著者:岸本健太郎
Pocket
LINEで送る

taigarunikk

認知心理学の中に、「ツァイガルニック効果」というものがあります。

これは、心理学者ブルーマ・ツァイガルニック氏によって提唱された効果なんですが、日本語で言うと「未完成で中断することの効果」と言ったところでしょうか。

この効果を活用すると、「本が読みたい!」という状態を作ることができます。
そうすることで、まだビジネス読書習慣を身に付けていない方でも、より楽にビジネス書を読んでいける。
そういった大きなメリットがあります。

ということで、「ツァイガルニック効果」と、その活かし方についてお伝えしてみたいと思います。

ツァイガルニック効果とは

ツァイガルニック効果とは、
「すでに完成したものよりも、未完成のものに対して強く記憶が残る」
こと。

よく例に挙げられているのは、「続きはCMのあとで」ですね。
「興味を惹きつけて引っ張ること」です。

恋愛であれば、付き合いはじめと3年後では感じ方が変わるでしょう。
合コンで気になった人と話し足りないときは、その人のことが頭から離れない、なんてことも普通にあります。

この効果をうまく使うと、ビジネス読書習慣を身に付けるのに大いに役立つんです。

初めに読み方を決めよう

どのようにしてこのツァイガルニック効果を使うのか。
それは、「初めに読み方を決めよう!」ということです。

では、読み方というのは何か。

読み方とは、その本との付き合い方を決める、ということ。

例えば、初めに目次や著者、エピローグ・プロローグをチェックしてみて、

「この本は何度も読み込んだ本がよさそうだ」
「この本のここと、ここと、ここが気になる」

という状態を作ります。
これだけ。

これだけなんですが、効果はてきめん。

読書習慣ができていない、というのは、読書をすることが楽しい、読書が快、という状態になっていないことも大きな要因です。

「頑張ろう!」と気合を入れて続くなら、もうその人はすでに習慣化できているでしょう。

でも、私のような怠け者は、「頑張ろう!」と気合を入れてもすぐ疲れてしまいます。
だから、読書=楽しい、という状態を作る方が圧倒的に楽に習慣化できるんですね。

そのためには、
「読みたい!」
「うわー、あそこ気になるわー」
という状態にしてあげると、前のめりで本と向き合えるようになるわけです。

さらに、これを強化するために、朝の出勤前に読書したり、寝る直前に読書するのもオススメ。
時間的に制約があるので、どうしても途中でやめざるを得ません。
その間に読みたい気持ちが増加するので、空いた時間に本を開いてしまう、という状態になれますね。

特に寝る直前は、学習効果も高いことが脳科学的にわかっていますので、イチオシ。

私たちが提供するダイジェスト読書法にも、もちろん取り入れていますし、WEB読書会は早朝・夜が多いので、ぜひ。

人は興味を持てば自分から学ぶ

気になる異性がいれば、その人のことをもっと知りたい、もっと話したい、もっとデートしたい、となるでしょう。

会話の中で出てきた気になる話題は、すぐにスマホでググる、なんて方も多いはずです。

これは誰から言われたでもなく、自分から発したものなので、モチベーションうんぬんのレベルではなく前のめりに取り組みます。

学ぶことも同じ。
モチベーションがどう、ということを気にするよりも、「楽しい」「快感」という状態を作り出してあげる方が、よっぽど楽で、よっぽど効果的なのです。

その最初のとっかかりの興味を持つ、という部分において、ツァイガルニック効果は非常に有効です。

ぜひ、このツァイガルニック効果を有効活用して、ビジネス読書習慣を身に付けてみてくださいね。

もっと手っ取り早く読書習慣をゲットしたい方は、ぜひWEB読書会にもご参加ください!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加