著者:友松はじめ
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今までと違う結果が出せるのがクレド
クレドを導入して職場が変わったという事例は検索するといくつか見つけることができます。
リッツ・カールトンやジョンソン・エンド・ジョンソンは代表的な成功事例ですが、ジャパネットたかたや楽天、西武ライオンズなどクレドを導入していい結果を出している企業はたくさん存在しています。

もちろんクレドを作って、クレドカードを印刷して従業員に持たせただけでは絵に描いた餅になってしまいます。
そのままだと、クレドが従業員に活用されることがないのでクレドを浸透させるための仕組みや機会を設ける必要があります。

でもクレドを従業員に覚えさせて仕事に使ってもらうことでどうして職場にいい結果がでるんでしょうか?
すこし疑問に思いませんか?

クレドもルールですから窮屈なルールに感じる人もいるかもしれません。
でも本当にそうでしょうか?
クレドを単にルールと考えるのは少しもったいない気がします。

人間は自分でしっかりと考えて行動しているつもりでも、実は多くのことを考えないで行動していたり、同じパターンで行動していたりします。
つまりいつも同じ思考パターンで判断して行動することが多いのです。
だから同じ結果になることが多いと考えることもできます。

いつもいい結果が出る人は良い結果が出るための思考パターンを持っているだけ。
いつも悪い結果が出る人は悪い結果が出るための思考パターンを持っているだけ。
ただこれだけの違いといえます。

私が以前参加したセミナーの講師が『目標は意識の外に置くと変化が起きやすい』という内容のことを話していました。
つまり、目標を掲げても結局自分の意識が決めたことだから結果は同じになりやすいということを
です。

だから自分の意識の外に目標を置くことで今までとは違った結果が出やすくなるというのです。
なるほど!  面白い考え方だなと思いましたが、意識の外に目標をどうやっておいたらいいのかが結局わかりませんでした。(汗)
だって、意識の外に目標を置こうとするには、自分の意識を使わないといけませんから。

この話は自分で目標を意識の外に置くという話だったので、私が混乱しただけであってこれがクレドだと話は別だと思うのです。
それはクレドが会社のみんなで考えたルールだからです。

このルールに沿って考え行動することで、自分の今までの思考パターンだけに頼らない判断ができ、結果として今までの仕事に変化が起きてくると私は考えます。
つまりクレドがあることで今までとは違う結果が出せるようになってくるということです。

考えてみると私が今まで在籍していた会社でもそうですが、特に職場にクレドのようなルールがなくても、成績優秀な人はいつも成績優秀です。
しかしその成績優秀な人がヘッドハンティングされ転職してしまうと優秀な成績を出すノウハウも会社に残らないため会社にとっては大きな損失になります。

そして会社が順調に回っていたとしても、それぞれの部署の仕事が社員一人一人の能力に依存していて完全にブラックボックス化されている場合、その社員が休んだり退職してしまうと途端に会社が回らなくなる。
そんな会社も多いことでしょう。

以前クレドコンサルタントの清水先生から伺った話ですが、リッツカールトン大阪のオープニングで採用された従業員の方たちは 個性的な人が多かったそうです。
いろんな個性や考え方を持った人たちがいたわけですが、クレドを中心に考えて行動することで数年でホテルランキング1位を取るという偉業を成し遂げています。

おそらくですがクレドがなくそれぞれ個人個人の能力に頼った運営をしていたらこのような結果は出なかったはずです。

クレドは業務マニュアルのような細かいところまで従業員の行動を指示するものではなく、従業員が自ら考えて行動できる内容で作ります。
ですから従業員一人一人の個性を活かしつつ 今までの自分とは違う新しい考えを取り入れて仕事ができる、その結果いい仕事ができるようになるということではないでしょうか。
『目標は自分の意識の外に置く』という話は分かったような分からないようなそんなお話ですが、クレドという、よそからの考え方を自分に取り入れることによって良い結果を出せるようになると考えれば、クレドの有用性もさらに高まってきますね。

《 参考文献 》My Credo マイクレド / 浜口 隆則(著)・村尾 隆介

 

記事/友松はじめ

クレド勉強会 友松はじめ

勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。
本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる

現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中

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