著者:友松はじめ
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ここにもしリッツ・カールトンが無かったら

THE NEW GOLD STANDARD
ゴールド・スタンダード/ジョセフ・ミケーリ(著)

こんにちは。
クレドを研究している友松です。
今、ゴールド・スタンダードという本を読んでいます。

この本は翻訳本です。
そしてリッツ・カールトン本社を中心にキーマンになっている人たちにもインタビューした、まさにリッツの舞台裏を教えてくれる、とても楽しい本です。

11章 『持続可能性と管理』を読んでいます。
ボランティア、慈善事業、社会貢献の話でリッツ・カールトンがどんな活動をしていてそれを続けていけるようにどのような工夫をしていて、そしてお客様との関係をさらに強くして収益にもつなげているお話ですが、やるとなったら会社も従業員も徹底的にやっていることがわかりました。

 

地域にプラスの影響をあたえるホテル

『本物のレガシー』が見出しになったページを読みました。
あんなに分厚かったゴールド・スタンダードもあと数ページになりました。

偉大な会社はその地域に存在するだけで地域を強化するという話が書いてありました。
フロリダ州ネイプルズにホテルを建てた時の話では、州をまたぐハイウェイがフロリダ半島に建設されることと新しい空港ができるという情報を事前に得たことで広い沼地を購入してリッツ・カールトンのホテルを建てました。

ホテルを建てた時のその街の人口は2万人だったらしく。
私の故郷の人口は2万5千人なのでそれよりも小さい街にホテルを建てたのか、勇気がいるなと思って読んでいましたが…。

優良企業の重役さんたちがこぞってここのリッツ・カールトンを会議の会場に利用したりして周辺の土地が跳ね上がっていったそうです。
初代社長のホルスト・シュルツ氏は、そんな周辺地域にまで影響を与えるなんて想定外だったそうで、そんなことならどこか土地を買っておくんだった、なんて言ったそうです。

911の後、ロウアー・マンハッタンというところにリッツ・カールトンのホテルが新しくオープンしたときは、当時のニューヨーク市長と911のときに市長だったジュリアーニ前市長、そして当時のニューヨーク・ヤンキースの監督がテープカットを行った。
ホテルのオープンが911の悲劇を忘れずに前に進むためのセレモニーになっていたそうです。

あとはグランドケイマンという島にあるリッツ・カールトンは島内総生産7~8%をになっていると書かれています。
リッツ・カールトンという一流ホテルが地域にどれだけの影響をあたえているかが分かるお話でした。

 

ここにもしリッツ・カールトンが無かったら…

読みすすめていくと、リッツ・カールトン年間最優秀従業員のロナルド・トーマスさんが登場します。
リッツ・カールトンのファイブスター賞をたびたび受賞するだけでも凄いのに、トーマスさんはJWマリオット・アワード・オブ・エクセレンスという賞も受賞しています。
マリオットはリッツ・カールトングループの親会社にあたるホテルです。

このサービスの神様のようなロナルド・トーマスさんは、リッツ・カールトンに就職する前はホームレスでした。

リッツ・カールトンでは8歳~12歳、13歳~17歳を対象にリッツ・カールトンの従業員がエチケット・コースという、クレドカードにも書かれているサービスの3ステップをもとにしたマナー教室を開催しています。

このコースをトーマスさんが受講したのかはちょっとわかりませんでしたが、ホームレスだったトーマスさんもリッツ・カールトンが主催する教室に参加していたそうです。
そこでサービスマナーを学び、リッツ・カールトンの入社試験に応募したところ、リッツ・カールトンはトーマスさんを従業員として採用、仲間として迎え入れます。

 

まとめ

トーマスさんはリッツ・カールトンでの仕事の他、地域ボランティアの活動、地域とリッツ・カールトンの架け橋の役割を果たしています。

ロナルド・トーマスさんは言っています。

リッツ・カールトンがなかったら、わたしはいま頃どうなっていたでしょう。この地域はどうなっていたでしょう
(310ページより引用)

読んでいて目頭が熱くなりました。

ゴールド・スタンダードは分厚い本ですが、特にこの11章は地域に貢献したいと考えている多くの経営者の方に読んでほしい、そして参考にしてほしいと感じます。
地域に貢献する企業の1つの理想形があるように思います。

《 つづく 》

 

ゴールド・スタンダード/ジョゼフ・ミケーリ(著)

 

 

この記事を書いた人/友松はじめ

クレド勉強会 友松はじめ

勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。
本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる

現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中

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