ワォストーリーは選ばれている / 友松クレド研究
THE NEW GOLD STANDARD
ゴールド・スタンダード/ジョセフ・ミケーリ(著)
こんにちは。
クレドを研究している友松です。
今、ゴールド・スタンダードという本を読んでいます。
この本は翻訳本です。
そしてリッツ・カールトン本社を中心にキーマンになっている人たちにもインタビューした、まさにリッツの舞台裏を教えてくれる、とても楽しい本です。
9章 『ワォ体験を作り出す』を読みはじめました。
リッツ・カールトンのワォ・ストーリーはあまりにも有名です。
リッツ・カールトンを題材にしたビジネス書には必ずといっていいほどお客様とリッツ・カールトン従業員との間に生まれた感動的なサービスが掲載されています。
リッツ・カールトンではワォ・ストーリーを生み出すためにどんな仕組みを持っているのでしょうか。
いろんなワォ体験
読み進めていくとワォ体験はお客様が感動すればなんでもいいということではなさそうなのがわかってきました。
ワォ体験も従業員に紹介するものも戦略をもって選ばれているそうです。
選ばれたワォストーリーがいくつか紹介されていました。
ホテルに宿泊予定のお客様がガス欠になったと連絡があったとき、ロードサービスに連絡するのではなくて電話をうけた従業員がガソリンを5ガロン用意して自分で車を走らせてお客様のもとにむかったという話。
ある従業員は急に胸の痛みをうったえたお客様を病院まで運び、心筋梗塞のため緊急手術の間も付き添っていたそうです。
家族が病院に到着してからも、その従業員は定期的にお見舞いにきていたと書かれていました。
ワォストーリーはお客様を感動させるだけではだめだということはわかりました。
この2つも素晴らしいワォストーリーに違いないのですがワォストーリーとして紹介された意図は私にはわかりませんでした。
おそらくラインナップの中で、いろんな意見がでてきてディスカッションをしながら各国のリッツ・カールトンが自分たちのホテルらしいワォストーリーを作っていくのですよね。
もうひとつ、お客様のためにこんなことまでするのか?! と思った事例がありました。
レストランのアスパラガスの調理法が気に入らなかったお客様がいて、その人がカフェを開くことが夢だと聞くと、リッツ・カールトンの料理長がお客様をキッチンに招いて料理の手伝いをしてもらいながらいろんな料理のアドバイスをしたというお話。
思わぬことでお客様もおどろき喜んだそうです。
そしてそのお客様の家族を招いてお客様が手伝った料理をふるまったということでした。
ここまでするか、と驚きました。
まとめ
読み進めていくとワォ体験が社内の設備やルールの改善にも役に立っていることがわかってきました。
また、ただお客様を驚かせて感動をつくるというのではないのだなということもわかってきました。
コミットメントツゥクオリティに掲載されるワォストーリーもリッツの追求する姿になるように戦略的に選ばれている。
ガス欠の車に、ロードサービスに連絡するのではなく自分でガソリンを持っていってサポートしたり、病院につきそって、家族がくるまで、そして手術後もお見舞いを欠かさない。
こういう内容のワォストーリーが選ばれるということは、君たちはどんなサービスをお客様にするべきか、これはラインナップでディスカッションされることで真理に近づいていくんだろうと思います。
奥が深いですね。
一度、ワオストーリーが本部に集約されて、戦略的に選ばれて全世界のリッツ・カールトンに配信されて毎日のラインナップでディスカッションされて全従業員に共有される。
こう考えると、ラインナップという受け皿があるのは心強い仕組みだと思います。
《 つづく 》
この記事を書いた人/友松はじめ
クレド勉強会 友松はじめ
勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。
本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる
現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中