

第4章 サービスを超えたホスピタリティを実践する

 

「五感をフル活用して、お客様を感じよう。言葉の先にある、本当の心を読み取ろう」

 

リッツ・カールトンのクレドの中に、「お客さまが経験されるもの、それは、感覚を満たす心地よさ、

満ち足りた幸福感、そしてお客様が言葉にされない願望やニーズをも先読みしておこたえする」とあります。

著書の中で、林田さんは、

「お客様から声をかけられて提供するサービスは、ホスピタリティとはいえません。」

 

一般の方々からすると、

「なんて難しい事をリッツは、やっているのだろう。」

「そんなサービスをどうやって身につけていくのだろう?」

「どうやて、スタッフを教育するのだろう?」

と思われる方は少なくはないと思います。

 

そのサービスの実現に関しては、著書の中で林田さんは、

五感をフル活用して、お客様の「本当の心」を感じ取らなくてはなりません。
視覚、聴覚、嗅覚、味覚、さらには「第六感」までも働かせて、お客様の状況をいち早くつかむことです。

 

「しかし、具体的に何から始めれば?」と、皆さんは思われるのではないでしょうか?

そこで、私がリッツ在籍時代によく後輩に言っていた1つをご紹介します。

 

それは、お客様の目を見ると言う事です。

よく、「目は口程に物を言う」と言われますが、まったくその通りです。

 

レストランのフロアでお食事されているお客様の目を見れば、そのお客様の心理状況、言葉に出されていない願望やニーズが分かります。

 

身近な人とのやり取りを思い出してください。

「あ、今、怒ってる。」「今、めんどくさそうな顔をした。」「この笑顔は、

作り笑いではなく、心から喜んでいるな」と思った事、誰にでもあるのではないでしょうか?

 

その際、相手の情報を知るためには、やはり重要なのは「目」ではないでしょうか?

お客様を相手に、「目」に焦点をあてサービスの経験を積むと、

将来的には、お客様自身も気づいていない願望やニーズ、

サービススタッフがサービスを行って初めて、お客様が欲していた事に気付くサービスがおこなえるようになります。

(気づけるようになる仕組みがクレドですね。)

 

それが、神秘性を秘めたリッツ・カールトンの最高のサービス 「ミスティーク」なのです。

 

 

著者/清水健一郎

清水健一郎 ザ・リッツ・カールトン日本進出第一号ホテル、
ザ・リッツ・カールトン大阪のオープニングスタッフとして入社。身をもってクレドを実践する。

リッツ卒業後、数社のホテル、小規模飲食店をクレドによって立て直し、クレドがリッツ以外で経営に役立つことを証明する。
その後、オーナーサービスマンとして飲食店を開業。自ら経営者となる。

2013年に、これまでの経験を活かし出版した書籍が、ビジネス書では異例の2万5千部の販売を記録するヒットに。
失敗しない、小予算でできるクレド導入法を開発し、クレド導入を考える経営者や管理職の方へ無料レポートやクレド導入マニュアルを提供している。

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