生産的な朝礼(ラインナップ)はメタモデルを活用しよう / ビジネスユースNLP
リッツ・カールトンでは始業前の約20分間、ラインナップという朝礼をおこなっています。普通の朝礼はみんなでラジオ体操をしたり、仕事の進捗確認や今日の行動予定を発表する場として使われていますよね。
朝礼を有効に使いたいと考えている会社は多いようで、朝礼だけをテーマにした専門誌が存在したりします。
朝礼が形骸化している場合も多いですよね。
でも朝礼が有効活用できれば、毎日素晴らしい仕事のスタートができるような気がします。
現にリッツ・カールトンでは始業前ににラインナップをおこなって、進捗報告等はもちろんですが、クレドをテーマにしてディスカッションをおこなって、それが従業員のケーススタディになって、従業員教育の欠かせない機会になっているといいます。
実際私も、リッツ・カールトン大阪オープニングスタッフで今はクレドコンサルタントの清水健一郎先生にラインナップの内容やラインナップから学んだことを直接うかがいました。
今回はビジネスユースNLPを朝礼やラインナップで活用できる方法としてメタモデルを紹介したいと思います。
「うちの会社はラインナップなんてやってないよ、朝礼だけだよ」
という場合でも進捗報告や今日の行動予定にもメタモデルは使えます。
朝礼でおこなう報告でもメタモデルをつかうとミスコミュニケーションが減りますよ。
人は自分の話したいことを100%の内容で話せていない
人との会話、仕事で1日たくさんの人と会話をすると思います。
しかし相手の話は100%の内容ではありません。
相手が話している情報の構造は2層になっています。
- 表層構造
- 深層構造
の2つです。
表層構造は、実際に言葉で伝えることができた内容ですが、もとの情報がかなりぬけおちています。
深層構造は、相手が伝えたいと思っている情報の完全体です。
この完全体の情報が、省略・歪曲・一般化のフィルターを通って、相手がしゃべることばに変換されています。
これは相手にも私たちにも脳内でおこっていることです。
相手としゃべっていて、お互いにわかったつもりになっていても、実はかなりの情報がぬけおちているんです。
だからミスコミュニケーションがおこるんです。
省略・歪曲・一般化というフィルター
人は私たちもふくめて、話したい内容を100%話せていないと言いました。
なぜ100%話せていないかというと、最初の情報が省略、歪曲、一般化というフィルターを通してかなりの情報がぬけおちてしまっているからです。
省略、歪曲、一般化の説明をしますね。
省略:
省略とは、誰が、いつ、どうやって、何と比べて、どんな基準でといった情報が省略されています。具体性が欠けていたり、曖昧であったりします。
歪曲:
その人の記憶や体験で独自の意味づけをするのが歪曲です。
関連性のないものどうしを、さも関連があるように話したり、関連性のないものを同士を同列にあつかってみたり、まるで相手の気持ちをわかっているかのように話してみたりします。
一般化:
大きなワクの中でひとまとめにして話してしまうことを一般化といいます。
根拠がなくてザックリとした話し方をしたり、可能性を制限したり、前提をつくって行動を狭めたりするような話し方をします。
省略、歪曲、一般化がわかってくると、人の話しの中で気づけるようになります。
意外と省略、歪曲、一般化は多く使わてていることがわかりますよ。
ミスコミュニケーションを無くす方法はメタモデル
この省略、歪曲、一般化を解きほぐして、深層構造の中にある情報を引き出す質問を「メタモデル」といいます。
このメタモデルで質問をすると、私たちもミスコミュニケーションをしないための多くの正確な情報をえることができますし、相手も情報を正確に伝えていないことに気づいてくれるようになります。
省略、歪曲、一般化それぞれに、解きほぐすためのメタモデルをカンタンに紹介したいと思います。
・省略を解きほぐす質問
いつ、どこで、なにが、誰が、なにを、どんなふうに、なにと比べてなどの質問をしていくことで、具体的な内容を引き出すことができます。
省略してるなと気づいたらこのように質問すると相手の情報が具体的になっていきます。
・歪曲を解きほぐす
相手が関連性がないことを、さも関連性があるように話していることに気づいたら、歪曲を解きほぐす質問をします。
「雨が降ったら集中力が落ちて勉強ができない」
これは歪曲された情報です。
雨が降ることと集中力は関係がありません。
この場合は、
「雨と集中力はどのような関係があるのですか?」
と相手に質問すると、本当の理由が明らかになっていきます。
もしかしたらその質問で何の関連性も無いことに相手が気づくかもしれません。
「LINEの返事が遅いのは私のことがキライだから」
これも歪曲です。
関連性が無いこと同士を同列にしています。
「LINEの返信が遅いとあなたは嫌われているのですか?」
と質問をい返すと相手は、関係がないことに気がつくはずです。
「おまえは努力をしていない」
「上司はぼくのことがキライなのだ」
これも歪曲です。
「そんなこと、どうやったらわかるんですか?」
と質問すると相手もそんなことはないと気がつくでしょう。
・一般化を解きほぐす
いつも
みんな
絶対
すべて
~できない
~するべきだ
などなど、こういう言葉がはいるのはだいたい一般化された言葉です。
「いつもなの?」
「みんなって誰と誰かな?」
「なにが原因でできないのかな?」
「~しなかったらどうなるのかな?」
こんな質問をすると、そういえばそうだね、なんて感じで自分の言葉で自分の思考や行動を制限していたことに気がつくはずです。
まとめ
今回はラインナップにメタモデルがオススメというお話をしました。
仕事の場ではできるだけ正確な情報を伝えようとみなさん努力はしていても、100%情報を伝えることができていない場合があります。
そんなときに使ってほしいのがメタモデルです。
このときポイントとしてはメタモデルを強く使わないことです。
強くしつこく質問してしまうと、相手は質問ではなく詰問と感じてしまいます。
どこか責められている、叱られていると感じるのです。
そこは注意しましょう。
そして、どうして?なぜ?は使い勝手がいいのでついつい使ってしまいますが、できるだけ封印しましょう。
使わないと決めて注意するだけでもかなりちがいます。
どうして?なぜ?は、過去を振り返らせたり、言い訳を呼び起こさせたりするワードなので、相手に自分にもよくありません。
どうしてぼくは仕事ができないのだろう?
どうして私は朝起きれないのだろう?
こんなことを考えても何の解決策もでてきませんからね。
この記事を書いた人/友松はじめ
勤務していた食品通信販売会社の業務に関連するセールスマーケティング書籍の他、心理学、自己啓発、加速学習等、あらゆるジャンルの本を1 日1~2 冊のペースで読むようになり、3,000 冊以上を読破。
本から得た情報を担当していたインターネット通販に活かし、売上げを月商数万円のレベルから月商1,000 万以上、年商1億のサイトに育てる
現在は、自身の経験を基にしたビジネス読書法講師、読書法を使った読書会ファシリテーターとして、活動中
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