著者:友松はじめ
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自分の時間を取り戻そう

自分の時間を取り戻そう / ちきりん(著)

■読む前の予想

社会派ブロガーちきりんさんの新刊が出たので買いました。(笑)
マーケット感覚を身につけようでは、自分の価値を理解して、自分を活かせるマーケットに身を置こう。という内容でしたが、今回は自分の時間を取り戻すって・・・生活のいろんなところを効率化して、余暇の時間を増やすってことか?とタイトルから思いましたが・・・。
帯のサブタイト
仕事よりも自分優先で生きる方法を教えます!
というコピーにグッときました。

- 目次 -
序|「忙しすぎる」人たち
1|高生産性シフトの衝撃
2|よくある誤解
3|どんな仕事がなくなるの!?
4|インプットを理解する 希少資源に敏感になろう
5|アウトプットを理解する 欲しいモノを明確にしよう
6|生産性の高めかた① まずは働く時間を減らそう
7|生産性の高めかた② 全部やる必要はありません
8|高生産性社会に生きる意味
終|それぞれの新しい人生

■気になるポイント3つ

①インプットとアウトプット
②希少資源
③生産性

①インプットとアウトプット

ボクには大切な家族がいるんです。だから家族のためにも残業代を稼ぐことが大切なんです!
本気ですか?家族のためにこそ、労働市場=人材市場で通用する人を目指すべきでは?いつ会社が傾いても、しっかり家族を支えられるように!


本書でのインプットとは労働時間や実際に活動する時間です。アウトプットとは成果です。
次の希少資源にも通じますが、残業増やして頑張るっていうのは、今いる組織への最適化であって、自分のスキルアップにはまったく役に立っていません。インプットをできるだけ小さくして、大きなアウトプットを生むことができることが、この本のテーマですし、家族をしっかり支えられる人であると言えます。働く時間を増やさずに今以上の成果を出すには?と考えはじめることこそ、自分の時間を取り戻すための第一歩といえると思います。

②希少資源

ここで理解しておきたいのは、「今いる組織への最適化」を最優先に考えてしまうと、(良夫のように)生産性を上げるというインセンティブがまったくなくなってしまうということです。一方、「労働市場での評価を上げること」を意識しながら働くと、生産性を上げることがまさに自分にとっての必須の、かつ重要な課題になります。なぜなら労働市場で評価されるのは、まさに生産性の高い人だからです。


こういう人材になれれば、あなたの存在は、所属する企業にとって、希少資源と言える存在になりますね。
上司が帰らないから退社ができない。とか

③生産性

私は、初著『ゆるく考えよう』では、高すぎる目標を持たず、頑張りすぎずに生きるライフスタイルもありうると提案。2013年に出した『未来の働き方を考えよう』では、延び続ける定年まで延々と働かなければならないこの時代に、みなさんは本当に今の働き方をあと何十年も続けたいですか?と問いかけました。


私は続けたくありません。だからこそ本を読んで(たくさん読むために読書法まで作って・・・)るわけですが、今の働き方が、今後、続けられるのかと言えば、答えはかんたんですよね?
確実に老いていくわけですから、続けられるわけがありません。
だから、たとえば5時間かかっている仕事を3時間で終わられるにはどうしたらいいのか?という生産性を上げる考え方を今すぐにでも取り入れなければならないと思います。

みんながやっていることを、自分だけが止めるのは躊躇しますよね。でも「生産性が低すぎて人生の時間が無駄になる!」とわかれば、止める決断も簡単になります。

本書をしっかり読み込んで、本書のテーマである『生産性』を身に着けたいと思います。本当に。

■まとめ

忙しすぎる人の問題点は
1.長時間働いて問題解決しようとする。
2.全部自分でやろうとする。
3.不安があるからNOと言えない。
4.とにかくがんばろうとする。

この唯一の解決策が、『生産性』を上げること。
生産性を上げても、誰も損はしません。

3章:どんな仕事がなくなるの!?
では、今後数十年で人工知能に取って代わられる仕事、つまり今後無くなってしまう仕事のリストが掲載されています。ちょっと前にニュースでも取り上げられていたのでご存知の方も多いかもしれませんね。
希少価値の低い、誰にでもできてしまう仕事は本に書いているように、確実になくなっていくでしょうね。
実際、近所のスーパーではレジが人から機械に代わっていますし。

事例で、癌治療の方法を人工知能が考え、治療効果があったという話が掲載されていました。
これは人工知能によって初めて人の命が助かったという日本で最初の事例なのだそうです。
2000万件の癌治療の論文がインプットされ、その中から最適な治療法を探し出すなんて、人間じゃとても無理です。有効な治療法は人工知能に任せ、実際の治療を医師が行う。
求められる結果は命が助かることなのですから。
こういうのも、生産性といえるでしょう。

この本のテーマは『生産性』についてでした。
なぜ『生産性』を上げなければいけないのか?
それは、今後の社会(すでに今も!?)は、生産性の高いものが残って、低いものは淘汰される社会だからです。
だから、自分の中に、判断基準として『生産性の視点』は絶対に持っておくべき。だと。
強く思います。

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